ナビル: ある少年の物語

  • ビーエル出版
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感想 : 17
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  • / ISBN・EAN: 9784892387555

感想・レビュー・書評

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  • 大人向けの絵本。
    先生が話す壮大なピラミッドを見てみたいエジプトの少年ナビルの旅物語。
    「遠いよ。無理だよ」と言われながら、出会う大人たちに手助けされて辿り着く。
    それを目にした時、触れた時、抱きしめた時の泣き出したくなるような喜び。
    無事に帰った時にはひとまわり成長した少年の顔になっていた。

    鉛筆画が素晴らしく、映像のように流れるような動きも感じられた。
    文少なめ、絵に余計なラインや色がなく余白部分も多いのに、人物の感情、風や波、砂漠や川(ナイル!?)やピラミッドなどの雄大な風景を見ることができた。

    • ポプラ並木さん
      なおなおさん、死ぬ前に一度は生でピラミッドは見てみたいです。人類のたどってきた重要な文明ですよね。ヨーロッパ2年間留学で色々見ました。お城と...
      なおなおさん、死ぬ前に一度は生でピラミッドは見てみたいです。人類のたどってきた重要な文明ですよね。ヨーロッパ2年間留学で色々見ました。お城とか大自然。遺跡はまだ見てないので体験したいです!
      2022/09/24
    • なおなおさん
      ポプラ並木さん、こんにちは。

      同じく私もっ!ピラミッドは見てみたいです!
      あとはどこかな…ベルばらの影響で、フランスには行ってみたいです。...
      ポプラ並木さん、こんにちは。

      同じく私もっ!ピラミッドは見てみたいです!
      あとはどこかな…ベルばらの影響で、フランスには行ってみたいです。ベルばらファンの友だちと妄想旅行計画は立てておりますが^^;
      ヨーロッパに留学の経験がおありなんですね。名所をたくさん見られたのでしょうか。羨ましいです。
      2022/09/24
  • 〝村の学校の先生は、よく壮大なピラミッドの話をされる〟「あのう、いったいどのくらい歩いていけば、ピラミッドを見られるんでしょうか」「見に行こうって言うのかい? それは大ごとなんだよ。わたしがピラミッドのことを話したからって、何もわざわざ見に行くことはないんだよ」...ひたすら自分の足で歩いて、ピラミッドを見たいと思いつめた少年ナビル。彼に手を貸してくれる大人たち。壮大なピラミッドを探して、砂漠を歩き続ける少年の姿を124枚のデッサンで描く、絵本作家・ガブリエル・バンサンの静かな感動を呼ぶ大人の絵本。

  • 先生の話に聞いた壮大なピラミッドに魅せられ、ただひたすらに自分の足で歩いてそれを見てみたいと思いつめたエジプトの少年ナビル。
    ガブリエル・バンサンの鉛筆デッサンの素描は、余分なものを一切排除し、柔軟で的確な線画のみで、ナビルの感性を伝えてきます。
    「ピラミッドをどうしても見たい!」しかし果てしなく遠い。
    でもナビルはあきらめません。思いつめたことを、ある日行動にうつす時、子どもは危険や困難を考えないもの。そんな冒険心が子どもの頃にあったな‥と読んでいて蘇ってきました。

    圧倒的に巨大で不可思議な建造物を初めて目にした時、
    人は言葉を失うほどの感動を覚えると思います。
    そして生涯、その感動を忘れないでしょう。
    感動は心の中に変化を生み、夢や、強さを育んでくれる‥‥そんな希望に満ちた作品です。
    バンサンのこの絵本を出版したBL出版と翻訳の今江祥智さんに拍手です。丁寧な仕事をしていると思いました。

  • 少年をつきうごかす純粋な衝動にうたれつづける。
    自由と感動のすばらしさ、可能性に気づく。
    あるいは、きわめて限定されたものとして、それらを捉えていたことを。

  • 2016 8/15

  • 予約

  • “まだまだ遠いんだよ
     それでも見に行くっていうんだね?”

    学校の先生から聞いた、いちばん大きなピラミッドをこの目で見るために、ひとり砂漠へと旅立つ少年の物語。
    出会う大人たちの中には諭す者もいる、黙して少年を見る者もいる。
    少年は理由の多くを語らない。けれども削ぎ落とされたデッサンから伝わってくるのは静かで力強い欲求。普遍的なよろこび。

    いまだ見ぬ土地へ。まだ見ぬ世界へ。遠くへ。

  • 少年と共に感動し、うれしさがこみあげてきます。

  • 先生の話に聞いた壮大なピラミッドに魅せられ、ただひたすらに自分の足で歩いてそれを見てみたいと思いつめたエジプトの少年ナビル。
    ガブリエル・バンサンの鉛筆デッサンの素描は、余分なものを一切排除し、柔軟で的確な線画のみで、ナビルの感性を伝えてきます。
    「ピラミッドをどうしても見たい!」しかし果てしなく遠い。
    でもナビルはあきらめません。思いつめたことを、ある日行動にうつす時、子どもは危険や困難を考えないもの。そんな冒険心が子どもの頃にあったな‥と読んでいて蘇ってきました。

    圧倒的に巨大で不可思議な建造物を初めて目にした時、
    人は言葉を失うほどの感動を覚えると思います。
    そして生涯、その感動を忘れないでしょう。
    感動は心の中に変化を生み、夢や、強さを育んでくれる‥‥
    そんな希望に満ちた作品です。
    バンサンのこの絵本を出版したBL出版と翻訳の今江祥智さんに拍手です。丁寧な仕事をしていると思います。

  • ガブリエル・バンサンのことを知ったのは、もう彼女が亡くなった後だった。それでもこの絵本の数々に出会えてよかったし、こんな素晴らしい作品を世に残してくれた彼女と神様に感謝したい。バンサンの絵本はどれも素晴らしいが、いちばん初めに読んで衝撃を受けたのは、この本。ナビルはアフリカの貧しい村に住む少年。ある日学校でピラミッドという、とても大きい建築物があることを学校の先生から聞く。その日からナビルはピラミッドが見たくてたまらなくなり、ある日とうとう家出してしまう。ナビルは出会う数々の大人たちに助けられ、やがてエジプトにたどり着き、ピラミッドを目の当たりにする。その表情の豊かさといったら!!!バンサンの感性の豊かさに身震いがするほどだ。ナビルはピラミッドを抱きしめる。そして、その後、村へ無事に帰る。迎えに出た父親の表情にも心打たれる。ナビルがどんな大人になったのか、バンサンは描かない。それがいいんだと思う。バンサンといえば、ねずみの女の子 セレスティーヌと、くまのおじさんアーネストの絵本シリーズが有名だ。こちらもとてもいいです。

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