イブラヒムおじさんとコーランの花たち [DVD]

監督 : フランソワ・デュペイロン 
出演 : オマー・シャリフ  ピエール・ブーランジェ  ジルベール・メルキ  イザベル・ルノー  ローラ・ナイマルク  イザベル・アジャーニ 
  • ハピネット
3.56
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  • (6)
  • (2)
本棚登録 : 250
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953015791

感想・レビュー・書評

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  • こういう大人に見守られて大人になりたかったなあ。

  • 高校時代に見て気に入った作品。2020年再度観賞。
    いなくなった兄と比較ばかりして愛を見せない厳格な父と暮らす主人公モモに対し、近くの食料雑貨店のイブラヒムが父親の欠けた愛を埋めるようにモモに愛を注ぎ人生の豊かさを伝えてゆく作品。テーマはほぼ一徹して無償の尽きぬ愛。モモの将来の希望を訊くシーンなどモモへの愛が伝わってくる。

    役者の演技がすばらしい。モモの少し屈折した感じ、何か戸惑うような表情は観ている側が愛し励ましたくなる。イブラヒムの茶目っ気たっぷりの笑顔が魅力的で、またセリフに思慮深さと神秘性、人生の経験の蓄積を感じさせる名演。

    映像美が非常に印象的。旅先の美しさもさることながら、ブルー通りの店内やアパート内の暗さと外の明るさ、光と色合いの美しさが魅力。
    また、駆け踊るモモ、嬉しそうに老いた身体を揺らし手を振るイブラヒム、通りを走り抜ける車などの躍動がとてもよい。

    父の死からあまりに展開が速くかつ動機がやや不明なところもあるが、しかし伝えたいことがsimpleなので劇としてコンパクトにまとまっているとも思える。

    宗教の違いだけでなくあらゆる属性の違う人間との関わりについての寛容な精神が娼婦の存在に象徴されている。
    トルコ人への差別や役所の仕事ぶりへの揶揄は世間のままならなさの表現か。イブラヒムの教えの実践の場として用意されたようにも見える。実際、イブラヒムの笑ってごらんが養子縁組申請の場でも出ている。
    アラブ風の風呂でイブラヒムがモモの頭に水をかけるシーンの洗礼のモチーフと、イスタンブールで目隠しで各宗教施設を訪れ匂いで感じる場面が面白い。

    ふんわりした感動系とは違って各所から匂ってくる現実感、暗さ、とくにイブラヒムのセリフが甘いだけではないビターな響きがある点が秀逸。
    主要な登場人物同士の世界で完結せず、その周囲の人間の生きる世界が奥行きをもって描かれているのも印象的で筋書きの作為性とは対照的に作り物らしさがない。

  • 2003年 フランス
    登場人物がみんな人間くさくて素敵。映像も演出もすごく好みだった。
    「出ちゃった」の演出大好き。

  • 期待以上

  • 出会い、経験。素敵な大人に(きっと)なれたモモ。映像も美しい。

  • シャリフ、はまり役ですね!
    ビジュアル的にもぴったり!禁欲的な感じとも違うし

    ほどほどに距離をおいて、でもどうしようもないことがあると助けてくれる。
    自動車のくだり、にやにやしながら観ました

    後半、自慢の息子さ!って色んな所でいいますよね。あれ、ほんとに救われます。

    モモもかわいい。初めのしょーもない感じもすきです

  • 人間の持つ思想や哲学、宗教、主観、客観、などの色んな面が、すとーんと体の内側にしみこむ作品。

    表象できない、現実を無理矢理にこちら側に持ってくる作業をせず、確かな知識と世界観を基盤に、静かで綺麗な世界で描き、醸し出すという手法をとっているところがすごくしっくりきました。

    映画なのに、どこかインタラクティブ性を感じるところも魅力的。

  • 経験は大切

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