詩人の夢 (ハルキ文庫 ま 8-2)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 98
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894568389

感想・レビュー・書評

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  • 「紫の砂漠」続編。読めば読むほど、これは今こそ読まれてほしい作品だなという思いを強くした。ジェンダー、災害、戦争…。ファンタジーという形をとっているとはいえ、今直面している問題とよく似ている気がして。「紫の砂漠」では子供だったシェプシは成長したが、今作でも懊悩し、過去の過ちに苛まれる姿が何とも辛い。
    人間達の醜い感情が見え隠れするけれど、それでも松村さんの文章が美しく、上質のファンタジーに仕上がっている。
    長年気になり続けていた物語をようやく読み終えることができて感無量。私も長旅を終えたような気持ち。

  • まさか続編がでると思わなかった。
    ラノベ表紙がつけられるとも思わなかった。びっくりした。

    装幀 / 伸童舎
    フォーマット・デザイン / 芦澤 泰偉
    表紙イラストレーション / 門坂 流

  • 紫の砂漠の続編ということで。
    前作が秩序建てられた世界に対し、今回はその秩序の崩壊と再建が行われているので、章立てや時間の流れ方も一貫しておらず、どことなく不安定だけど力強さを与えてくれる作りになっているように感じた。
    なんだかひとの歴史を今一度眺めているようで、時には目を背けたくなるようなこともあった。誕生してしまったものがなんであろうと、生まれてしまったからにはそこにあることを否定できない。しかし、それでも目を閉じず、ひとを見つめ続ける松村さんの姿がそこにあった。
    ひとも星に生きる同じ生命の一つで、汚れた世界であろうと、苦しさに血を吐いても、変わっていける力を持っている。

  • 『紫の砂漠』の続編。

    どちらも高校生位の頃に初めて読んで印象深く、大学生の頃買った本。


    たまに読み返したくなる不思議な本です。

  • 最近存在を知って読んだ。
    なんか、なんだろう。
    読まなきゃ良かったってわけじゃないけど、なんかいろいろと納得できない。
    もどかしい!

  • 「紫の砂漠」の続編になります。

    独特の世界観はそのままに、ファンタジーよりはSF要素を強めて物語は展開していきます。
    私は、多くを失い成長してしまった主人公の、新たな再生への物語だと考えます。
    この続編を読めてとても良かった!

  • 『紫の砂漠』の続編。

    ああ、やっと物語が終結した、って感じですね。
    ほぼハッピーエンドだと思いますが・・シェプシとアージュのその後が気になります。

    死んでしまった美しい詩人が、
    まさかあんなふうになってるとは夢にも思わなかったです。
    なんか、どこぞの神話に似てま・・・ああ、日本神話に似てますねちょっと・・。

    見所はやっぱりラストのシェプシの本音。

  • 透明感があって綺麗な世界観が気に入った本。紫の砂漠の続編。87/100点位。

  • 神の言葉が解明され、開かれる事となった紫の砂漠・・・。

    異なる三神を崇め、互いに協力関係にあった神達の想いとは別に、天変地異・政変と事態は急変して・・・・・・。


    成人したシェプシの目を通して、陰謀渦巻く世界を展開させる、「紫の砂漠」待望の第二弾、ここに参上!!

  • 「紫の砂漠」の続編。私はこの続編で作品にさらに惚れました。思わず第一巻をもう一度読み返したくなるような。

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著者プロフィール

1990年『僕はかぐや姫』で海燕新人文学賞。92年『至高聖所(アバトーン)』で芥川賞。他に自身の茶道体験を綴った『ひよっこ茶人、茶会へまいる。』、武家茶道を軸にした青春小説『雨にもまけず粗茶一服』『風にもまけず粗茶一服』『花のお江戸で粗茶一服』、古典を繙く『京都で読む徒然草』などがある。

「2019年 『夢幻にあそぶ 能楽ことはじめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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