フリー経済学入門

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  • フォレスト出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894513891

感想・レビュー・書評

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  • 読む人が読めば役立つかもしれないが、ほとんどが自分には必要ない情報だった。すごい人なんだというのは分かるが、著者の考え方と自分の考え方が合わない。

  • 「フリーミアム」について解説しています。アンダーソンさんの分厚いFREEを読まなくてもよいかも。

    「フリー」には隠された意図がありますよ。っていうことを理解するにはとても良い本だと思います。この「フリーミアム」の罠から脱する点については、ちょっと凡人には無理~。という点もありましたが、フリーミアムというものがいつごろから、どのように発展してきていて、どういう意図で使われるものなのかということはとてもよく理解できました。

  • 限界費用、限界効用という概念を学べた。

    苫米地氏曰く、フリーランチはないという。であるならば、日頃利用している無料のYoutubeやちょっとアダルトなサイトの利用で今後どのようなツケが来るのだろうか?う〜ん、考えさせられる。

  • フリーという経済の形を批判的な面から捉えた本。
    序章の無料が生むストーリー性という項目に関しては商品を販売する際にストーリー性が有用なのは理解できるものの、フリーがストーリーを生み出すということに関しては論拠に乏しく納得感がなかった。
    全体的にはフリーへの恐怖を煽っているように感じた。
    ただフリーがもてはやされる傾向にある中で、こういった本の必要性はある。

  • 大元の「フリー」を読む前に(何せ分厚い)概要を掴むべく読んだ。フリー経済というのはGoogleやらを始め、馴染み深いが苫米地さんが絡むと若干陰謀論的な側面が見える。それを楽しめるか否かでこの本の評価は変わるかもしれない。概要把握にはいいですよ、あっという間に読めるし。

  • 世の中の仕組みを知らないと、奴隷になっちゃう。

    某国の経済システムのなかで世界が動いていることを知ると、
    世の中で起きていることが理解できる。
    『ヘッテルとフエーテル』でも感じたことだけれど。

  • この本は経済学とタイトルに入っていて、限界費用などの話もしているが、基本的なスタンスとしては「フリー経済の中を生きる私たちがフリービジネスにどう対応すべきか」というものである。
    ①無料の論理にだまされないこと。
    ②ホメオスタシスレベル(コンフォートゾーン)をもち、それが人々を縛っていると自覚すること
    ③FREEの概念からも自由になる
    クリス・アンダーソンのフリーを読んだ後に読むべき本。私がクリス・アンダーソンの本を読んでいて反対意見だった点(贈与経済の点とフリーランチは存在するか否かという点。)を後押ししてくれた。世界レベルの思惑の話はそんなに好きではないけれど、この点と「無料」とホメオスタシスレベルの関係がしっくりきた点で読んでよかったと思う。

  • 何年か前からフリーペーパーが駅やコンビニに置かれるようになりましたが、「無料」だからと思っていたら中身が充実していて驚いたことがあります。

    昔から「タダほど高いものは無い」と言われてきましたが、タダだと思って使っていると、いつのまにかその利便性を継続したくなってお金を払っているものが多くありますね。

    これはマーケティング戦略の一部で、このフリービジネスは昔から使われているというのがこの本の著者の苫米地氏のポイントです。
    この販売戦略を私が担当している分野にどのように応用できるのかを考えてみたいと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・マイクロソフト、グーグルが巨人になれた、ツィッターがブログに勝つ理由は、「フリー経済」が世界を支配しつつあるから、限界費用を限りなくゼロに近づけるのがポイント(p2)

    ・フリーミアムとは、一般ユーザーに無料提供品を提供することで、特定ユーザーに有料提供品の購入動機をつくること(p23)

    ・音楽CDが売れなくなったの、レンタル店の増加だけでなく、ネットを通じて欲しい楽曲だけをダウンロードするCDというハードに頼らない消費環境が整ったから(p42)

    ・マスメディアが辿ってきた状況を振り返ると、コンテンツビジネスの「食材」の多くが、もともとはタダ同然であった(p46)

    ・消費量によって限界効用が規定されて逓減するのは、物理空間における消費に限られる(p58)

    ・グーグルは検索エンジン、多くのツールを一般ユーザーに無料で提供する代りに、広告スポンサー企業等に対しては高額の有料ソフトや有料コンテンツを販売する(p61)

