正しい戦争と不正な戦争

  • 風行社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (621ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784938662448

感想・レビュー・書評

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  • ユス・アド・ペルムとユス・イン・ベロ。
    ユス・アド・ベルム
    戦争を行うにあたって、国家が持つ理由付け。
    ユス・イン・ベロ
    戦争手段において用いる事のできる正しい手段とは何か?

    僕は、かねてより、戦争においても、行っていい手段と人間として許されざる手段があると考える。

    このユス・アド・ベルムについては、その正しさを判定するのは、困難に感じる。
    が、ユス・イン・ベロについては、国際法で制定する事は、簡単なように思える。
    戦争好きの大国・アメリカが、存在したとしてもだ。
    現実には、そうならない。
    また、正しい戦争には、何を行ってもよいというような風潮、もしくは、両者を混同した意見が大多数である。
    「戦争を起こさないようにしよう。」という運動も、それはそれで立派かも知れない。
    しかし、そういう運動を行っていれば、戦争は、起こらない、若しくは、戦争が起こるということを思考の範疇に入れないというのは、如何なものだろうか。
    アカデミズムが、こういう提起をしているのに、それが広まらない、それを前提とできない世界に徒労感を感じぜずにはいられない。
    そう、現代世界は、何をやっても無駄。

  • 学生時代、平和学の講義でテキストとして使用。

    法的側面のみで戦争の正当性、不当性を決める国際社会に

    道徳的に切り込みを入れる古典書。

    ウォルツァーの主張に同調できる章もあれば

    ゲリラ戦や交戦法規など素直に頷けない章もあったが

    本書を通してウォルツァーと対話できたのは学生時代の私にとって

    とても有意義なものだった。

  • 正義の介入というのは非常に難しい問題。
    介入は基本的に単独で行う。
    リビアの問題は、国内問題なのか?対外脅威は過去にはあったが、カダフィは2003年のイラク戦争後は非常におとなしかった。
    北朝鮮には介入されるべき要素はたくさんある。
    ルーマニアのチャウシェスク処刑の原因になった大虐殺も、ルーマニア人によるでっち上げという説もある。
    アメリカは善悪で判断し、悪を退治するという理論が大好き。

  • 戦争だからといって、何もかもが肯定されるわけではない。目的は手段を全肯定しないのです。現代にあって再評価されている正戦論について、軍事的リアリズムと人道的要求のせめぎ合いの中、そのどちらにも与せず偏らず、現代の武力紛争をリアルに見つめる著者の大作。翻訳文にありがちな読みにくさも少々あるが、現代の日本人にとってきわめて示唆に富む内容だと思う。一読をお勧めします。

  • 2010.5.25ゼミ

  • 09/12/18

  • たけぇ!でもめっちゃ読みてぇ。

  • 一応、世界基準の理屈を知ろーと興味があって手にしました。
    著者の独特な論証に慣れるまでが一苦労。翻訳本とゆーコトもあってか、日本語の文章が内容以上に難解なトコもあった。コレはボクの学が浅い故じゃけど。
    補習として(コッチを先にするべきじゃったか)クラウゼヴィッツも勉強しといた方が良さそ。…って、今直ぐ読もーとは思いませんが(笑)

  • タイトルに惹かれて登録
    この著者の本はたくさん読みたい。
    いま戦争を考える上での必読書です。

  • 宮崎哲弥氏推薦

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著者プロフィール

1935年、ニューヨークで生まれ育つ。プリンストン高等研究所社会科学教授。

「2020年 『寛容について 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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