ミュンヘン スペシャル・エディション [DVD]

監督 : スティーブン・スピルバーグ 
出演 : エリック・バナ  ダニエル・クレイグ  キアラン・ハインズ  マチュー・カソヴィッツ  ハンス・ジシュラー  ジェフリー・ラッシュ 
  • 角川エンタテインメント
3.29
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  • (29)
  • (8)
本棚登録 : 481
感想 : 102
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4582194840601

感想・レビュー・書評

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  • ミュンヘン事件のその後を扱ったフィクション。
    物語には、過酷な歴史やパレスチナ人の心情、イスラエル人の切望など島国でのほほんと暮らして来た自分などには到底想像もつかない背景があるのだろう。
    とはいえ、国と個人を切り離して考えられない状況ほど恐ろしいものはないと思った。
    国と個人の間に挟まれた登場人物達がいずれの側であれ段々憔悴しあるいは殺されていく過程は観ていてかなりしんどい。

  • 私は幸い、大学の時に「パレスチナ問題」を扱った作品に触れる機会があったから、前置きなしで見てもある程度ついていけたけど、「パレスチナ問題」を多少でも理解していないと、全くついていけないただの報復劇になってしまうのかなぁ…それは残念すぎる。

    「パレスチナ問題」。
    戦後だいぶ経ってから日本で生まれた日本人の私には、祖国を奪われ失う気持ちも分からないし、どっちが正しいなんて、言えない。諸悪の根源はイギリスなんじゃないかとも思うし。
    大学の授業で見たパレスチナの人たちのインタビューで、本当に悲痛な思いで、涙ながらに、祖国が恋しい、家に帰りたいと語っていた。そういう人たちの物語なのだ。

    ただ、イスラエル工作員の視点に立つから、ユダヤ人が主人公で描かれているから、ただ漫然と見ているだけだと、イスラエル寄り=パレスチナは悪!という印象を持ってしまうのかもしれない。けど、スピルバーグ監督は、どちらがどうとは語っていないし、描いていない。イスラエルの報復にとって懐疑的な視点で描かれているところで(主人公の最後の状況で)それを中和してある印象。

    これから見る方は、ある程度予備知識を持っておくことをオススメします。
    重たい映画だけど、ただの五輪選手殺害に対する報復合戦ではなく、もっと根が深い問題なんだと理解して見てほしい。

    グロさとか長さは全然気にならなかった。

    --

    1972年のミュンヘン五輪。パレスチナ人ゲリラが11人のイスラエル選手を人質にとる。結局、人質は全員死亡。スピルバーグ監督が歴史の暗部を直視した本作は、その後、イスラエル側による報復作戦にフォーカスが当てられている。暗殺グループとして組織された5人の工作員が、事件に関与したとされるパレスチナの重要人物を標的に、ヨーロッパ各国で暗躍。次々と彼らを暗殺していく。
    スピルバーグの視点は、あくまでもニュートラルな立場を貫き、イスラエル、パレスチナのどちらかに肩入れすることはない。実際のニュース映像も挿入した五輪の事件や、前半の暗殺シーンは、徹底してリアルで、ときには過剰なまでのグロテスクな描写もある。中盤からは、立場が変わって命を狙われる工作員の心理ドラマが観る者を圧倒。報復の虚しさが伝わる展開になっている。工作員のリーダーを演じるエリック・バナが、その葛藤を全身全霊で体現。

  • 私は幸い、大学の時に「パレスチナ問題」を扱った作品に触れる機会があったから、前置きなしで見てもある程度ついていけたけど、「パレスチナ問題」を多少でも理解していないと、全くついていけないただの報復劇になってしまうのかなぁ…それは残念すぎる。

    「パレスチナ問題」。
    戦後だいぶ経ってから日本で生まれた日本人の私には、祖国を奪われ失う気持ちも分からないし、どっちが正しいなんて、言えない。諸悪の根源はイギリスなんじゃないかとも思うし。
    大学の授業で見たパレスチナの人たちのインタビューで、本当に悲痛な思いで、涙ながらに、祖国が恋しい、家に帰りたいと語っていた。そういう人たちの物語なのだ。

    ただ、イスラエル工作員の視点に立つから、ユダヤ人が主人公で描かれているから、ただ漫然と見ているだけだと、イスラエル寄り=パレスチナは悪!という印象を持ってしまうのかもしれない。けど、スピルバーグ監督は、どちらがどうとは語っていないし、描いていない。イスラエルの報復にとって懐疑的な視点で描かれているところで(主人公の最後の状況で)それを中和してある印象。

    これから見る方は、ある程度予備知識を持っておくことをオススメします。
    重たい映画だけど、ただの五輪選手殺害に対する報復合戦ではなく、もっと根が深い問題なんだと理解して見てほしい。