    ・グーグルの企業文化をうわべだけ模倣してもグーグルほどのパワーは生まれない、限界費用ゼロの史上最強の収益モデルがその力を生み出しているから(p62)

    ・中央銀行は、国が発行する国債と引き換えに、単に印刷するだけの紙切れを流通させ、引き受けた国債についている国債金利を受け取っている、これはフリーミアムである(p94)

    ・銀行へ30年ローンを組んだ場合、銀行のお金ではなく「あると仮定して通帳に印字した数字」に対して莫大なローン返済を行っている、これにより莫大な収益を銀行は得られる(p95)

    ・FRBは国際的に信用力のある「ドル」を無料で普及させて、その後は、使用料を徴収しはじめる、これこそ「フリーミアム」のビジネスモデル(p103)

    ・YouTubeで使われているMPEGの規約は「インターネットでの利用は2011年までは無料にする」としか書かれていない(p129)

    ・2005年に成立した電子ID法による電子IDカードは、2008年から段階的に実施されて11年にはほぼすべてのアメリカ国民が携帯するようになる(p160)

    ・アメリカではすべての軍人はすでにUSIDのICチップを肩に埋め込んでいる、すべてのペットも対象になっている(p165、166)

    ・フリーミアムのなかで生き抜くには、1)無料の論理にだまされない(フリーランチはない)、2)金銭的なホメオスタシスレベルを持ち、それが人を縛っていることを自覚する、3)あえて自らを束縛して自由の概念からも自由となる(p183)

    ・無料に心を動かされたら、「何のために必要か」を考える(p184)

    ・お金とか「ぜいたくな暮らし」というものに人生のゴールを求めずに、抽象度の上がった世界にゴールを設定するのがポイント(p195)

    2011年11月13日作成

  • 「タダより高いものはない」を陰謀論か誇張か事実で詳しく説明してくれる本。
    微妙に煽っている感は否めないけれど、ありえないことではないよなぁと納得しがちなのが怖いところ。
    わかりやすく簡潔に書いてくれているので読みやすい。

  • うーむ…何度読んでも怖いなぁ…。
    フリーに陰に何が隠されているのか…。

    ただ、そんな風に怯えていても、なんの解決にもならないし、どんどん時代はフリーミアムに染まっていっている。

    知識を付け、そして考えて、自分の意思で上手く利用していかないといけないことを痛感させられた。

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著者プロフィール

認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。
カーネギーメロン大学博士( Ph.D)、同 CyLab フェロー、ジョージメイソン大学C4I&サイバー研究所研究教授、公益社団法人日本ジャーナリスト協会代表理事、日本外交政策学会会長、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO 兼基礎研究所長。マサチューセッツ大学を経て上智大学外国語学部英語学科卒業後、三菱地所へ入社、財務担当者としてロックフェラーセンター買収等を経験、三菱地所在籍のままフルブライト全額給付特待生としてイェール大学大学院計算機科学博士課程に留学、人工知能の父と呼ばれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人工知能研究所を経て、コンピュータ科学と人工知能の世界最高峰カーネギーメロン大学大学院博士課程に転入。計算機科学部機械翻訳研究所(現 Language Technologies Institute)等に在籍し、人工知能、自然言語処理、ニューラルネットワーク等を研究、全米で4人目、日本人として初の計算言語学の博士号を取得。帰国後、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、同ピッツバーグ研究所取締役、通商産業省情報処理振興審議会専門委員、早稲田大学研究院客員教授などを歴任。また、晩年のルー・タイスの右腕として活動、ルー・タイスの指示により米国認知科学の研究成果を盛り込んだ最新の能力開発プログラム「 TPIE」、「 PX2」、「 TICE」コーチングなどの開発を担当。その後、全世界での普及にルー・タイスと共に活動。現在もルー・タイスの遺言によりコーチング普及及び後継者として全世界で活動中。一般財団法人サヴォイア王家諸騎士団日本代表、聖マウリツィオ・ラザロ騎士団大十字騎士。近年では、サヴォイア王家によるジュニアナイト養成コーチングプログラムも開発。日本でも完全無償のボランティアプログラムとして「PX2」と並行して普及活動中。

「2023年 『新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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