映画を撮りながら考えたこと

著者 :
  • ミシマ社
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感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908762

作品紹介・あらすじ

『誰も知らない』『そして父になる』『海街diary』『海よりもまだ深く』…

全作品を振り返り、探った、
「この時代に表現しつづける」
その方法と技術、困難、そして可能性。

構想8年の決定版

感想・レビュー・書評

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  • 誰も知らない観なきゃと思った
    子役との向き合い方、人それぞれの言葉勉強になる

  • 真面目な人!!!
    参考になります。
    ケンローチの方法論が面白かった。

  • 2016年公開の「海よりもまだ深く」までの自作(テレビも含む)について意図や経緯を語った貴重な記録。
    子供の頃からテレビのホームドラマをよく見ていたことから現在家族をテーマにした作品を多く撮っていることは興味深い。
    テレビのドキュメンタリーに関しての記述も多く、若い頃の思索や葛藤を率直に書いているのが好印象。
    作品を見ていなくても製作側の意図や困難さが伝わる。

  • 海街diaryが好きだったので、撮影秘話を期待して読んでみた。あの映画いから滲み出ている空気が大好きで、珍しく作りての視点に興味を持ったのだった。
    キャスティングやロケ地との奇跡的な出会い。よくあるリップサービスのための言葉だと思っていたが、本作に限ってはリアリティーがある一言だ。あの空気感は他のキャスティングやスタジオのセットでは醸し出せなかっただろう。
    良い映画は運の要素も大きいのだな。

  • 映画は好きでよく観るけれど、観終わった後に“わからない”映画ってどこかでやっぱり自分の中に残っている。
    是枝さんの作品は好きなんだけど、どこか掴めない…わかりにくい…なんとなくわかるんだけど、わからない…というような曖昧な感想を抱く作品もあったのだけど、今回この本を読んで腑に落ちた。

    何を映し、何を映さないのか。
    その数々の選択から成り立っていた作品たちは、わたしたちに考えることを教えてくれていた。
    何を感じ、何を汲み取るかは私たちに委ねられているんだなぁ。

  • 「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」で是枝監督に興味が湧いたので、代表作「そして父になる」のDVDとともに図書館で借りて読了。大変面白かった。が、いろいろわかったので逆に是枝監督の映画は今後は私はあまり観ないかなと思った。
    なぜかというと、是枝監督の興味や関心の方向や考え方・思想に私自身のものがかなり似ていて共感できるところがとても多いということがわかったからだ。これは世代が近く(年は是枝監督の方が少し上だが、ちょうど私の兄世代)、テレビっ子として育ったことも大きいと思うので、実は同世代には共感できる人が多いのかもしれない。そしてその共感できる部分を表現したりメッセージにしたりする映像作品が多いので、わざわざそれを観なくても、そこに描かれていることは私自身が普段から考えているようなことがたくさん含まれているので、もういいかな、と思ったわけだ。
    しかし、これは是枝監督の作品を否定しているわけではなく、映画として提出されなければそういう問題に触れる機会のない人への啓蒙としてだけでも、多くの人に見てもらう価値がある。ぜひどんどん観て欲しい。せっかく図書館にもあるんだから、学校とか教育的な場で観せるのもよいと思う。
    あと、社会的な関心事は共有している部分が多いと思ったけれど、放送に関してはあまり突き詰めて考えたことがなかったので、放送の著作権はなくていいという考え方には衝撃を受けた。しかもその考え方に初めて触れる私にもとてもわかりやすく、理路整然と説明されていて感動した。感動のあまり、その部分だけ「今すぐ読んで」と家人に読ませたほどである。ちなみに家人も感銘を受けてました。
    そういうわけで、この本は映画とは切り離して、是枝監督という一流の人の仕事への取り組み方、放送業界への関わり方、映画というものの捉え方、などを読むという点でも面白い。是枝監督の映画を観る人にも観ない人にも、この本は別次元として勧めることができる。私も映画はもう観ないと思うけど、他の著作は読んでみようかなと思っている。
    ……これだけ観ないと言っているけど、でも「海街diary」だけはちょっと観たいかな。是枝・鎌倉版「細雪」、面白そう也。

  • 面白かった。是枝監督の映画をより楽しく観れそう。

  • 間違いなく人生のバイブル
    やっぱり私にはもう少し時間が必要だ
    今読んでよかった

  • 映画ってそうやって撮るんだ。映像から感じることって色々あるんだ。演技の中から意図を拾ったり、アドリブから掴んだり…。それをどう感じるかは観客次第だけど。決めつけないって、断罪しないって日本的。

  • 【図書館本】『幻の光』『海街diary』の章を流し見。これは「買って読みたい」センサーに引っかかってしまった。中古で買ってもいいか。

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著者プロフィール

著者)是枝裕和 Hirokazu KORE-EDA
映画監督。1962 年東京生まれ。87 年早稲田大学第一文学部卒業後、テレビマンユニオン に参加し、主にドキュメンタリー番組を演出。14 年に独立し、制作者集団「分福」を立ち 上げる。主な監督作品に、『誰も知らない』(04/カンヌ国際映画祭最優秀男優賞)、『そ して父になる』(13/カンヌ国際映画祭審査員賞)、『万引き家族』(18/カンヌ国際映画 祭パルムドール、第 91 回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)、『真実』(19/ヴェネ チア国際映画祭オープニング作品)。次回作では、主演にソン・ガンホ、カン・ドンウォ ン、ぺ・ドゥナを迎えて韓国映画『ブローカー(仮)』を 21 年撮影予定。

「2020年 『真実 La Vérité シナリオ対訳 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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