- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784884749798
感想・レビュー・書評
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一人一人のエピソードがあまりにも美化されているイメージはあるが、このような日本が誇るべき偉人を海外向けに英語で表現した内村鑑三の偉大さを改めて感じた。
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徳、人のことを思いやり、国が良い方向に進むような行動をとること。
このような思想を持ち続けて生活をしている日本人が現代にどれだけいるかわからないが、少なくともどこか頭の片隅に置いて生活していきたい。
また、数えきれないほどの素晴らしい先人がいてくれたおかげで、今、これほど素晴らしい国で生活ができていることに感謝しながら生きてゆきたい。 -
以前より、いろいろな所でこの本の紹介を目にしていたので、一度読んでみたかった。実際に読んでみて、「いつかは読んでみたかった日本の名著シリーズ」の中でも、一番面白かった。
特に、上杉鷹山に興味をもち、さらに深く学ぶことにした。 -
『武士道』『茶の本』とともに、明治期に英文で刊行された著書の1つ。思想家・内村鑑三が、西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮の5人の生涯から、日本人の精神を解き明かす。
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西郷隆盛
中田藤樹 -
内村鑑三の有名な著書(岩波)を現代訳したもの。読み易い。
代表的に日本人とは、
・西郷隆盛
・上杉鷹山
・二宮尊徳
・中江藤樹
・日蓮上人
当時の欧米諸国が、日清戦争、日露戦争に勝利し、列強に並ぶ強国になった日本に驚愕するなか、内村鑑三が、日本人に脈々と流れる精神の強さ、素晴らしさを欧米諸国に対して紹介したもの。
ここで紹介される人物は、いずれも、仏教、儒教など東洋思想を以って人生を全うした人物であり、一読後、この5人の類似性を改めて感じることができる。
明治新政府の要人が岩倉使節団として渡航した際に、欧米諸国にあるキリスト教と対比して儒教や神道を思いに描いたように、日本がアジア諸国の中で植民地化せず、国家として独立自尊を貫き通せたことは、このような確たる東洋思想が浸透していたからではないか。
以下引用~
・「(キリスト教)これは陽明学に似ている。日本国の崩壊はここから始まるに違いない」 高杉晋作がそう声をあげたのは、長崎で聖書に初めて目を通したときのことです。
キリスト教に似た陽明学が、日本再建の推進力のひとつだったことは、あの当時の日本の歴史のなかでも注目すべき事実です。
・西郷の私生活について・・・「わたしは十三年間おそばにおりましたが、使用人を叱るところを見たことがありません。・・・その無頓着で無心なご様子は子どものようでした」
・(西郷のことば)「正義の道を歩み、正義のためなら国とともに散るぐらいの覚悟がなければ、外国勢と納得のいく関係は望めない。相手が強大だからと畏縮し、仲良くしてもらいたいばかりに、自尊心のかけらもなく相手の言いなりになれば、やはては軽蔑されるようになる。そうなれば友好的な関係は望めなくなり、最終的には相手国に服従することになる」
・(二宮尊徳)その一方で、不誠実な人は一切相手にしませんでした。森羅万象とその法則もこうした人に逆らいますから、尊徳の力でもだれの力でも、こういう人を不幸や堕落から救うことはできません。
・日本では、学校を知的修業の場としてとらえたことはこれまでありません。学校へ行ったのは、修学後に暮らしが立てられるようになるからではなく、真の人間になるためであり、そうした人は「君子」と呼ばれていました。英語のジェントルマンに近いものです。
・「先生」と「弟子」のこうした関係が日本人の頭のなかにあったからこそ、キリスト教の聖書に見られる親密な師弟関係を、ただちに理解できた日本人もいたのです。
・中江藤樹の教えには、一種独特な点がひとつありました。生徒に関して、徳と品格を最重要視し、学問や学識はほとんど問題にしなかったのです。
・「先生(中江藤樹)は、利を得ることが人生の目的ではなく、誠実、正義、人の道が目的である、とおっしゃっておられます」
・(中江藤樹)「徳を大切にしようと思うなら、日々、善を行うことです。善をひとつ行えば、悪がひとつ去っていきます。善を毎日行えば、悪が毎日去っていきます」
以上