トントントンをまちましょう

  • ひさかたチャイルド
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784893259462

感想・レビュー・書評

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  • 冬の寒い日、お母さんが大急ぎて甘酒を作る。
    みこちゃんがお母さんに尋ねたとき、トントントンとドアを叩く音が聞こえる。
    出てみると、黄色い服を来た子たちが5人いた。
    幼稚園の友達ではない。
    お母さんはその子供たちに甘酒をご馳走する。
    ほっぺたがあったかそうになって黄色い服の子供たちは帰ってゆく。
    するとまた、トントントンとドアを叩く音がする。
    今度は、赤い服の子供が10人やってきた。
    やっぱり幼稚園の子ではない。
    甘酒を飲んで帰ってゆく。
    またトントントンと音がした。
    出てみると今度はお父さんだった。
    どうして、呼び鈴を鳴らさないのか聞いてみると、今夜は甘酒の日だから、と。
    実はやってきていたのは早めに目覚めてしまった春の花たちなのだとか。
    花たちが来ていたら驚かせてしまうので、呼び鈴は鳴らさなかったとか。
    今夜はとても冷えるので森の生き物たちもまだやってくるだろう。
    トントントンと扉を叩く音がするのを待つのだ。

    寒い冬の夜に甘酒。
    体も心もぽかぽか。
    お父さんもお母さんも春の花や動物たちがやってくることを不思議がっていない世界が素敵。

    扉絵に黄色い花が描かれているので想像はついた。

  • 「とんとんとん」と雪の日に訪れるかわいいお客さん。とてもかわいいお話。読んだ後、心が温かくなります。さすが、あまんさんです。

  • 冬の寒さはこたえますが、寒さを乗り越えて暖かい春に一斉に花木が芽吹くのは楽しみです。地球の壮大な営みをベースに、人と自然がともに生き合う温かさこのえほんから伝わってきます。
    幼いみこちゃんのお手伝いの様子も、微笑ましいです。

  • お話もですが、鎌田暢子さんの絵がものすごくかわいいんです。
    特に表紙のみこちゃんが。
    雪のふる夜、みこちゃんのお母さんは大きなお鍋いっぱいの甘酒を作りました。
    すると知らない子が大勢やってきて、みこちゃんはおもてなしのお手伝いをします。
    トントントン。こんどは誰かしら?
    お父さんの気配りもあったかくて、知らない子たちの正体にもドッキリ。
    次のかわいいお客さんたちが待ち遠しくなります!
    雪のふる日に読んであげたいな。

  • 絵も設定も昭和だなぁ。とてもいい雰囲気だけど。雪が降ってきたので、おかあさんは慌ててあまざけをつくりはじめる。甘酒っていうのもまた。

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著者プロフィール

1931年生まれ。児童文学作家。1968年にデビュー作品集『車のいろは空のいろ』が日本児童文学者協会新人賞および野間児童文芸推奨作品賞を受賞。以降、いくつもの文学賞を受け、多くの作品が小学国語の教科書に掲載されている。2001年に紫綬褒章受章。京都在住。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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