プロセスとネットワーク: 知識・技術・経済制度 (BOOKS IN・FORM)
- エヌティティ出版 (1989年10月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784871880633
作品紹介・あらすじ
来るべき経済社会の新たな文脈が創出されようとしている現代にあって、経済学における問題の中心は経済現象をスタティックにとらえ、与えられた資源の集まりを一貫した論理的原則にしたがって配分することにあるのではない。そうではなくて、社会のすみずみに分散している知識や現場情報を、経済のダイミナックなプロセスにおいて解釈し、効果的に利用することが重要なのだ。
感想・レビュー・書評
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知的生産の組織は権限によって運営されるヒエラルキー阻止区でもなく、市場における交換システムでもない。また、経済的どうきの影響を受けるとはいえ、もっぱら経済的動機だけで動かされているわけではない。基本的には知的好奇心を動機としている。それにもかかわらず、知的生産の組織がなりたちうるのは、学者ないし研究社の自発的意思に基づき、相互に成果を利用しあって新たな知識を累積的に生み出そうとする自己組織化によってである。
現代の知的情報、特に人文・社会科学系のそれは多元的パラダイムを特徴とすると見るべきであろう。パラダイムが多元的である限り、それを無理に統合することはできないし、したがってまた評価もシステムも関連する組織も多元的とならざるを得ない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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