- Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862380722
作品紹介・あらすじ
一人の読者からメールをもらった。知らない人だ。「どうして自殺をしてはいけないのですか?」「いつか死ぬのであれば、自分の意志で死ぬ時を選んでもいいじゃないですか?」この宗教的ともいえる疑問に、どう答えよう。はこの「問い」を携えて、信頼する先輩たち友人たちの元を訪ねることにした。「どうして人は人を殺すのだろう」「どうして社会は良くならないのだろう」「人はなぜ死ぬんだろう」この世の矛盾や、残虐や、やりきれなさについて、考えている人たちがここにいる。答えの出ない問いをめぐって交わした9人との対話の記録。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
難しくてわからない部分もあるけれども、言いたいことはわかる、ところどころ腑に落ちるところのある内容の本。生きるって考え悩むのは若者だけの特権ではないのだ。
-
名著だった。生き方に虚無感、諦観を感じ迷い苛まれている人にはぜひ読んでもらいたい一冊。もっと早い段階で出会えたら良かったのになぁ
-
『生きる意味を教えてください』というタイトルは、まさしく自分にとっても切実な意味をなす言葉である。生きる理由なんてものは、どれもこれも後付けの理由に過ぎず、答えのない問いであることはまずもって間違いない。ただ、だとしても人はそのことから目を背けることなどできはしない。古来から何世紀にもわたって議論し合いながらも、今もってその足踏みはやむことはない。この本を読んだところで、その答えが書かれているということは言えそうにないのだが、何かしらの「気づき」は見つかるのではないかと思う。言うなれば、これは自分にとってのログなのである。これを頼りにまた新しい議論の場へと赴き、そして自分が「こうなんじゃないか」という形を突き詰め、もがいていくのが人生だという風に考えている。また、生を考えることは、死を考えることにも直結している。死というものは、万事(人間しかり、動物しかり、植物しかり、そしてそれを織りなす細胞しかり)に共通していずれ訪れるもの。にもかかわらず、そのことを誰も語ろうとはしない。死を考えない生は無意味である。終わりがあるからこそ、その美しさというものは際立つものなのだから。
-
生きることの意味を兄の死からずっと問い続けている作者ならでは。
多方面の人との対談が面白い。 -
色々難しくて頭を悩ませましたが面白かった。
-
「なぜ生きるのか」その事を明らかにするために藤原新也氏、内田樹氏、西垣通氏、鷲田清一氏、板橋興宗氏と語る。
死を想うことから豊かな生を学ぶことができる。生きることの深く熱く切なくつよいものとは何なのか。再読の必要あり。 -
こういう本って好き。なんか、宗教的っていうか、真理的っていうか。
-
『キュア』を読んだ勢いで読了。
遅い作家デビューをした著者が、社会的な場で発言を求められることで、さまざまな問題に関心をひろげていることがわかる。
第一線で活躍する対談相手とのやりとりは示唆に富んでいる。内田樹とのレヴュナスとホロコースト体験にまつわる話、森達也とのヒロシマをめぐる話あたりは特に印象に残った。
もう1人、宮台真司に対しては先入観があったのだが、認識が改まった。
2008年04月17日 06:04 -
考えさせられる出来事が重なったこともあり、手に取った。