- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863323056
感想・レビュー・書評
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奇怪な文章の塊。ハマる人は酔うだろう小説。
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古川日出男が挑む、魔都TOKYOの貌。ほら、もうそこに怪物は立っている。日本発・世界文学の新・標準型ニュー・スタンダード(「BOOK」データベースより)
TYOに生まれおちた〈怪物〉についての記述。
変わらずの古川ワールドが炸裂。
この人は、見た事も感じた事もないような世界に、いつも私を連れて行ってくれるんだな。 -
東京のなかにうごめく怪物。これはファンタジーではなく、現実だ。言葉の使い方にうなる。
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初めて古川日出男を読んだ。舞台は東京、そこで何かが起こっている。
ストーリーがアンリアルで意味不明といえば簡単だが、話は全く簡単ではない。それが東京という場所性によって、極めてリアリティを持ってつなぎとめられている。
全くわけが分からない状況があり、全く分からない結果が矢継ぎ早に飛んでくるような感じがした。飛んでくるというのは、ストーリー、空間に疾走観があり、ぐんぐん読み進められ、ページをめくる速度が速くなるということだ。
そして読み終わった後、「何か凄いことが東京で起きている」という感情と、「何も東京で起こっていない」という感情の二つが不思議と残る。
東京という場所では、自分とは関係のないところで、信じられないようなことが起こっていることを認識させられた。つまり、本書のような出来事がリアルに新宿、銀座、渋谷、東京、コンビニ、デリカデッセン、、、などなどで起こっていても不思議ではないと思った。ただ見えないだけともいえる。