アイム・ノット・ゼア [DVD]

監督 : トッド・ヘインズ 
出演 : クリスチャン・ベイル  ケイト・ブランシェット  リチャード・ギア  ヒース・レジャー  ベン・ウィショー 
  • Happinet(SB)(D)
3.15
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953026681

感想・レビュー・書評

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  • ボブ・ディランの伝記的映画、といってもまったくもって従来の伝記映画とは違う。
    六人の俳優がボブ・ディランを演じて、かついずれも”ボブ・ディラン”でない名前を名乗る。六人の”ディラン”のストーリーが絡まった時系列で進んで行く。正直いきなり黒人の少年が出てくるのは面食らうし、かなりわかりにくい映画。

    ギター1つで放浪する少年の姿、フォークの伝道師的な扱いを受けながら世を皮肉る歌手の姿、若くして出会った美しい女性と結婚し、そして別れを迎える夫としての姿、そしてアコギをエレキに持ち替えて世の中の多くからブーイングを受け、「世間」からのギャップに振り回さそうになる姿、田舎で隠遁生活に入る姿、そして各ストーリーの合間で詩人的に言葉を語る、ハンサムな若者の姿。様々な姿から垣間見えるのは、抽象的な言葉を語る詩人の姿でしょうか。
    決して反抗的な姿を見せた訳ではなく、人に理解されるためでなく、自分を表現しようとしたのかな。彼の作品がそうであるように、本作でのボブ・ディランはつかみどころはないけれど、正直な人なのかな。

    ケイト・ブランシェットの演じるディランは一番本物に外見や仕草を寄せているけど、本当にかっこいい。しゃがれた声の感じとか、「ああ本当にディランはこんな人だったのかな」と思う。エレキギターを手にとって、世間とのそれまでのイメージのギャップを問われ、ひょうひょうとしながらも葛藤し苦しんでいる様は、とても人間的であるし、仕草がなんていうかセクシー。
    正直かなり観辛いけど、ケイト・ブランシェット版ディランのおかげで、なんとかなってる作品だと思います笑

    追記:評価を1つ上げました。この映画を観てからボブ・ディランの曲を随分聴くようになりました。普通は逆かもしれないけど、とにかくそういう機会をくれたことに感謝します。

  • 生ける伝説ボブ・ディラン。その人生が6人の豪華キャストにより、36曲の名曲とともに綴られる。
    詩人、無法者(アウトロー)、映画スター、革命家、放浪者、ロックスター。実在のボブ・ディランのさまざまな人格を投影した6人のディラン。
    やがて明らかになる謎に包まれた伝説のアーティスト、ボブ・ディランの実像とは…。
    「風に吹かれて」「ライク・ア・ローリング・ストーン」「天国への扉」…。
    ロック史に燦然と輝く数々の名曲のソングライターであり、60歳代にして現役トップミュージシャンである<生ける伝説>ボブ・ディラン。
    今なお多くのアーティストたちの想像力を刺激してやまないボブ・ディランの激動の人生の謎に迫る音楽ドラマ!「キャロル」の鬼才トッド・ヘインズが6人のキャラクターを通してボブ・ディランの実存を描いた実験的音楽映画。
    クリスチャン・ベイル演じるジャック・ロリンズはディランのフォークシンガーとしての、黒人の少年吟遊詩人はデビュー前のディランの、ベン・ウィンショー演じる詩人ランボーはディランの詩人としての、ケイト・ブランシェットが演じるジュードはフォークでもロックでもない革命的な音楽を生み出そうとしていた頃のディランを、ボブ・ディランの様々な面を6人のキャラクターを通してディランの実際の逸話やディランの名曲を元にしたストーリーで語られるので、ボブ・ディラン初心者にはディランにハマるきっかけに、ディランのファンにはちりばめられた小ネタにうなづきながら楽しめるユニークな傑作音楽映画です。

  • ボブ・ディランについての前知識がほとんど無かったため、筋としては何のこっちゃ?;といった感じでした。が、映像美と印象的な音楽に惹きこまれて見続けられた。
    そして何よりケイト・ブランシェットの演じるボブ・ディランが最高にセクシーで寂しげでそしてカッコよくて...それだけでも、観られて本当に良かったと思えました。

