黒い夏 (扶桑社ミステリー) [Kindle]

  • 扶桑社
3.60
  • (1)
  • (1)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 18
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (499ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「隣の家の少女」の少女もそうだったが、表現はかなり直接的でありグロテスクだ。それだけリアリティを追求しているといえないくもないのかもしれないけれど、その手の表現が苦手な人にはお勧めできない内容だ。
    個人的には、自己中心的な若者の心理がうまく描かれていると感じたのだが。

  • こんなことを言うのも何だけど、「ジャック・ケッチャム作品にしては弱い。。」というのが印象。いやまあ、十分にひどい話ではあるんだけど。

    ただ、物語としての完成度は過去作品に比べて遜色ないというか、最高レベル。じわじわと不協和音が大きくなり、緊張感が高まっていく楽しみがあった。
    また、どうしようもないクズ人間の主人公にどことなく共感できてしまい、最後の暴走にちょっとだけ「やってまえ!」という気持ちも芽生えてしまうという。。それがまた後味が悪い。

    すごくどうでもいい話だけど、主人公の性感帯の話が、最後、刑務所に入ったあとの後日談的エピソードへの伏線になっていたのがちょっと笑えてしまった。

    いつもは「こんな不快なのになんでまた読みたくなってしまうんだ!俺はおかしいのか!?」という葛藤を生むケッチャム作品ですが、本作に関しては、緩めの不快感なので、比較的他人に薦めやすいケッチャム作品だったと思います。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

ジャック・ケッチャム(Jack Ketchum)
1946年11月10日 - 2018年1月24日
ホラー作家として知られる。ボストンのエマーソン大学で英文学を専攻。卒業後は俳優、教師、営業、ライターなど様々な職業を経験するが、ヘンリー・ミラーの出版エージェントをしていたことはよく知られている。1981年『オフシーズン』で作家デビュー。1994年”The Box”で、ブラム・ストーカー賞短編賞を受賞して以来、多くの受賞歴がある。2015年にはブラムストーカー賞生涯功労賞を受賞。代表作に、実在の事件を元に、映画化もされたモダンホラー『隣の家の少女』。
(2018年5月10日最終更新)

ジャック・ケッチャムの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×