- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864721660
作品紹介・あらすじ
あと一年で失明する女。就職活動を開始した男子大学生。蚊に刺されやすい男。初体験を空想する女子高生。ブスだと気にするOL。夏休みの宿題を始める少年など…彼らは一様に「日記」をつけ始める。誰もが「フツウ」のフリをしながら、他人には言えない秘密を抱えている。やがて妄想が彼らを支配し、穏やかだった日常を破壊していく。告白、独白、ブログにメール等々と形を変えていく日記。あなたはその狂気渦巻く禁断の世界に耐えられるか!?
感想・レビュー・書評
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あと1年で失明する女性、就職活動を開始した男子大学生、初体験を空想する女子高生……彼らは一様に「日記」をつけ始める。
誰もが「普通」のふりをしながら、他人には言えない秘密を抱えている。あなたは、自分が狂っていないと自信をもって言えますか?
日記やブログ、メール履歴などからなる連作ホラー短編小説です。
淡々と、日常的な生活や癖、願望から一歩踏み出した狂気を描いている作品。
時々、自分は今自室でPCに向かって文章を打っているけど、はたして他人から見てもそう見えているものだろうか? 傍からみると公共の場所でとんでもない事をしてるのではないだろうか? なんて思う事があります。
正常・異常というのは対象の他に観測者がいて初めて決まるものだと思うので、私たちが日記を読んだことによって、日記の書き手を改めて狂気の世界に落としてしまったのかもしれないな、なんて考えました。
一つ一つの日記は短いので、とっても軽く読めます。
念の為言っておくと、タイトルは『18禁日記』でもエロ・グロどちらもたいした描写は無いのでご安心ください。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現実と妄想の区別がつかなくなり、自殺したり頭がおかしくなったり、殺人を犯したり、日記だとしても日常にありそうで怖い。Lの日記の人体に慣れすぎて人をモノとしか見られなくなる感覚、なんかわかるような気がする。
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図書館が移転中のため、積読本を消化しようと思っていたのだが、ついついブックオフへ更なる積読本を探しに行ってしまう。そこで見つけたのがこの本。
以前本屋さんで見たことがあって、気にはなっていた著者。帯の「あなたは自分が狂っていないと自信をもって言えますか?」と聞かれたら「自信はある」と答える…つもりだが、狂ってしまいたい衝動もあるがゆえにちょっと躊躇したりして。
この本は超短編集。日記やブログ形式で狂気をつづられている。どいつもこいつも淡々と自分勝手に狂っている。サクサクっと読める軽めのホラー。軽すぎるので。平山夢明さんのの本が読みたくなった。 -
狂ってるなあ。
ただあまり心に残るものはないかな。 -
北海道に行く飛行機で暇つぶしに読もうと購入しました。
結果、暇つぶしにもなりませんでした。
とにかく面白くない。
話の内容もだけど、捻りもないし、ただの変人オンパレード。
途中で捨てたくなった本は久しぶりでした。
マジ、今までで最低の何も得られない本でした。 -
淡々と読める。マンネリ化してくる。
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サックサク読めました。
正常だと思い込もうとしていたら、もう自分は正常ではないんだろうな、と考えてしまった。
この日記を読んで、こういう話をもっと求めてしまう自分は、きっと正常ではないのだと。
面白かった。 -
あと一年で失明する女。就職活動を開始した男子大学生。蚊に刺されやすい男。初体験を空想する女子高生。ブスだと気にするOL。夏休みの宿題を始める少年…
彼らがつける「日記」。初めは普通の日常だったはずなのに、ささいなこだわりやきっかけから妄想に固執するようになり、だんだん狂っていく。
Dの日記、Zのブログあたりがすき。
Uの送信メールボックス、も予想できる展開ながら面白かった。
ラスト「私の日記」、ちょっと唸った。自分の中に存在する狂気。その時は変だという自覚がなくても、書き出してみると狂気に満ちているかもしれない。
私は正常です。
大丈夫! -
シンプルな表紙と日記という言葉に惹かれて購入。
1つ目の話を読んであ、そーゆー系。と思って若干怖かったけど何故か手は止まらず。
ノンストップでスラスラ読めました。
人間の狂気的な所や狂った心、怖い、気持ち悪いと思うのに何故か共感してしまう事も。
最後の【あなたも壊れているよ、気づいてないだけ。】
に何となくあ、、と思ってしまったり。
これを機にサイコホラーも読んでみようと思う。
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なんの脈略もない日記や手紙やブログやメール。
失明して行く女。万引きする男。就活する青年。初体験したOL。et cetera
いろんな登場人物が、ときに奇妙な…ときに呆れるような…ときに目を背けたくなるような…ときに鼻で笑うしかないような…ときに身の毛もよだつような…
さまざまな一人称を繰り広げてくれるのだけど、これは短編集なのか?脈略も繋がりも何も感じられないのだけど、ただ共通点として全員壊れてる。
さて誰が書いたのでしょう。
今年の7冊目
2019.3.19 -
真っ黒の表紙に赤文字で書かれた『18禁日記』という文字。
帯にあるこの一文が疑心暗鬼を呼び起こす。
「あなたは自分が 狂っていない と自信をもって言えますか?」
あれ,自分ってまともだよな…?