  • これは伝記ものではないと思う。
    ディランへの愛がつくりだした、美しい映像。
    彼のなかにあるものが、それぞれの人格をまとって生きている。

    ボブ・ディランの知識は、それなり無いとストーリーがわかりにくいと思う。
    けれど、彼の内面はこんな感じ(混沌)なのではないか…とも受け取れる。
    あまりに詩的で抑揚もセリフも少ないので、好き嫌いは分かれる印象。

    ディランはここにはいない。
    (が、話し方や言葉、仕草の端々から彼を想起させる演出と音楽)
    I'm Not There というタイトルが、この映画を正しく表現している。

  • 新感覚。スタイリッシュ。こんな映画、ありだ。
    ケイト•ブランシェットかこいい。

  • 60年代「風に吹かれて」でスーパースターとなり、その後も、スタイルを変えながら今なお現役のトップミュージシャン、ボブ・ディランの人生を、詩人、無法者(アウトロー)、映画スター、革命家、放浪者、ロックスターという6つの断片で捉え、ディランの名前を使わず、年齢・肌の色・個性の全く異なるキャストで描きだしたオムニバス映画。それぞれにキャスト、衣装、構成、細部に至るまでカッコイイ。
    特に女ながらにロックスターとしてのディランを演じたケイト・ブランシェットの部分がやはり面白い。「フォークは終わった。これからは神秘的なことを歌うんだ。歌詞に意味がないことが大事なんだ。神秘的なことだけは時代に左右されず、変わらないから」」といった言葉がとても印象的。たまたま中沢新一の「カイエ・ソバージュ」を読んだ後に観たせいか、その言葉の意味がわかる気がする・・・。映画の後、前に読むのはお勧め。

  • カルチャーを形にするのは難しいことで。
    流動的で原型がなくて、人の中で多様に変化しつづけるもので。
    だからどうしても主観になるし、一番得意な手法を選んでしまうのでしょう。

    でもこの長さで映画は難しかったかも。

    ま、これもまたひとつのカルチャーか。

  • 「ベルベット・ゴールドマイン」が好きで好きで仕方がない人間には期待以上の作品でした。
    ボブ・ディランを一番聴いたのが映画版「ウォッチメン」のBGMとしてだったりするくらいディランについてなにも知らないんですが、でも面白い。
    当然ヘインズの演出・表現技法は進化してるし、楽曲はいいし俳優陣はみんなバケモノみたいにうまいしハマってるし(個人的にはケイト・ブランシェット、クリスチャン・ベール、パフューム主演で名を上げた彼あたりがガンガンキました)、アメリカのある時代の流れを音楽によって表現する話なのに、その時代の風のようなものを全くしらない日本人にまでノスタルジーを感じさせるのがこの監督の凄いところです。
    常に語り口が傍観者視点に徹してるのも効いてます。
    噛みしめるようにしみじみと何度も観たい。そんな映画でした。

  • トッド・ヘインズ監督によるボブ・ディランの物語。人種も性別も異なる6人の主人公にボブ・ディラン像を演じさせ、知人にエピソードを語らせたかのような模擬ドキュメントを織りまぜることで、ボブの人格や業績、伝説に多面的アプローチを試みている。この荒業は映画としては成功している(充分楽しめる)ものの、「ボブが見て納得するもの」に収まりすぎた。自意識過剰に思われるほど自己偶像化・象徴化が著しい。「われ思うゆえにわれあり」といわんばかりの120分。期待が大きかった分だけ、一人物を扱う一作品としては物足りなさが残るものだった。

  • 20分ほど見て白けて観るのをやめた。

  • ボブディランの伝記映画。

    ボブディランをさして知らずして、観たので全く入り込めず...