    グロさとか長さは全然気にならなかった。

    --

    1972年のミュンヘン五輪。パレスチナ人ゲリラが11人のイスラエル選手を人質にとる。結局、人質は全員死亡。スピルバーグ監督が歴史の暗部を直視した本作は、その後、イスラエル側による報復作戦にフォーカスが当てられている。暗殺グループとして組織された5人の工作員が、事件に関与したとされるパレスチナの重要人物を標的に、ヨーロッパ各国で暗躍。次々と彼らを暗殺していく。
    スピルバーグの視点は、あくまでもニュートラルな立場を貫き、イスラエル、パレスチナのどちらかに肩入れすることはない。実際のニュース映像も挿入した五輪の事件や、前半の暗殺シーンは、徹底してリアルで、ときには過剰なまでのグロテスクな描写もある。中盤からは、立場が変わって命を狙われる工作員の心理ドラマが観る者を圧倒。報復の虚しさが伝わる展開になっている。工作員のリーダーを演じるエリック・バナが、その葛藤を全身全霊で体現。

  • アイガに登場するイスラエルの諜報機関、モサドに関する有名なコピペ

    数週間後。とある国のとある森。アメリカのCIA,イスラエルのモサド,ソビエトのKGBの部員たちがいた。
    彼らは,ウサギを森に放して,いかにそれを捕まえるかを競うことになったのである。

    最初は,CIAがその森に入っていった。
    彼らは,動物達の中にスパイを配置し,全ての植物,全ての鉱物について慎重に聞き込み捜査を行った。
    そして,1ヶ月後,ウサギは存在し得ないと結論づけた。

    次に,モサドが森に入っていった。
    彼らは,顔色も変えずに森を焼き払い,2週間がかりで全ての動物を殺してしまった。そして,別の森からウサギを連れてきて,ウサギをつかまえたと結論づけたのであった。

    最後に,KGBが森に入っていった。
    彼らは,なんと1時間後に,ウサギを見つけたと言って,森から出てきた。
    しかし,それはどうみても,ボロボロに拷問を受けたアライグマだった。
    首ネッコをつかまれたアライグマは大声で叫んでいた。
    「はい。その通りです!」
    「私はウサギです!私はウサギです!私はウサギです・・・」

  • とにかく重い。何とも言えない苦しさが見た後に残ります(「シンドラーのリスト」の後にこれを見てしまったというのもあるかもしれませんが…)。

    復讐は復讐しか生まない、ということを痛感する作品です。

  • これを見て俺はどうすればいいの・・・。
    ただひたすらに長く眠かった。
    前知識が無ければキツい。

  • スピルバーグが宇宙戦争とインディージョーンズの間で作ったと、おそらく語られることになる社会派映画「ミュンヘン」。スピルバーグは結構唐突にこういう映画を作る。
    こういった社会派の映画をスピルバーグは、SFやファンタジーやアクションといったジャンルに隠れながらそつなくやっちゃうのである。

    そうして、今回もトリノオリンピックを目の前に、それもハマスの問題が浮上した非常にタイムリーなときに、このユダヤ人に起きた悲劇の事実をスピルバーグはそれこそ命がけで作ってしまったのだ。

    イスラエルとパレスチナの問題は、あまりに根が深く複雑すぎる問題であるからここであえて多くを語らないが、オリンピックという平和の祭典で、この2国間で起きたテロ事件は、誰かが語ってあげなくてはならない問題だったのだろう。それをスピルバーグがあえて自らに課したのは、やはりユダヤ人としての誇りなのか責務なのか・・・
    それはどちらにしろ、この作品はおそらくスピルバーグが渾身の思いを込めて作った作品だと思う。だからこそスピルバーグが語ろうとするこの映画の伝えたいことを、ぼくはきちんと聞かないといけないと思う。

  • スピルバーグには少年少女の夢を描いていて欲しい。

    なんだろうか、見終わったあとのこの行き場の無い苛立ちは。
    シンドラーズリストの時にも感じたこの苛立ちは。

    もう少し頭の中で整理できたらきちんとレビューを書こう。

  • スピルバーグのシリアス映画"ミュンヘン"観た。途中からストーリーを見失い追いつけなかったので、Wikiであらすじ知ることに。なるほどね。

  • パレスチナのテロ組織の中枢を暗殺しようとするユダヤ人の組織……から選ばれた暗殺班の男たち。
    彼らが暗殺のプロフェッショナルじゃなく、よき家庭人で、迷いつつも、民族のため、正義のためと思って手を汚していくのが切ない。
    結局、答えはでない。日本人には真から理解することは難しいのでしょう。根深い問題だと思います。

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