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- / ISBN・EAN: 4571169961519
感想・レビュー・書評
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DVD
城へ行きたいのに、どうしてもたどり着けない。
これってもしかして壮大なジョークなのかしら?
第二外国語のドイツ語で、毎週ドイツのジョークを和訳、暗記していくクラスを取っていた。
ジョークは分かりづらく、一つ一つ単語を調べた後5秒ほど考えてからやっと、そういうことかと納得するようなものばかりだった。
この映画もそれに似ている。Kの置かれたあまりに不条理な状況や、登場人物たちの滑稽な行動に、アレもしかしてここ笑うとこ?と予想は立てられるのだけど、理解と笑いが映画に追いつかない。
善き人のためのソナタのウルリッヒ・ミューエが主演。原作の城を読んだのは随分前なのでうろ覚えだが、かなり忠実に注意深く作られているように思う。まるでNHKの番組の再現ドラマみたい。
ナレーションが多いけれど、原文をそのまま引用しているのかな?ドイツ語はごく初歩的な単語をたまに拾い聞きする程度だけれど、ドイツ語原文のカフカに触れられたことが何となく嬉しかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カフカの『城』の原作好きだから、どうかなと思ってたけれど本当に聞いていた通り忠実すぎるくらいに原作に忠実だった、ラストも含めて(笑)。それにしてもKがこんなに嫌な男だとは。イライラ感がつのる。こんな男になんでフリーダは騙されるの!? 村の人たちの妙な思考回路がこの世界では正しくて、異物として認定されたのはKなわけで。でも味方したくないなぁこのKはムカつく男だし。で、貸してくれたひとはもうひとつだったらしいです。期待しすぎたって。ワタシはわりと文句いいながらも良かったです。脇役の人たちが気になってもう2回はみてみようと思う。
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カフカ、最期の未完長編小説『城』を、ミヒャエル・ハネケ監督が映画化。
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ミヒャエル・ハネケのカフカ。
ぴったりだと思った。 -
映画としての出来は良い。
ただただ、伝わらないということを伝えるのは、ハネケの得意とすることでは?
ただし、内容としては、官僚制の不可思議な部分をユーモアに描いたってだけの原作どおりであり、特別おもしろいものではない。 -
これもハネケ作品ということで先日数本一緒に観ました。感想は後で書きます。
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面白かった。引き込まれた。
いつまでもたどり着けない感、登場人物の役割、行動がとても現実味があって、人間はいつの時代も、どこの国でも変わらないなーと思った。
人生には答えなんかないのだ。 -
確信に迫れない回りくどさのようであってこれが本筋だという、そしてその大きな存在は身近にある何かに似ているようでうまく表せないという、このもやもや感。抱いて寝る。
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小説の『城』は読んだことがあるからツタヤでこのタイトルを見つけても嫌な予感しかしなかった。でもツタヤに足を運ぶたび、ちらちらと目に入るんだよなぁ。というわけで仕方なく。
ナレーションは原文を朗読してるんだろう。原文どおりのストーリー。
映画で見たら小説の世界観をもっとやわらかくつかめるだろうか、などという下心もあったがどっちも一緒。わかりそうで、わからない。
Kは果たしてなにと闘っているのか城とはなんだ、なんのメタファーなんだ……
そんなことはもはや考えない。
仕事が終わった後で適度な疲労感のなか見たら思った通りわりとよかった。時間が弛緩する感じ。