三国志 (6の巻) (ハルキ文庫 き 3-6 時代小説文庫)
- 角川春樹事務所 (2001年11月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894569461
感想・レビュー・書評
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とうとう諸葛亮登場。そして長坂の戦いの張飛と趙雲のかっこよさ。さすがハードボイルド作家なだけあって血が震える描写でした。
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天下三分の計と、このスピード感。読書の本質ですね。
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人間離れした描写になりがちな孔明が、どんな人間に描かれるのか楽しみ。
それにしても、関羽の登場回数が異常に少ない。これでいいのか? -
人間味のある孔明登場。正調では、ケレン味のある人物として描かれているが、ここではナチュラルな雰囲気を持った好人物である。
人としての葛藤も描かれていて面白い。
女性像に関しては、あまり好みではないが、三国志だから仕方がないというところだろうか。 -
<即>
三国志第5巻を読み終わった後,朝井まかてという作家の『楡家の人々』いや違った『類』というブンガクテキ作品と読文的格闘(意味をとれないままにその先へススムかどうかを逡巡しながら読む事:出典 りょうけん的読書辞典)をしていて,つい本作への取り組みが遅れてしまった。取り掛かれば北方三国志は速いものでスクスクと読み進めてしまってあっと云う間にはいお次は第7巻です,と相成った。すまぬまたもや感想では無かった。
と云いながら昔,浅田次郎兄貴の小説作品で中国(ニッポンの山陰山陽地方の事ではありません)には歴史的に中原という場所があってその中原とはどこだかその時はよくわからないがまあ洛陽や北京や上海や南京や西京などの大きな街を含む中国(ニッポンの 山陰山陽地方の事ではありません )の中心的場所のことなんだろうなと何となく思っていた。 ところがそれがかなり違っていたことをこの北方三国志は教えてくれた。中国(ニッポンの山陰山陽地方の事ではありません)における中原とは北の黄河と南の長江(揚子江)に挟まれた土地/場所のことを指すのであった。ちなみに「河」は黄河の他にも沢山あるが「江」は長江以外は無いのだそうだ。(「江」の事は北方三国志には書いてはないので,念の為。) -
旦那に言われて気が付いた。
そうだ、三国志ってキングダムより昔のお話なんだ。
キングダムすらホントかなぁ要素たっぷりなのに、三国志なんてもうファンタジーではないか。
読み進めて行く毎に更にその思いはどんどん増す。
ゲームキャラの影響もあるんだろうが、趙雲はイケメン、劉備はいい人満載のビジュアル、曹操はイケイケのナイスミドル、関羽は知的なおとな、張飛はは熱い体育会系。
全部後付けなのかもしれない、と思い出すと完全にファンタジーとして読む方が楽しくなってくるのかもしれない。
読み方は自由なんだからそれでもいっか。
ちなみに若いとは知ってはいたけれど孔明の脳内イメージはもっと大人です。 -
[評価]
★★★★★ 星5つ
[感想]
前半は劉備、曹操、孫権の三勢力がそれぞれの方法で力を蓄える様子が語られている。劉備は三顧の礼で諸葛亮を迎え、曹操は河北を治め、北の羌族を排除している。孫権は水軍をさらに強化し、孫家の敵である江夏の黄祖を撃破している。
そして新たな勢力として西涼の馬超が登場している。ただし、馬超は中央には干渉せずに独自の勢力を築いているといった感じたろうか。なんだか浮世離れしている感じがする。
後半は曹操の南進が開始され、張飛の仁王立ちと趙雲の一騎掛けで有名な長坂の戦いが語られている。演義ほどの超人性は発揮されないが諸葛亮に関羽、張飛、趙雲を加えた劉備軍は今までの比ではない戦闘力を発揮している上に先を見据えた戦略的な行動を取れるようになり、これからの物語が楽しみになってきた。
それにしても北方三国志の諸葛亮はぼくとつな書生と言った感じだったな。しかし、心の中には熱いものを持ち、自らの力を試したいと考えているようでもある。中々に面白い人物だった。