- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862760548
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
第4代先代ブータン国王とのエピソード等が書かれていたため購入。
ブータンのみならず、ネパールやバングラディッシュなどのアジアの国を中心に各国のリーダーについて書かれていた。 -
草の根を自分の足で歩き、権力者を恐れる人々の心を開き、
自分の目と耳と肌で彼らの夢と苦しみを学ぶ
千人の頭となる人物は、
千人に頭を垂れる人物である -
本物が書く、本物の話。
世界銀行のアジア地区副総裁を務めた筆者の世銀での出来事を綴ったエッセイ集。
一つ一つの物語の密度がすごい。
それぞれの国に行き、そこの貧困に苦しむ人たちとのホームステイを欠かさない。
そこで、その国の痛みを共有する。
優秀だけではなし得ない、その行動力と実直さ。
考え方のスケールが違う。
本書の中では触れられていないが、
貧困国の政治主導者に向かって「あなたは間違っている」と諭し続けることがどれだけのリスクか。
そこをできるからこそ、副総裁なのだろうけど。
ただ、筆者個人の好き嫌いは分かれると思う。
キャリアの問題もあるのだろうが
独善的な論調が強いなあと思うところもあり
まあでもエッセイだしなあと思いながら。
一読の価値はあるかと思います。 -
著者の世界銀行での経験や当時の思いが綴られている。今後の世界を考える同世代には是非とも一読を勧めたい。世界のあるべき姿とは一体なんなのか。
-
世銀副総裁を務めた西水美恵子さんの半生記的な著書。アジア・アフリカの途上国の発展のために、各国の政治の中枢に切り込んでいく、希代の日本人女性。勇猛さがすばらしい。そして、途上国であればあるほど、国のトップの資質と能力が国民の幸せに直結していることを改めて思う。日本の状況とは明らかに異なる。もちろんそれだからと言って政治家が無能でいいわけではないが。
-
政治家の皆さんにぜひ読んで頂きたいと思ったし、ざんねんながら我が国の政治は先進国でありながら劣り過ぎているな感じざるを得ない。政治は手段であって目的ではないというのは、本当にいまの連日ニュースで流れる政治家たちの足の引っ張り合いを観ていて思う、それでいいのかと。危機意識と先見性の欠如が凄まじ過ぎる。と、同時に国をつくる仕事というのは様々な人たちの意見を聞かないといけないし、強い信念とスピーチの力が要求されるかなりハードな仕事だと感じた。
-
アジアには、そして世界には素晴らしいリーダーたちがいることを認識できる本。
著者の西水氏(前世界銀行副総裁)も素晴らしい。
日本にも立派な人がいることが分かります。
【長崎大学】ペンネーム:コモンルーン -
「貧困のない世界をつくる」というミッションをもった世界銀行で日本人女性として初めて副総裁を務めた著者の苦労と人柄がにじみ出る一冊。
普通の生活の中ではうかがい知ることのできない、アジアの発展途上諸国の様子を知ることができるだけでなく、貧困に苦しむ民衆とそれを支える人々、権威に固執する為政者の人間模様がよく描かれている。社会の上層部と下層部にいる人々の間に存在するギャップを憂い、嘆き、憤る著者の心が伝わり、涙を誘う場面が幾度と無くでてくるのが印象的であり読む者の涙を誘う。
特に社会起業や世界を舞台に活躍をしたいという夢をもつ若い人々に必ず読んでもらいたい一冊。