  • ボブディランの半生を6人の俳優達が演じる話。

    まだ私にはボブディランを語るには早いのでしたー

  • 「何も創造するな。誤解される。その誤解は一生つきまとう。」「真に自然なのは夢だけだ。夢は朽ちはてない。」ボブ・ディランの台詞で印象的で記録していたのがこれ。

  • 映画の中でJim Jamesの歌う"Goin' to Acapulco"が好きです。
    『海辺のカフカ』は、なんとなくこの映画に似てる。

  • 「詩人、無法者、映画スター、革命家、放浪者、ロックスター、全てボブ・ディラン」


    19世紀フランスの詩人アルチュール・ランボー(ベン・ウィショー)は「なぜプロテスト・ミュージックをやめたのか?」という尋問を受けている。
    1959年、「ファシストを殺すマシン」と書かれたギターケースを持つ黒人少年ウディ(マーカス・カール・フランクリン)は黒人ブルース・シンガーの家に転がり込む。しかし老母に「今の世界のことを歌いなさい」と言われ、再び旅に出る。列車で強盗団に襲われた彼は白人女性に助けられるが、少年鑑別所から電話がかかってくる。
    60年代後半のプロテスト・フォーク界で、ジャック・ロリンズ(クリスチャン・ベール)は中心的存在となる。しかしパーティのスピーチでJFKの殺害犯を称え反感を買い、身を隠す。約20年後、彼は教会でジョン牧師と名乗っていた。
    ベトナム戦争が本格化した1965年、新人俳優ロビー(ヒース・レジャー)は、美大生クレア(シャルロット・ゲンズブール)と出会い、結婚する。しかし次第に2人の感情はすれ違い始める。1973年、ベトナム戦争からの米軍の撤退のニュースを見ていたクレアは離婚を決意する。
    1965年、ジュード(ケイト・ブランシェット)はロックバンドを率いてフォーク・フェスティバルに出演し、ブーイングを受ける。彼はバンドと共にロンドンに向かい、ニューヨークの人気モデル、ココ・リヴィングトン(ミシェル・ウィリアムズ)と出会う。ライブで再びロックを演奏し、パーティ会場で悪態をついた彼は会場を後にするが、地面に倒れ込む。
    西部の町リドルでビリー(リチャード・ギア)は隠遁生活を送っていた。ハイウェイ建設のため町民に立ち退き命令が下る。ビリーはその黒幕がギャレット長官であることを突き止め、ギャレットの演説会で彼の悪行を非難する。町民たちはその言葉で一斉蜂起を始める。ビリーは新たな旅先を目指し、旅に出る。彼のギターケースには「ファシストを殺すマシン」と書かれていた。

  • 一番似てると思った人が女優さんやったとは…知らんで観てよかった。
    ベンさんもちょっと似てた。
    まあでも正直ようわからん。が、雰囲気は好き。
    音無しでライブハウスとかでたれ流すのに向いてそう。

  • 正直よくわかりませんでした。

    あやはボブ・ディランは良く知らないし、
    てゆーか曲聴いたことさえない。(ある映画に出てきた一曲だけは聴いた)

    でも、あやがアマデウスを観てモーツァルトに興味をもったように、パッチギやGOを観て在日問題に関心をもったように、
    映画って、そういうよく知らないものに興味をもたせてくれるものじゃないかなぁ。
    だから、この映画を観たらボブ・ディランに興味を持てるんじゃないかなって期待して観た。

    でも・・う~~~~~ん。
    試みはおもしろいけど、興味をもつどころじゃない。
    だって、いろんな俳優が彼の一面を表現してて、全然彼の全体像がつかめないんだもん。
    だから、あやの期待には応えてくれない映画でした。

    俳優の演技はすごいと思った。
    特にケイト・ブランシェット!彼女が演じるディランは魅力的だったな~。
    もっと知りたいと思えた!

  • ケイト・ブランシェットの演じる
    ディランがかっこよすぎる!!!

  • ボブディラン知らないから楽しめなくてつい早送り…。ケイトのとこだけしっかり見た。男に見えないこともないスゴイ!

  • 途中に入る、なんとなく陳腐な(知人の?)コメントはいらなかった気がするけど、ケイト・ブランシェットが演じるディランは必見!

  • 果たしてカテゴリは「音楽」でいいのか・・・。まぁボブ・ディランの映画だしいっか(笑)

    この映画は友達と一緒に見たんだが、見終わって二人して出した言葉は「訳分かんない」だった。時間は行ったり来たりするし、不思議な表現があったりして、非常に難しい映画だと思う。

    2回目、一人で見てみて、やっとちょっとだけ分かったような気がする。これは、想像力を働かせながら見ないといけない映画だと思った。普通にボーっと見てると理解出来ない映画。

    「どんなストーリーか」と訊かれたら、「ボブ・ディランの映画だ」としか答えられない。答えになってないと思うけど、ホントに、「ボブ・ディランという人間」を描いた映画だと思った。

