- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784873115894
感想・レビュー・書評
-
本書は『SQLアンチパターン』と記されているが、テーブルに対してデータを取得するSQLに主眼を当てているのではなく、データを格納するテーブル設計に主眼を当てている。
テーブル設計はかなり難しく、その割にはまとまった書籍というものがなく、現場のバッドノウハウが積み重なっているのが現状。そのバッドノウハウに対して警鐘を鳴らしてくれるのが本書だと思う。
テーブル設計はどのシステムでも行うものであるため、本書は必ず読んでおくと良いと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
良書。アンチパターン=べからず集。
狭い意味でのSQLだけでなく、論理設計、物理設計、実装など幅広いジャンルについて記述されている。
むしろDB全般についてのアンチパターンといっても過言ではない(?)ので、色々な立場の人が楽しめると思う。 -
blog に書きました。
「SQL アンチパターン」を読んだ http://tsucchi.github.io/sql/2013/04/21/sqlap -
予定より1ヶ月遅れでようやく手元に届いた! 早くじっくり読みたい。
-
データベースの設計をする人は必読。確かに当たり前な内容なんだけど、時々こういう設計のデータベースやプログラムに当たって悩む。こうやってアンチパターンとして名前を付けてあげてくれると、一般化して、少しは減ってくれるかなという期待も。
-
データベースに関連する設計/実装に関してのアンチパターンを示した良書です。タイトルは「SQLアンチパターン」ですが、対象はSQLに留まりません(正確には、SQL実行時に端を発するものばかりではありません)。内容は、論理設計、物理設計、クエリ、アプリケーション設計の4部に分かれています。
本書のメインは、もちろんアンチパターンの紹介です。が、単なる羅列ではなく、以下のような解説を行ってくれているため、体系的に理解することができます:
・そもそも実現したかった目的は何か
・アンチパターンによって引き起こされる問題は何か(何がいけないのか)
・アンチパターンに陥る兆候は何か
・ならばどう解決するか
加えて、特定RDBMS製品に限定した記述ではなく、MySQL,PostgreSQL,Oracle Database,SQL ServerといったほとんどのRDBMSについての解説を網羅しているため、DBに携わる開発者や運用者に広くお勧めできます。
本書を読まなくても、どこかで「やってはいけない」ことを聞いたことはあると思います。ただ、それがどんな側面でなぜ望ましくないのかを体系的かつ網羅的に説明してくれているのが本書なので、知識の整理に役立ちます。
個人的には、論理設計の章では、むしろそんな解法(アンチパターン)を思いつきすらしませんでした。最初にアンチパターンを見て「なるほど、そういう設計もあるのか」と思ったくらいです。ただ、そもそもパターンを「知らない」ことと、「知っていて使わない」ことは別なので、あらかじめ理解しておくことは役に立つと思っています。
一つ欠点を挙げると、上記の裏返しになりますが、データベースに関する様々な側面からアンチパターンを提示しているので、システム開発のどの担当(DB設計者なのかアプリケーション開発者なのか、といった)が本書を読むべきか、というのが伝えづらい点です。ただこれも裏返しで、アプリケーション開発者だから物理設計は知らなくてよいという理由にはなりませんし、むしろ包括的に理解してこそシステム全体の最善となることを考えると、開発に携わるあらゆる担当が読むべきでしょう。
そういった意味で、システム開発者は、一度は読んでおいて損はない本だと思います。