子どもたちのミーティング: りんごの木の保育実践から

  • りんごの木
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784947693082

感想・レビュー・書評

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  • メモ
    ・ミーティングは、保育者が答えを持たない状態で始めると良い
    ・正しい保育より楽しい保育
    ・ミーティングの技術の記載もあり

  • 読んでいて
    にやにやしたり、感動して泣いた。

    自分の保育も
    こんな風に楽しければいいな!

  • 2年くらい前にP研という保育関係のMLに入れてもらい、メールを読んでいる。自分が図書館をうろうろしてるだけでは見ないような本の話題もときに出てきて、借りたり買ったりして読むこともある。

    「りんごの木」の本ができたというのをMLで読んで、図書館にリクエストしてたのが隣の市から相貸で届く。「子どもたちのミーティング」という保育手法を始めた柴田愛子さんと、りんごの木のおとなのひとり・青山誠さんの共著。本は、前半が子どもたちのやりとりと場の様子を伝えるミーティングの記録、後半が「ミーティング」についてのお二人の対談。

    4、5歳児でやっている「ミーティング」の話は、杉山亮さんの『子どものことを子どもにきく』みたいやなーと思いながら読む。3歳ぐらいと、4、5歳になってからの子どもの違い。おとながアンテナを張っていれば、子どもの表情や動きから、その気持ちや要求が汲みとれるのが3歳ぐらい。これが4、5歳になると、表情からその子の感情は読みとれても、「思っていること、考えていること」は分からなくなってくるのだという。

    そこで、おとなが言葉を投げかけると、子どもから言葉が出てくることに柴田さんは気づく。

    ▼いわゆる言語力が進んできて、思考力ものびてくる年齢が五歳前後と思っているのだけど、この頃になると、言葉で投げかけられたものに対して、言葉で応えるということが可能になってくる。家庭生活では投げかけがあまりなされないから、子どもって中身が空っぽで、何もわかっていなくて、何も考えてないように見えてしまう。だけど、ひとたび向かい合って「これどう思う?」とか、「これどんな感じ?」って聞くと、子どもって言葉で、考えや思いを表現する能力が育っていると気づいたわけ。(p.120、柴田)

    「個が育つために集団がある」「自分の人生、自分が主役!」と語る柴田さんはなんでそんな発想が出てくるようになったのか、柴田さん自身のおいたちの話もからめて、「ミーティング」のなりたちと、どんな内容のミーティングがあるか、ミーティングを実践していくうえでのコツが対談では語られる。

    お二人の対談もおもしろかったけど、前半のミーティング記録がイイ。とくに「どうぶつえんごっこ」と「じぶんで言う」がよかった。こんな風に、子どもは自分の気持ちに向き合い、隣にいる人と関わってるんやなと思う。

    「人を育てる」ってどういうことやろうなと思い、子どもの言葉をもっと聞いてみたくなる(なかなか機会がないけど)。

    読んでいて気になったのは、女の子が「ちゃん」付け、男の子が「くん」付けで呼び分けされてるらしいことと、「おかあさん」はやたら出てくるのに「おとうさん」がまったく出てこなかったこと。"性別"で分けて認識する必要あるんかな~と思い、子どもたちにとって「おとうさん」の存在が薄いんやろうか?と思った。

    「りんごの木」というと、知人がやってる妊産婦支援協議会も「りんごの木」とついていて、どっちも深く根を張って、、というイメージなんかなーと思った。

    (11/28一読、12/4二読)

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著者プロフィール

1948年、東京生まれ。私立幼稚園に5年間勤務し、多様な教育方法に迷って退職。OLを経験するも子どもの魅力から離れられず、別の私立幼稚園に5年間勤務。1982年、“子どもの心に添う”を基本姿勢とした「りんごの木」を発足。保育のかたわら、講演、執筆、絵本作りと様々な子どもの分野で活躍中。テレビ、ラジオなどのメディアにも出演。子どもたちが生み出すさまざまなドラマをおとなに伝えながら、“子どもとおとなの気持ちのいい関係づくり”を目ざしている。

「2022年 『保育のお悩みに愛子先生流アドバイス それってホントに子どものため?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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