放射能で首都圏消滅: 誰も知らない震災対策

  • 三五館
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  • Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883203505

感想・レビュー・書評

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  • p.70~75の内部告発はぜひ読んでおきたいところ。p.94の美浜原発の配管破裂事故、p.108の配管の様子、p.110のスカートなどもしっかり見ておきたい。

  • これ、東日本大震災が起こる5年も前に警告として書かれた本ですが、全く同じことが起こってしまったという事実が何よりも恐ろしい。必ず起こるといわれている東海地震のときに、きっと必ず同じような原発震災が起こるんだろう。今からじゃ遅いかもしれないけれど、まだ諦めるのは早い。というか、諦めたくない。こんな恐ろしい代物を稼働させてまで、じゃぶじゃぶ電気を使う生活なんかしたかありません。
    読みながら、ずーっと背筋の寒い思いがしていました。どこを読んでも「え!そうなの?!」というよりは「うん、そうだよね」と至極納得&予測できそうなことばかり。にもかかわらず、いまだに「原発は安全である」という神話が無くならないのはなぜなんだー!…という無力感に襲われました。

  • 東関東大震災前に、原子力発電所の危険性がこれだけ的確に予想されていたことに驚いた。浜岡原発がどんなにとんでもない場所に立地されているかも理解できた。良書であった。

  • 初版は2006年。東日本大震災とそれに伴う福島第一原発事故が起きる5年前に、浜岡原発の危険性が叫ばれていたことを、事故後に知って猛省。まずは知ること、真実を見極めることから始めたいです。

  • iPhoneアプリで350円だったので購入、即読破。遅ればせながらこの類の本をようやく読んだ。

    少なくとも浜岡は止めていいな。あれが潰れると東京終わるかも。原発も大きな地震でメルトダウンするはずの作りだ、とよくわかった。なんとか女川が無事で幸いだった。なんだか今回の災害を予言してたのか、と思った。

  • 2006年、この本が出た時まだ先だと思っていた地震、津波、原発被害が現実になってしまった。
    この時は東海地震がおきたら、とにかく東へ逃げるのだとわかった。
    しかし、今はもう東に逃げることもできなくなってしまった。
    黒沢監督の「みんな海の底」になったしまうのか?
    出来ることは、一刻も早く浜岡原発を止めることしかない。
    誰もが十分すぎるほど分かっていることなのになぜ政府はすぐ止めないのだ?

  • 先日の東日本震災直後の福島原発については、そのときそのときの発表データや分析を元に「今のところは首都圏が超危険ということはない」という判断ができる状況だったので、とりあえず落ち着くことができた。

    しかし、これをきっかけに、原発をはじめエネルギー政策に興味を持ち、よく考える必要がある。何しろ、今回の震災がなければ、おそらく自分の意識は「原発推進vs反原発がまたなんかもめながら進んでるよー」くらいのままだったわけで。自分自身は、どちらかというと「今後も原発推進で問題ないんじゃない?」というところが出発点になっているので、まずは反原発の論拠もきちんと知っておく必要がある。

    と、いうわけで、まず手に取り完読したのがこれ。「2006年」に書かれた反原発寄りの本である。

    先に立ち読みで斜め読みし、
    ・前書き後書きにトンデモ論・陰謀論が含まれないこと
    ・広瀬隆が絡んでないこと(広瀬氏の反原発論は、彼の著書を読めば済む話。非科学的な立場から論ずるトンデモも含まれるので、ノイズになる、、)
    ・いろいろな分析に、解釈の仕方はどうあれ、データと出典を載せていること
    を確認した上で購入した(とはいえ、著者は先日の震災後に広瀬隆とひとくくりに「煽り屋」的に批判されてた古長谷稔氏、著者グループはいわゆる「消費者団体系NPO」なこともあり、やや煽りが多い部分も否めない。)

    本書は主に、浜岡原発に関して、「想定外」とされる地震(本書内では「ホントは想定されてるぞおい」というスタンス)と津波が襲ってきた場合の危険性を丁寧に分析している。また、同様の事故が「女川」「伊方」で起こる可能性を指摘している。