「誰もが『フツウ』のフリをしながら,他人には言えない秘密を抱えている。」
私の目には周りの人はフツウに見える。
たぶん,周りの人の目にも私はフツウに見えている。
でもそれを確かめる術はない。
いや,あった。その人の日記を読めばいい。
本書に収められた「誰かの日記」。
その形式は日記をはじめ,ブログ,夢日記,詩集,遺書と幅広い。
最後にある『私の日記』。
もちろん,この私は私のことではない。でも…。
本書の最後にある,
「本作品はフィクションです。」
という文言に対して,
これほどまで説得力を感じなかったのは私だけではないだろう。 -
読み始めてすぐに「あれ?」と感じた。
確かに書かれている日記は、どれも狂気に満ちている。
人が徐々におかしな方向へと壊れていく過程が、日記という形で突きつけられる。
だが・・・深読みするわけではないけれど、この作家がこのまま「狂気の日記」を羅列するだけで終わるわけがない。
予想通り、最後に二宮さんらしい結末が待ち受けていた。
アイディアは悪くない。
もともとはケータイ小説だったらしいので仕方がないのかもしれないけれど、物語を通して伝えたかっただろうことがいまひとつ残らないことがもったいないと思う。 -
一つ一つの日記の中には面白いものもあった。水晶体に興味を持つ小学生の日記が良かったかな。あと、絶対音感怖い。
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おすすめされて読んだ本だったけど気づいたら1日で読み終わっちゃってた。自分も正常だと思ってるけど側からみたら異常なのかな?狂ってるのかな?でも正常って何?社会にうまく溶け込むこと??なんかもう普通とか常識とかに囚われたくない!!からこう思う時にこの作品に出会えて良かった^_^♪全部好きだけど1番好きなのはNの告白かな®~®なんかオチが自分的にゾッとしたのと同時に私もこういう体験してみたい.となった。ワタシがこの告白を読んで途絶えさせてしまったけれど他の人が継続させてくれてるかな....とか考えたり!楽しかったみんな狂ってるよ
♡ね! -
各々が綴った日常は。
何かに執着しているからこそ、普通の人とは違い狂気に塗れた日誌になってしまうのかもしれないな。
なによりも怖いのは、最後の日記に書かれた自己分析なのかもしれない。 -
「日記」って本人しかわからない書き方、目線になっていると思いませんか? ということは本当の体験であろうとなかろうと書けば日記です。 「妄想日記」の18禁バージョン。エログロ内容豊富で見ていてとても面白いです。 '229/5 '2311/19
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昔はやってたSNSゲーム内のクリエイター小説の頃に初めて読んで衝撃を受けた作品。
ジワジワと気付かないうちに狂っていく、共感できる事柄からジワジワと狂っていく様にゾクゾクと鳥肌が立ちました。
自分もいつか狂ってしまうのかもしれない。
もしかしたら既に狂っているのかもしれない。
読んだあと、日常のふとした時に思い出してゾクリとする作品でした。
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人間が狂っていくさまを読むのが楽しかった。
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怖いなーと感じるが、パッとしない。期待以下の伏線でした。
サクサク読める本ではあります。すぐ読み終わりました。
なんか物足りなさが残ってしまう感じでした。