せかいでいちばんつよい国

  • 光村教育図書
3.97
  • (92)
  • (69)
  • (73)
  • (7)
  • (4)
本棚登録 : 1069
感想 : 120
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (30ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784895726443

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ユーモアがあって
    かろやかで
    楽しく 深い お話。

    イラストも内容を助ける軽やかさがあっていい。

    原題は「The Conquerors」
    良い日本語訳タイトル。
    さすがなかがわちひろさん。
    でも、
    一歩間違うと違ったニュアンスで受け取られそうな感じもある気がする。
    この絵本から伝わることは
    「つよい」とか「よわい」とか
    そういうことではないと思うのだ。
    人々に伝わるもの、浸透するもの、人々を感化するもの
    そういういうものを指してのconquerorsなんじゃないかな。
    と勝手に思ってしまった。

  • かろやかに、戦争のおろかさを教えてくれる。

    とくに兵士も、大統領も、平和と家族の幸せを望んでいるはずなんだ。

  • ★★★★☆
    せかいじゅうの人をしあわせにするためには、せかいじゅうをせいふくしなくては。
    さいごのちっぽけな国に、せめいったおおきな国ですが、そこでまっていたのは、へいたいではなく、うたとおしゃべりとおいしいごはんの日々でした!
    (まっきー)

  • これは結局何が言いたいのかしら。
    受け取りかたは人それぞれなのかな。

    兵隊も武器も持たない小さな国を戦争することなく
    征服した強い国。
    でも、本当に征服したの?
    その国の料理を覚え、仕事を手伝い、歌を口ずさんでも
    征服したと言えるのだろうか。

    すこしやり方を変えれば、どの国も仲良くできて
    平和になる。難しくないことなんだよって教えてくれる本。

  • 大きい国は兵隊のいない小さな平和な国に攻め込んで行き征服しようとしますが…
    大きい国は強い国…でも小さい国が弱い国ってわけじゃない、余韻の残るいいお話です!

  • 戦争をテーマにしたお話は少々暗く重くなりがちだけど、ぞうのエルマーの作者が描くと、ユーモアあって明るい絵本。デビット・マッキーは風刺漫画もかいているそうだ。

    自分たちの暮らしが素敵だから、世界征服するという信念をもった大きな国が、最後に残った小さな国へ兵士を送り込むのだけれど、相手は丸腰、むしろ歓迎してもてなしてもらっちゃうんだ。最後まで偉そうな大統領の滑稽さが皮肉。

    征服したのかされたのか。結局幸せってなんなのか。どうしたら戦争はなくなるのか。考える余地をあたえてくれる絵本。

  •  大きな国の大統領は、いろんな国を征服してきた。たったひとつ征服されていなかった小さな国を征服するため、兵隊とともに出発する。ところが…。

  • 世界中を征服する強い国

    でも国に帰ってみたら、
    最後に征服した、兵隊をもたない小さな国の
    服を着て料理を食べて
    歌をうたっていた

    って話

    ふかいな~

  • せかいでいちばんつよくてしあわせな国が、みんなを自分とおんなじようにしあわせにするため、つまりは「せいぎ」のために他国に戦争をしかける。
    せかいでいちばんつよい国は次々と侵略をかさね、残るは(重要じゃないから放置されていた)小さな国のみとなる。


    せかいでいちばんつよい国の民はたしかにしあわせそうだ。
    男子色の服をきた男子と女子色の服をきた女子と軍服を着たへいたいさんが、みんなおんなじ顔で笑っている。

    征服された国々のへいたいさんは、やっぱりみんなおんなじ服で命がけの戦いをする。
    負けた国の人たちは、せかいでいちばんつよい国の軍隊のように一糸乱れずとはいかない。
    町に砲弾が飛んでいくのを見つめる顔はそれぞれ違っていて、きれいにおんなじ反応を返せるわけじゃない。
    同一品質じゃない兵隊は、軍隊としては不利だろう。

    ちいさな国の人たちは、好き勝手に動いている。
    民族衣装の基本形はあれど、色や柄の違う服を着て、建売じゃない家に住む。

    本当は、つよい国の兵隊たちもクローンじゃない個々の人間だから、きっちり軍服をきこんで歩調をそろえて同じ角度に手を上げて行進するときでさえ、手の握り方や鼻の形、頭の形には個人差がある。
    別々の人間だから当然だ。
    その程度の「個性」は簡単に無視できてしまうもので、どれだけ統一させようとも消せないものでもある。

  • 戦争のことを小さい子にもわかりやすくソフトに伝えられるいい絵本だと思います。絵もとても可愛らしいです。

全120件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

デビッド・マッキー:1935年イギリス・デボン州生まれ。美術学校在学中から風刺漫画の仕事をはじめ、卒業後には雑誌「パンチ」や新聞などに絵を描く。1964年に初めての絵本『TWO CAN TOUCAN』を出版。代表作「ぞうのエルマー」シリーズは、60以上の言語に翻訳された。ほかの絵本作品に『せかいでいちばんつよい国』(光村教育図書)、『なぜ戦争をするのか?六にんの男たち』(偕成社)などがある。また、アニメーション作家としても活躍。2022年南フランス・ニースにて永眠。

「2022年 『エルマーのたんじょうび?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

デビッド・マッキーの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
シェル・シルヴァ...
マーガレット・ワ...
なかの ひろたか
ユージーン トリ...
シェル・シルヴァ...
モーリス・センダ...
エリック=カール
ユリー・シュルヴ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×