非道とグローバリズム 新聞とテレビが絶対に言えない「宗教」と「戦争」の真実
- ブックマン社 (2016年1月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784893088543
感想・レビュー・書評
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物質文明=キリスト教ということで、中国ではキリスト教信者が着実に増えている。で、あ彼らはキリスト教と科学は同体だと思っているが、基本的にはそうではない。ヨーロッパの歴史を見ればわかる通り、文明はキリスト教の教えから離れることによって近代化した。
商人は革命も含めて変化を嫌う。なぜなら代わることによって自分たちの財産が没収されることは歴史的に見ても明らかだから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
借りたもの。
日本のおかしなところ、目に見えないように仕向けられている問題点を、イスラームの視点を交えて痛烈に批判している。
欧米的視点に寄りがちになっている事、イスラームの道徳律がそもそも日本とは異なるものを、日本的?な尺度で図ることが主客転倒になっていると語る。
お互いの主義主張が異なると、陥りがちな事ではあるが……
別にISの被害者が自己責任であるとか、そんな事は言っていない。
寧ろ「何でも自己責任」にして批判し、弱者に手を差し伸べない今の日本社会に問題があると非難する。
また、資本主義や権力と密接になってしまう、「拝金教」とも言うべき蓄財癖が日本の格差社会、貧富の差を拡大する事に警鐘を鳴らしている。
「備えあれば憂いなし」はあるが、本来「金は天下の回り物」であり、余剰な蓄財は自らをも滅ぼしうる……明言されていないが、それを言わんとしている気がする。
日本の「蓄財癖」然り、「何でも自己責任」論はきっと、日本人が「不信」を行動原理とするようになったからではなかろうか……「国家は助けてくれない」「誰も助けてくれないから自分で貯めるべき」そんな思いが見え隠れする。
日本のおかしな所や、見方を変えれば善意も見えてくる点を説明してくれる所が良かったので★4つ。
しかし、引用しているものが時々間違っていたり(注釈でも指摘している箇所もあるけど)、読み進めているとちょっと偏向している気もしてくる……
現代日本で結婚しない理由が本当に「金」の問題なのか、私は懐疑的だ。
折り合いをつける難しさよ……
※拝金教に関連する書籍
デイミアン・トンプソン『依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実』( http://booklog.jp/item/1/4478022925 )
夏目祭子『知られざる最強の創造エネルギー なぜ性の真実『セクシャルパワー』は封印され続けるのか』( http://booklog.jp/item/1/490502742X ) -
精神科医の和田さんとイスラーム学者の中田さんという灘高の同級生が対話する。
西洋とイスラームの文化における非道について考えてみたり、経済格差や税制、日本の自殺や餓死者のこと、トルコ系の国々と中国、死生観など。対話本なのでそこまで深い話ってわけではないけど、読みやすくていい。