甘い水 (真夜中BOOKS)

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著者 : 東直子
  • リトル・モア (2010年3月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784898152850

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甘い水 (真夜中BOOKS)の感想・レビュー・書評

  • 東直子さんは、出会えて本当に嬉しく思える作家さん。

    この作品の好みは人によってわかれると思いますが(ですので、他の方の書いた感想にも目を通してみたのですが)、自分をまっさらにして素直に読後感を言葉にしてみたら、とてもすっきりした気持ちになりました。

    扉を開いていただいたようで、嬉しいです。

    (amazonに書いた感想です)
    https://www.amazon.co.jp/review/R3VCWWPVULDE6F/ref=pe_1162082_175797672_cm_rv_eml_rv0_rv

  • フワフワとした不思議な空間に連れていかれる

    やりたいことなんて、なにもなかったんだよ

    やりたくても、やりたくなくてもやらなくちゃいけないことがある

    表面ではなく奥に奥に言葉が埋まってる、そんな感覚

    フワフワ読んでしまうのにフワフワ読んでちゃいけない、そんな作品

    きっちり理路整然としたものが好きな質なのでわたしには合わなかったけれど合う人には合うんだろうなーと思う

  • 読んでいると、穏やかなんだけど、どこか不思議な気持ちになる物語でした。
    ひとつひとつの短い物語が語られ、少しずつ”甘い水”に関わる人物が増えていく。
    でも、それぞれの物語や人物が繋がりそうで繋がらなさそうで、、、ちょっと混乱します。
    ミトンさんのお話を読んでいると、甘い水の謎が少しわかる。
    でも、わかるとまたそれは切ない。
    自分にもう少し読解力があれば、もっと魅力的な一冊になっただろうなと思います。

    【「私たちは、地下から湧き出る甘い水を飲むだけで生きのびている。」
    ここはどこだろう。なぜここにいるのだろう。
    見えない力に強いられ、記憶を奪われた女性の数奇な運命。
    〈甘い水〉をめぐって、命とはなにかを痛切に描いた渾身の最新長篇小説】

  • 好きだ、これ。
    言葉の使い方とか思考回路がなんとも素敵。
    愛らしくて哀しくて、このひとのみている世界をもっと知りたくなった。

  • たゆたう物語。振り返ると、よくわからない。
    わからないところにすとんと落ちて、満足。

  • からだに甘い水の回路がとおりました。

  • 椅子の部屋、地下通路、砂の街、十五番目の水の部屋…閉ざされた奇妙な世界を行き来しながら、途絶えることのない感情のざわめきが、静かな輪唱のように、徐々に解き放たれていく―現代を生きる私たちの寓話。見えない力に強いられ、記憶を奪われた女性の数奇な運命。“甘い水”をめぐって、命とはなにかを痛切に描いた著者渾身の最新長篇小説(「BOOK」データベースより)

    既読の本を返した後、何気なく返却本のコーナーを眺めていたらこの本が目に入りました。
    ちょうど東さんの『私のミトンさん』を読み終わった後だったので、「あら、東さんの本だわー」と手にとってパラパラ読んでみたら、

    わーーー、ミトンさん登場してるーーー!

    どうやらこっちのほうが先に出版されていたようで。
    順番は逆になったけれど、またミトンさんに会えてうれしいなぁ。
    アカネやミキヒコおじさんの気持ちがちょっとわかったよ。

    中身はちょっと不思議な物語。
    ワタクシも一応〈お母さん〉なので、ソルとレミのお話が一等お気に入りでしたが、幾度も名前を変えてもグリンを求める、フランの姿にも惹かれるものがありました。
    こちらにも、小さな人たちの歌が流れていたので覚書。

    やわらかい土
    躍るあしあと
    にじみだす水
    どこでも唄う
    眠るゆびさき

    ねじりあう布
    夢なんて見ない
    くびすじに塩
    雲ばかり見て
    果てのない底

  • 時空をこえて漂う不思議な不思議な味わいの話たち。
    空白の部分は、自在に想像してつなげていく。
    記憶、甘い水、ちいさい人たち、、、

    新刊の『わたしのミトンさん』を先に読んでいたが、その順に読めて良かった。
    あちらは現実が舞台だったので(不思議な設定ではあるけれど)

    小川洋子のいくつかの作品を彷彿させる読後感。

  • 不思議で不安な感じ。

  • 季刊真夜中で連載の途中を読んで気になったので読む。

    光がさす時間も限られ住む所も決められ、記憶もなく、
    ただ甘い水だけを飲んで生きていく人の話だったので、
    なんだか途中だけ読むと意味がわからなくて・・。

    甘い水、小さな人、個人としての名前でなく機能重視の
    物質的名前を持つ存在の人、などが出てくる不思議な話。
    物語がずっと続いている訳ではなく、地上?地下?天上?など
    詳しく書かれていないけれど、場所は違うが同じような時間と
    環境に住む人々の話が交互に書かれている。
    夢物語のような話もあれば、現実っぽい話しもあって、
    とにかく作者の世界に引き込まれる。
    でもどの世界もが、すべてあいまいで、ちょっと読後感悪い。
    結局本として何を伝えたかったのか、いまいちわからなかった。

