- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865060553
作品紹介・あらすじ
思わずにんまり、至福の時間。おやつに育てられ、おやつに癒やされる。甘いも辛いも42篇。
感想・レビュー・書評
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色々な年代の、色々な時代の方たちが、色々な切口でそれぞれの「おやつ」について語っています
まるで年末の紅白歌合戦を見るようなバラエティーさです詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おやつについてのエッセイを集めたもの。
甘いものを食べてるときは至福の時。人それぞれお気に入りがあって、そして、思い出やエピソードがあるんだと思った。
全部読めなかったけど、お気に入りの作家さんをピックアップして読んでいくのも楽しかった。 -
おやつの思い出をテーマにしたエッセイを集めた本です。ところどころ挟まっている写真の雰囲気がとにかく素敵で読んでみました。
食べ物系の話はどれも面白いと思っていましたが、作家によって読みづらかったり、逆にお気に入りの作家のものは読みやすいなどがあり、作家の文章の雰囲気や書き癖を知るのにも良い本だと思いました(エッセイと小説はガラッとかわったりするでしょうけど)。
よかったのは久住昌之さんの「おはぎ」のエピソード。戦争中に兄と奇跡的に連絡をとることができ、水戸の偕楽園でお昼をとる予定があると知った久住さんのお母さんがそのお父さんが(久住おじいさん)、おはぎを大量に持ってお兄さんを探すという話。文章が読みやすかったし、戦時中の状況や親子の会話を知ることができました。
久住さんはご飯系の漫画の原作者として有名ですが、グルメ系のエッセイもあるよなので、今度読んでみようと思いました。
もちろんグルメ系エッセイの東海林さだおさんの作品あるし、安野モヨコさんのもあっていろんな作家さんの文章が読めるのは楽しかったです。 -
時代も年齢も違う人々の記憶。面白いのは書き手が甘党とは限らないというところ。
知っているお菓子、知らないお菓子。読んでいたら何か食べたくなってきました。
自分のお菓子の思い出は、桜餅。幼い頃葉が好きではなくて取って食べていました。けれどいつの間にか、葉と一緒に食べてこそ美味しいと感じるようになりました。 -
様々な作家たちによる、お菓子にまつわるエピソードがギュッと詰まった、エッセイのアンソロジー。
甘いものはあまり食べないけどドーナツは好きという、村上春樹さんによる、ドーナツがアメリカで初めて世界に誕生した実話ものがたり(村上春樹さんの作中に時々 -
やっぱり執筆陣が執筆陣なので、ナウいヤングにバカウケなオサレスイーツは書かれておりません
阿川佐和子と向田邦子と江國香織は通常運転
矢川澄子は…マジでそういう世界観で生きてた方なんだな… -
タイトル通り、おやつに関するアンソロジー
年代も性別もバラバラな30名以上のおやつに関するエピソードがぎっしり入ってます。キョロちゃんのおやつ缶を見ているよう。
1話1話が短いのでサクサク読めます。
好きなエピソードは
久住昌之さん おはぎと兵隊
→おはぎを食べるお兄さんの姿にグッときます。
五木寛之さん メロンパン筆福事件
→ほっこり笑えて面白い
角田光代さん チョコレート衝動
→自分へのご褒美が嫌いというワードにハッとした
東海林さだおさん チョコレートの不思議
→チョコレートには生活感がないに合点!!
おやつとしているけれど、殆どが甘いお菓子の話。今は砂糖のたっぷり入ったお菓子は悪者扱いされがちだけれども、幼少期のおやつ体験はキラキラしたものとして心に残るのだと嬉しくなった。
特に多くのエピソードに出てくる森永キャラメルの影響力に驚き。戦時中、戦後に多くの人に美味しい思い出を残していたんだなあ。
コーヒーとチョコパイをお供に、自分のおやつエピソードを思い出しながら読めました。
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2020.08.18
図書館でふと目について面白そう!とジャケ借りしてワクワクしながら読みはじめたけど40ページくらい読むと眠くなってきてしまってなかなか読了できず5日間くらいかかってしまった。
ある程度同じお菓子でまとめられているけどとても古いものもあったりで読みやすくはなかった。
ちょうど終戦の日に読んでいたこともあり、「兵隊とおはぎ」にもの悲しくなった。お兄さんが(たぶん無理に)10個も12個も大きなおはぎを平らげたときの心情を思うと切ない。
チョコレートの話はどれも深夜に読んだらやばいやつだったけど、「ベルギーに行ったら女よりショコラだ」の中で語られていた『ラ・ロレーヌ』の『ダーム・ブランシュ』を死ぬ前に一度食べてみたいと思った。