    彼自身は友達にするにはちょっとめんどくさそうな人だけど、歌詞や発言には「なるほど」と感心するような言葉がたくさんあった。

    ケイト・ブランシェットの演技が素晴らしかった。

  • 先週借りてきていたのですが、全部見れなくて、
    再度今日挑戦しました。

    監督 トッド・ヘインズ 製作 クリスティーン・ヴァション ジェームズ・D・スターン ジョン・スロス ジョン・ゴールドウィン 製作総指揮 ジョン・ウェルズ スティーヴン・ソダーバーグ エイミー・J・カウフマン ヘンガメ・パナヒ フィリップ・エルウェイ アンドレアス・グロッシュ ダグラス・E・ハンセン ウェンディ・ジャフェット 脚本 トッド・ヘインズ オーレン・ムーヴァーマン 音楽監修 ランドール・ポスター ジム・ダンバー

    出演 クリスチャン・ベイル ケイト・ブランシェット マーカス・カール・フランクリン リチャード・ギア ヒース・レジャー ベン・ウィショー

    あらすじ
    詩人のランボーに傾倒する青年が男たちにプロテスト・ソングを止めた理由を問われ、詩人らしい言葉で応じていく。ウディ・ガスリーに憧れる黒人少年が放浪の末に一人のブルース・シンガーの家に転がり込むが…。その他、プロテスト・フォークの世界で時代の寵児となる新人シンガー、仕事の成功と裏腹に結婚生活で破綻を迎える映画スター、フォーク・ソングと決別し観客から裏切り者と罵声を浴びるロックスター、田舎で隠遁生活を送るアウトローといった様々な人格のボブ・ディランが登場し、彼の多面性と波乱に富んだ人生が多彩なスタイルで描かれていく。

    2007年 アメリカ作品

    理解するのに珍しく苦労しました。
    人格だけでなく、性別、時代もいろいろなのに
    ぜーんぶボブ・ディラン・・・・。
    ボブ・ディランをよくしらないといけない作品なんだと思います。

    全部一人と思わなくてもいいかも。と思うのは邪道でしょうか?

  • ケイト・ブランシェット、格好良い

  • (I'm Not There; 2007/米、136min.) 

    ボブ・ディランの半生を映画化したもの。

    ケイト・ブランシェットやリチャード・ギアをはじめとした6人の俳優によって演じられるボブ・ディラン。
    どのように構成されている映画なのかを知ったうえで観ないと、何のことやら。
    混乱した。 もう一度 観てみよう・・

  • ◇DVD所有

  • ケイトブランシェットの演技にびっくり
    ボブディランって一体どんな人なのか
    そんな興味の入口になりました

  • ボブ ディランの歌も知らずに見てしまったこ私は、最初からレース逸脱者でした。
    オンガクを手段としてうけとめようとする体制に抵抗する姿には共感できましたが。
    6人の役者がかわるがわる登場して、エッセンスの部分のみをみせてくれる演出。
    凝っているようで、あんがい単純かな。
    ケイトがやはり一番かっこよかっった。
    いい「男」でした。

  • 2008年鑑賞
    ボブ・ディランの伝説とも言える逸話を6人の俳優が別の人間として演じる。
    やはり圧巻はケイト・ブランシェット。すごい男前なんですけど、、。女王からシンガーまで本当に幅の広い役者ですな。
    そしてこれが遺作となってしまったヒース・レジャー。ディランの結婚生活の部分を演じています。

    そしてよくわからなかったのがリチャード・ギア演じるど田舎で隠遁生活をしているディラン。そこにフリーウエイが通るので村が解体されるという話を演じています。

    ディラン自体をよく知らなかったのでそれぞれのストーリーのつながりが理解でききれなかった。もっと勉強してから見に行けばよかった。帰りに本屋でたまたまディランの本が目に入ったときは苦笑いしてしまった。


  • ボブ・ディランご公認の“自伝的映画”だそうです。

    「詩人・無法者(アウトロー)・映画スター・革命家・放浪者・ロックスター
    全てボブ・ディラン 6人の豪華キャストが演じる、生ける伝説」

    ディランの音楽はもちろん、その経歴や
    ミュージック史上におけるさまざまな“歴史的事件”などの
    予備知識が無いので、チンプンカンプンでした
    ( ̄∇ ̄;) ハッハッハッ

    ケイト・ブランシェットがまた男を演じている

  •  6人が演ずる、ボブ・ディランとの触れ込み。しかしながら、ボブ・ディランは名前と、1曲しか知らない、しかもカヴァーで。

     ケイト・ブランシェットがとても良い。ガリガリに痩せてて低い声を通し、字幕での一人称が「僕」出るのが堪らなく、ピッタリ。

     シャーロット・ゲィンズブルの裸体と顎が残念だと思った。

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