    いしいしんじさんの不思議な物語の繊細な女性版って感じかな。
    でもいしいしんじさんの物語の方がはるかに秀逸かも。

  • う〜ん…わからない。
    どう解釈したらいいのか、さっぱりでした。
    何だろう、この押し寄せてくる不安感。

  • ほぅ、、とする余韻。
    ふしぎなかんかく。
    綺麗で、寂しくて、すこし、こわい。

  • ファンタジー、SF?・・・というジャンル分けは必要?。
    私を不思議でもすごくリアルな世界に連れて行ってくれた。

    装丁もいい。本を開くと「香り」がする。人工的で好きな香りではないけれど、「甘い水」の世界に誘う効果がある。

    音そして香りという抽象的なもの意識のふかいところに触れながら寓話を愉しみ現実社会のカリカチャーに引き込まれてのめり込む。

  • 東さんの本はなんと言っても、装丁、配色、タイトルが好きです。ただ、読むと・・・うーんとなってしまう。私の苦手なファンタジーな世界なんですよねぇ。うーん・・・。

  • ブックデザイン 服部一成 装画 渡邉良重

    細いラインで構成された、タイトル文字も気になるが、なんといってもカバー、そして口絵(というか扉?)に描かれた、水でできた臓器のような、何とも不気味ででも清廉なイラストが、大きなインパクトだ。

  • 不思議で、抽象的な話は、どこか不安を煽る。

    物語全体を自分の中でどう解釈して、消化して良いのかがわからず、読み終わった後もどうにもすっきりしない。
    著者がこういう話を書くのが、少し意外でもあった。

    「瓶にヒビが入ったように、目から水が出てきた。
    これは、なに。
    誤作動だ。私、間違ってる。壊れている。変だ。どこから、変になっていたのだろう。私から流れ出る水が止まらない。ヒビ割れがひろがっていく。私の水がなくなっていく。シバシ、これはなに。説明してください。最初から最後まで説明してください。私が失ったものを教えてください。私からうばったものを返してください。いいえ、なにもしなくていいから、とにかくここに来てください。今すぐ来てください。来なさい。来い、今すぐ、来い。
    来い。」

  • 不思議な余韻のまま読み終わった。
    読んでいる間は無菌室を連想していた。
    あるいは天国とはもしかしたらこんな場所なのか?
    いや、天国というよりは死後の世界?
    空間も部屋も人もみな白っぽい印象。
    誰かの夢の中を漂っているような、変な気分の小説だった。

  • 不思議な小説。村上春樹「1Q84」的な要素もあり。

  • +++
    椅子の部屋、地下通路、砂の街、十五番目の水の部屋…閉ざされた奇妙な世界を行き来しながら、途絶えることのない感情のざわめきが、静かな輪唱のように、徐々に解き放たれていく―現代を生きる私たちの寓話。見えない力に強いられ、記憶を奪われた女性の数奇な運命。“甘い水”をめぐって、命とはなにかを痛切に描いた著者渾身の最新長篇小説。
    +++

    遠い遠いところのことが語られているような、それでいて近く近く我が身の内で起きていることを見せられているような、とても不思議な読み心地の一冊である。「命」というのはそれほど遠くて近く、大きくて小さく、人の思い通りにはならないものだ、ということなのかもしれない。梨木香歩さんの『沼地のある森を抜けて』とも通ずるなにかも感じられて、しんとした心地にさせられる。

  • 2010.08.30. 装丁が美しい。水色に、ひもりは赤。よくわからないふよふよとした話。東さんは、どこへ行こうとしている。

  •  地下から湧き出る甘い透きとおった赤い水を飲むだけで,生き延びる。1日のうち光のある時間は,8時間と決められ,地上の人間から,水も光も操作されてる地下生活者者。1人が消えるとまた1人が現れる。次々に命と云うか人生が引き継がれてその都度,名が変わる。
    36時間不眠で活動する市長は,サイボーグなのか?小さな島の最後の生き残りの1人は,身長50センチメートルほど,という奇妙な人物設定も,SFファンタジーのような不可思議な世界観を感じさせる。

    この地球上で生きる,ありとあらゆるものたちの掛け替えのない命の尊厳が,伝わってくる爽やかな読後感だ。

  • 著者の繊細な五感が針のような鋭さで抽象する世界は、柔らかさ、静けさ、肌触り、香り、光などによって注意深く再構成された、決して辿り着けない、と同時に決して抜け出せない世界の安らぎと哀しみに満ちている。細切れのシーケンスが危うげに紡ぐ蜘蛛の糸のごとき命の連環を辿りながら、命や、その存在について考える。エンデの「鏡の中の鏡」にも通じる、ガラス箱のような物語。

  • うーん面白いけれどラストがイマイチ

  • 不思議な話。寂しくて、向こう側に行きたいのに行けない感じ。

  • 幻想的でふわふわとした女性的SF小説という感じ。
    読みながら、いしいしんじさんの「みずうみ」を思い出しました。
    生き物と水って、やっぱり深く同一なんだろうな。

    理由は一切分からないけれど、
    与えられた役割を受け入れて生きていこうとする者同士の結びつきが、
    なぜかうらやましくも感じられたり。

    出会うことの必然 を書いた物語でもあります。

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