みみずくの宙返り (幻冬舎文庫 い 5-2)

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  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877284077

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  • 食生活が限りなく豪華になった現在よりも、喰うに事欠いて時代の方が、人々はより精神的であったような気がしてならない。
    大学とか文化施設、図書館、ホール、美術館とか、そんなたぐいのものは一番人が集まる雑踏の知にあるべきなのです。
    生きた現実は必ず古くなる。しかしうんと古くなればなったで、また別の魅力も出てくるのではないか。古典とはそういうものではあるまいか。
    人が自分の行動を自ら正確に説明することは難しい。そもそもなぜ自分がそうしたかさえ、はっきりつかめないものなのだ。自分で自分をごまかす心の動きもある。意識せずにそう思い込む感情の作用もあるだろう。しかも一の行動の動機は必ずしもひとつではない。また同期があってもチャンスがなければ何も怒らない場合だってある。

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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