    想定される事故の内容が、福島において実際に今発生している事故で「実証」されている形になっている。「最悪の場合」までいった場合、行かない場合という「途中過程」まで一致してるのでかなりドキりとする内容なのは間違いない。

    そういえば震災後「福島はチェルノブイリにはならない」をベースにした「安全論」があったが、本書内でも、ちゃんとスリーマイル型事故、チェルノブイリ型事故の違いを書いた上で、日本の原発も震災の際に「ここまでいくとどっちの事故に近い型となる」というような細かい解説も載せている(まぁ雰囲気としては「チェルノブイリ型もありうるんだぞ、こえーぞ」って煽り入ってるんだけど。)。

    完読した上で、決して「トンデモ反原発」ではないことだけは保証できる。

    なお、放射能汚染、放射線による健康被害についての定量的な論は大幅にはしょって、そのあたりは一概に「放射線による健康被害はきっついんだぜ」の前提で書いてある。この点に多少気をつけて読めば、いきなり「きゃー、反原発にしなきゃ!」とパニくってしまうこともない。

    余談だが、3/15頃の時点では、本書も「過剰な煽り」本として糾弾されていたことを付け加えておく。その時点ではなぜ「過剰な煽り」とされたかを思い出しつつ、今冷静に読み、果たして「次の震災」でも本書が過剰な煽りとされてすむかどうかについては、よーく咀嚼する必要があるだろう。

    と、いうわけで、原発推進・反原発はさておき、これからも日本に住み続けるなら一度は読んでおいた方がよい内容としてオススメしたい。今なら、多少の基礎知識を持って読めるからいいんじゃないかしら。

  •  今日紹介する本は,原発に関する本です。題名からしてなかなかすごいです。
     地震が起きてからすぐに注文したのですが,来たのが2週間後。緊急重版をしたようです。
     本書は,東海地震が起きて浜岡原発で深刻な事故が起きたときに,どのようにして己の身を守ればいいのかということが,とても具体的に書かれています。腰巻きには次のような言葉が書かれていました。
     地震で原発がクラッシュしたときの放射能汚染をレポートした,2006年の本です。残念なことに,今という時代が,この本に追いついてしまったのかも知れません。
     緊急重版です! ぜひ一冊,お手元において置かれますように。
     最低限の備えを,消費者の安全を守るために設立された「NPO法人・食品と暮らしの安全基金」が責任を持って記しております。

      京セラの稲盛和夫氏らが「浜岡原発震災を防ごう!」という署名を呼びかけているそうです。とにかく,危険な場所に立っている浜岡原発は今すぐに止めるべきです。そして,ちゃんと止まるより早く東海地震が起きたときのために,本書をしっかり読んで,準備をしておくことが大切です。次は,全く想定外ではありません。しっかり予言されています。

  • 東海地震に対し、浜岡原発の危機を指摘、危害想定と対処法が分かりやすく具体的に記されている。
    この危害想定が、今まさに福岡第一で起きていることに、恐怖を覚える。
    この事故は「想定内」の人災なのだと!!

  • 浜岡で起こると思っていたことが、福島で現実に起こってしまいました!水素爆発などこの本に書いてある通りのことが本当起こり、驚きました。これ以上事態が悪くならないことを祈ります。

著者プロフィール

食品と暮らしの安全基金=1984年に市民団体「日本子孫基金」として設立。1988年より輸入レモンなどに付着しているポストハーベスト農薬、1998年にポリカーボネート製ほ乳瓶からの溶出する環境ホルモン、2004年に電気掃除機からの排気に含まれる粉塵やアレルギー物質の問題を追及し、品質の改善に寄与する。2004年に東京弁護士会人権賞を受賞。2004年、営利部門を切り離し、NPO法人「食品と暮らしの安全基金」となる。

「2012年 『生活防衛ハンドブック 食品編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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