中村好文 普通の住宅、普通の別荘

著者 :
  • TOTO出版
4.30
  • (43)
  • (31)
  • (8)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 420
感想 : 26
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887063044

作品紹介・あらすじ

普通でちょうどいい。住宅、別荘ほか15作品を紹介。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一般の人にまで広く読んでもらいやすい本ということでこの体裁なのかもしれないが、中村さんの空間の奥深さにもっと触れたい自分としては、いわゆる「建築家の作品集」的なものを望んでいたので、物足りない。作風への導入のエッセンスとしてはいいけれど、結局空間の良さ、真髄には近寄れず(それは出版物には不可能かもしれないが)。

  • 中村さんの設計した建築物を見るだけで、左鎖骨のななめ下あたりが温もるのだから、これをわざわざ言葉で説明する必要はないと思います。

    うそです。本当は説明する言葉をもたないだけなのです。

    ただ、中村さんの設計した家で本が読めたら、このレビューが書けたなら、とても穏やかな時間なのだろうと思ったのです。

  • 建築家に家の設計を頼むと

    言うこと聞いてくれない
    「作品」にされてしまう
    敷居が高い
    値段もお高い

    という偏見?が割とあります。


    確かにそういう建築家さんも存在するかもしれません。

    でも、
    多くの建築家は、
    (中村好文さんの言葉を一部借りるとすると)
    住まう人の心地よい空間を探す名探偵
    だと思います。

    これから建築を志す人はもちろんですが、
    これから家を建てたり、購入したり、改装を考えている人に
    「家」そのもののことを調べる前に、まず読んでもらいたい1冊です。

    専門用語も入っていないので、とっつきやすい内容になっています。

    本の中身は、
    中村好文さんがこれまでに設計した住宅・別荘を1軒1軒再訪問していく
    という形になっていて、

    それぞれの住まいに実際に暮らしている方のコメントと
    設計中の思い出が綴られています。

    写真もたくさんあるし、
    スケッチも相変わらず親しみやすいし
    さらっと読めて
    楽しいです。

  • 中村さん、住宅はもちろんなのだけど、書く文書がほんと好き。
    ユーモアがあって平易で読みやすくて、専門的な用語が入ってこない。

    それにしても、中村さんが生み出す家は住み手のことが考えられていて、ほんと住み心地がよさそうだなあ。
    経年変化も楽しめて、飽きずに過ごせて、帰ってきたくなる家。
    大磯の別荘は特に最高すぎいいぃぃぃ

  • とても読みやすい一冊。中村さんのつくるものは細部まで気が利いている。どれもこれも工夫が凝らされている。

  • 普通のハードルが高すぎやしませんか

  • 建主と建築家の信頼関係がわかるストーリー。建主と建築家のセンスや価値観が一致することでいい建物になるのだなというのがわかる。建主側の気が引き締まる。

  • 建築家中村好文さんの設計した住宅と別荘が登場する。
    余計なものがそぎ落とされた静かな空間。だけど温かい気配を感じられる素敵な建物たち。
    ここに座ってお酒飲んだら最高だろうな、とかここで食べる朝食は気持ちいいだろうな、とか。夢が広がります…。
    家が変わったら、人の暮らしが変わり、気持ちが変わり、人が変わると思います。引っ越したい。

  • 当たり前の事なのかもしれないですが家とは本当に「食う、寝る、そして住む」という事で成り立っているんだなあと思いました。どの家からも温かさを感じる。

  • 将来家にするかマンションにするか悩んでいたけど、家が欲しくなってきた。そして家を建てる時には建築家にはいってもらおう。

  • 家づくりの勉強をしていると、ひとつひとつにデメリット・メリット、賛否両論があって混乱する。それがストレスになりつつある今日この頃だが、こういう本を読むと、スッと楽な気持ちになれる。特に「みすぼらしい小屋」っていう発想がよかったなあ~。
    私は営業ではなく、建築家と家づくりをしたい。相性のあう建築家と、楽しく家づくりできたらなあと思う。

    昨年末読みたい本のリストに入れておき、読んだのは4月になって引っ越してから。たまたま今の家の近所に中村さんが手がけた家があるというのが不思議な縁だ。街を歩きながら探してる毎日。見つかるかなー。

  • 中村さん...いいなぁ〜
    最後の対談にも書いてあったけれど、建築がこれでもかーって感じが全くなく お人柄なんだと思う

    なんでも家具デザインをされていたとか
    家具とか住まい手とか、その家の中に住む人、置かれる家具や小物..そんなものの居場所を作ってくれる家...素敵!

  • 2014.12.21. 読了
    家を建てるなら、中村好文さんに是非お願いしたい。

    先日、雑誌で三谷龍二さんの「Mitani Hut」を見て、
    いいな~
    と惚れ惚れしていたのですが、
    これが中村好文さんだったとは知らなくて、
    この本を読んでよかった。

    中村さんのよかの本ももちろんですが、
    これから建築家の方の本を色々読んでみたい。

    中村さんの建築物の実物が見たいし、
    本ででもいいから ほかのものもみたい!

  • たまたま手にしてみたら心地よかったことから、
    中村好文さんの本、3冊目。

    この心地良さの理由はどこにあるんだろう、と
    読みながら考えていたら、
    中村さんの文章の中にそれを見つけました。

    「わたしの仕事には(中略)俺が、俺が!や、
    どうだ、どうだ!が決定的に足りないのです。」

    これだこれだ。
    わたしは人でも物でも、こういうのがあんまり好きじゃないから、
    だから中村さんの作る建築や文章に魅かれるんだ。
    俺が俺が!じゃないのに、
    ちゃんとそこに自分がある。
    そういうところが、「いいなぁ」って思う理由かも。

  • いいなぁ…。パラパラと写真を眺めているだけで、なんだか気持ち良くなってきます。

  • 普通の住宅、て、全然普通じゃない!!!めちゃくちゃ格好良い。コンパクトながら、作り込むところは作り込む。

  • 中村好文さんの普通で優しい作品を拝見するたびに、リトアニアのジャズピアニスト Tonu Naissooの奏でるメロディを聴きたくなります。

  • 普通でちょうどいい、とても素敵な言葉。講演会でお聞きした時にも、そう思った。その人にあった、それぞれの普通の。照明や家具、枠周りまでもが、馴染んだ空間って良いなと思う。

    それと、自然素材の物というよりも、書かれている通りに古びていく中で美しくなる物、素材を上手く使っていきたいなと思う。

    依頼者さんが望む生活スタイルを応援できて、それでいてカバーできるいうな、そんな器をプレゼント出来るようにしたい。

    メモ

    ・枠:スプルース
    ・キッチン 100角タイル
    ・キッチン 吊り収納
    ・キッチン Ⅱ型も良し。

    もっと住まい方について貪欲に探っていきたい。その人らしい住まい、設計する事が大事。

    キッチンにはもっとこだわってみたい。オープンキッチンがすべてではないし、解決する方法ではない。んだなと、改めて認識。

    それにしても、施主さんの言葉も聞けて、写真も多くて良い本です。

    家具屋の設え方が抜群に上手いです。さすがです。どれも可愛らしくて触ってみたくなるような表情をしています。

  • Enkel 「とてもいい意味で、普通でちょうどいい」というスウェーデンの言葉

全26件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

建築家

「2022年 『線と管をつながない 好文×全作の小屋づくり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中村好文の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
隈 研吾
三浦 しをん
中村好文
J・モーティマー...
中村 好文
深澤 直人
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×