ルワンダの涙 [DVD]

監督 : マイケル・ケイトン=ジョーンズ 
出演 : ジョン・ハート  ヒュー・ダンシー  クレア=ホープ・アシティ 
  • エイベックス・ピクチャーズ
4.00
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感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988064264414

感想・レビュー・書評

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  • ルワンダについては、かつて「ホテルルワンダ」を見た。
    そして、改めて「ルワンダの涙」を見たが、鉈(ナタ)で武装したフツ族民兵の狂気は、人間の恐ろしさを感じる。

    ルワンダで、フツ族とツチ族を殺戮が行われたか、部外者からはさっぱりわからない。

    背景には---
    ルワンダはフランス統治の前、ベルギー支配の植民地だった。そのとき、多数派のフツ族を支配するためにツチ族を利用した。
    ルワンダ独立後は、多数派のフツ族が大統領が就任したが、ツチ族を迫害する政策が多く、大統領の乗った飛行機が事故で墜落したことをきっかけに、お互いの反目が一気に高まった。飛行機事故をツチ族の陰謀と決め付け、フツ族過激派がラジオ放送でツチ族への敵意、対立をあおった。
    フツ族民兵の殺戮は、1994年4月大統領専用機の墜落から始まり、7月ツチ族政権樹立まで続いた。
    ---

    一般人が鉈(ナタ)で人を平然と殺しまくる状況は、日本ではまず考えられない。このジェノサイド(大量殺戮)がつくり話であるかのように錯覚してしまう。

    今、ツチ族とフツ族との間に、何も遺恨はないのだろうか。
    互いに、無かったこととして胸の中に思いをしまっているのだろうか。
    いろいろと考えさせられた。

  • この悲劇が起こったのはまだまだ最近のこと。
    2500人の命。
    クリストファー神父に対する質問がとても印象的だった。
    神様は悪い人たちでも愛するのか。
    神様はきっとただ、全ての命を愛しているのではないだろうか。
    その人が善人になるか、悪人になるかは神様の意志ではなく、個人の選択によるもの。
    神様の愛を感じられない人が悪い人になってしまうのではないかと思った。最初から悪人なんて、きっといないから。
    アフリカで起こった恐ろしい歴史を舞台にした、神様について考える作品だと思った。「ホロコースト―アドルフヒトラーの洗礼―」を思い出す。

  • ホテルルワンダとは違う切り口で
    ルワンダの内戦を国連、白人の視点で見たもの。

    ホテルルワンダは泣けた。
    けど、これは泣けなかった。
    あまりにもリアルで。

    白人の青年が国に逃げ帰ったときの言葉
    「死ぬのが怖かった」
    BBCの白人女性記者の言葉
    「涙が出ない。彼らは私にとってただ死んでいるアフリカ人なの」

    きっと自分でも知りたくなかった自分
    人間の一番リアルな部分

    ただただ辛かった。けど、これが真実で、多くの人に見てほしい作品。

  • 「ホテル・ルワンダ」同様、1994年のルワンダ大虐殺時の実話を基に映画化された作品。

    1994年4月、フツ族によるツチ族の大虐殺が始まり、映画の主人公のクリストファー神父と教師のジョーが働いていた公立技術学校がツチ族の避難所となった。
    その避難所で「モニタリング(監視)」活動をしていた国連多国籍軍が撤退し、残されたツチ族住民2,500人が無抵抗のまま虐殺された、本当の話。

    今回の映画では、多数派フツ族が殺害者、少数派ツチ族が被害者だけど、歴史的には両族による悲しい殺戮の連鎖。
    悪いのは、フツ族でも、ツチ族でもない。
    第一次世界大戦後からルワンダを支配していたベルギー人が、自分たちの都合だけで、最初にツチ族に権威を与えたことが始まりと言っても過言じゃない。

    1994年の4月9日、ルワンダは大虐殺の真っ只中にあった。
    100日間で100万人のルワンダ人が亡くなった、と言われている。
    そのとき私はその事実すら知らずに平穏に12歳の誕生日を迎えていた。
    知らない、ましては無関心ということは、本当に「罪」だとおもう。

    今回の映画のルワンダ大虐殺時の撤退に限らず、旧ユーゴ・コソボ紛争時の空爆行為、ソマリアの内戦での撤退など、国連は過った行為を行い、結果的に多くの犠牲者を出してきた。
    そして、それらの事実を世界のほとんどの人が知らずにいる。
    「どれだけ多くの人の命を救うことができたのだろうか」と思う。

    今も世界のあちこちで戦争が続いているが、人の命に重さの違いはない。国籍、人種なんて全く関係ない。誰でも、誰かにとって大切な人。
    なんで世界から戦争がなくならないのか。
    戦争から利権を得ている非人道的な企業・組織の撲滅は、絶対にあきらめていけない。

  • 状況がわかっているのに何もできない無常観というものをこの映画を見て感じた。この世は残酷だ、でもどうしようもできない。

  • 1994年、ルワンダ大虐殺を描いた映画。
    とてもリアルな描写で、心に大きな衝撃がくる内容。
    フツ族とツチ族のあまりにも残酷な闘争。
    現実に、このような現実があったことが信じられない。

  • 2005年イギリス、ドイツ
    ジョン・ハート、ルイス・マホニー、ニコラ・ウォーカー



    「ホテルルワンダ」とよく比較される映画ですが、私個人的にはこちらの方がいいです。あってはならないことは、とことん悲劇的に描く方がいい
    です。

    原題はShooting Dogs 作中の国連ベルギー軍の兵士と神父のやりとりに表れているものと言われています。
    国連軍は銃を持っているものの自分たちが襲われた時しか発砲できない(日本の自衛官と同じです)
    国連安保理の決議が必要なのです。目の前で大量虐殺が行われているのに指をくわえてみていることしかできない。
    でも、、目の前に転がっている死体に群がる犬は撃ってもいいだろうか、、、ってところから来てるようですが。

    内容はとにかく衝撃的、あらゆる場面で衝撃を受けます。
    最後に撤退を決めたベルギー軍にツチ族の人たちが「せめて自分たちを殺してくれ」って迫るシーンがあります。ナタで殺されるよりましだ
    と、、、悲しいですね。
    こんなこと本当にあってはいけないんですけど、、もとはと言えば勝手に白人が鼻の形とかでフツ族、ツチ族って決めたんですよね。
    そうしておいて、独立した後はしらんぷり、この大量殺戮の時も国連は結局ルワンダを見捨てたんですよね。

  • 悲しくて悲しくて涙でてきました。

  • 1994年、ルワンダで起きたジェノサイド。

    大統領の暗殺を機に農耕民族であるフツ族が遊牧民族であるツチ族を虐殺、推定100万人。

    隣人が急に殺人鬼に。
    主人公の心境、カルネアデスの板。

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