ハードエイト コレクターズ・エディション [DVD]

監督 : ポール・トーマス・アンダーソン 
出演 : フィリップ・ベイカー・ホール  ジョン・C・ライリー  サミュエル・L・ジャクソン 
  • ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
3.48
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4547462004963

感想・レビュー・書評

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  • PTA初長編劇場映画。
    短編「シガレッツ&コーヒー」を元にしたんだとか。短編も見なければ。
    で、タイトル「ハードエイト」は制作会社につけられたのであって、もとは「シドニー」だったし、PTAは今でもそう呼んでいるんだとか。
    ……タイトルひとつで見る側の作品解釈や姿勢がかなり変わるな。(ex.鈴木敏夫の命令で宮崎駿「アシタカせっ記」→「もののけ姫」、「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL2」→「イノセンス」)
    鑑賞後ネットで調べたら、ロバート・アルトマン「名誉ある撤退〜ニクソンの夜〜」で発見したフィリップ・ベイカー・ホールを起用して、ラオール・ウォルシュ「白熱」のジェームズ・キャグニー(父親代わりのギャング)が生きていたらどうなるか、という想定で練った話なのだとか……んなのシネフィル以外わかるか。
    「ブギーナイツ」に比べたらかなりシックな絵作り、話も淡々と展開する。
    カメラワークは音楽は言われてみたらPTAっぽいなと思えるくらい。
    面白くないかと言われたら全然そんなことなく面白かった、でもPTAの後の傑作群と比べたら、助走段階かなという感じ。
    ノワールなんだかミステリーなんだか疑似家族なんだか、既存の枠に当てはめづらい印象……このモヤモヤはヴィム・ヴェンダース「アメリカの友人」でも感じたものなので、やはりノワールに共通する印象なのかしらん。
    とはいえ主要4人が全員ばっちり。
    とりわけ、いかにもデヴィッド・リンチが好みそうな金髪のグウィネス・パルトローが、カジノの女給にして娼婦という役で、ある場面の取り乱しっぷりが素晴らしい演技だった。
    泣いて自身を恥じるというシーンでは「マグノリア」を思い出した。

  • PTAの監督作品をやっとコンプリート。26歳のデビュー作とは思えない完成度。ストイックに突き止めたのがわかる。煙草の吸い方ひとつに然り、登場人物の微妙な緊張感が画面を越えて伝わってくる。テーマのひとつに<贖罪>があるのだが、そこまでに至るまでが淡々としたリアリズムで描かれている。

    PTAの作品は淡々と進むが、どんどんストーリーに引き込まれていく。脚本、演出、編集ともにとても良い。観客のハートを掴むような作品ではないが、この観客とのこの渇いた距離感が、PTA作品が如何に秀でたものであるかを実感させられる。とても癖になります。

  • 哀愁の中に漂う一つまみの格好良さが、処女作なのに既にポール・トーマス・アンダーソンらしいなあという。
    とにかくシドニーの魅力が良い。老いたからこそ優しくなれると同時に、老いたからこそ酷くもなれる。前者をテーマにする作品はよくあるけれど、後者も映す作品は意外に思い当たらない。ラストシーンは五本の指に入る格好良さ。シャツの袖をくいっと隠す。ただそれだけの仕草に腰が砕けそうになります。
    「ハードエイト」とは、ギャンブル用語で「サイコロの4のゾロ目」という意味なんだそうで。確率的には3%未満。当たったからといって、その後もツイているとは限らない。

  • PTA監督はほんとうにすごい。まだ20歳そこそこでこんなに渋い物語を撮れるなんて。恐れ入りました。
    それにしても主人公シドニーを演じたフィリップ・ベイカー・ホール、そして娼婦のグウィネス・パルトローが本当にいい感じ。サミュエル・L・ジャクソンも今回はフォーレターワードとかも少なくてなかなかよろしい。そしてシドニーに拾われたジョン・C・ライリーがシドニーに対してちょっとホモセクシャルな感情を抱いているところも。ちょい役のフィリップ・シーモア・ホフマンもなかなかいやらしい感じでしたw

  • 紳士的な老人が葬儀代を稼ぎにラスベガスにいる青年を助けるところから始まる。ストーリーは至って普通かな。
    ただ、俳優が良い。
    グウィネスパルトローが若くて綺麗。
    PTAのおそらく処女作だけど結構楽しめた。
    エンディング曲はエイミーマンだった。

  • ぎゅーって引き込むわからぬ感じ

  • …?
    好きな俳優さんだらけ♡

  • おもしろかった

  • 「」

  • 素晴らしく見ごたえのある映画でした。
    お話しの内容、俳優陣、演出・・・逸品といえましょう。

    ポール・トーマス・アンダーソン(P.T.A)監督の長編デビュー作。
    デビュー作にありがちな青さは感じられない。
    驚くほど地に足の着いたP.T.Aの匂いが感じられる。
    デビュー作からすでに信頼のP.T.Aクオリティ。

    何と言ってもシドニーを演ずる、フィリップ・ベイカー・ホールの存在感。
    ドンピシャの魅力に打ちのめされました。
    そのほかの俳優の布陣も以降PTA常連になる人たちが随所に。

    アバンタイトルから良い。
    出会いの突拍子の無さにええっ???と思うも
    シドニーの恐ろしい程の説得力のある存在感で
    ググッと引き込まれます。
    (その説得力の裏にはちゃとわけがありましたね)

    DVD特典のコメンタリーが興味深い。
    各場面等々の解説も楽しいが
    揚々と解説するその声の若さにビックリする。
    コメンタリーはいつ録ったのかわからないが
    撮影当時は26歳!!ということだから恐ろしい。
    どこからその老獪というか、老成した落ち着いた脚本・演出が
    湧いてくるのか・・・。

    『マグノリア』でも思ったがこのデビュー作の音楽も秀逸。

    ポール・トーマス・アンダーソン監督の映画は
    これで二本目。
    『マグノリア』でガッチリ心を掴まれてしまっての『ハードエイト』。
    彼の作品は全作みることに決定!

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