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- / ISBN・EAN: 4527427654433
感想・レビュー・書評
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こちらはパリ職業安定所です。電話がたいへんこみあっていますで。あと二年ほどお待ちください。
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2012年に観た映画ベスト3に入るかも。
フランス映画って分かりにくいものが多いけどこれはそんなことはなく。
堅物の体の不自由は大金持ちのおじ様が、遠慮はないし雑だけどまっすぐで人を思いやる気持ちを持った育ちも環境も違う青年を世話役にもって、だんだんと心を開いていくお話。
ユーモアに溢れていて、声に出しちゃうくらい笑えて、でも最後は波だしちゃう、心がホッとする映画だった。 -
別々の人生のふたりが交わった時、また世界が広がる。
色んな人と出会うって大切。
少しの時間だったけど、ふたりには大切な出会いだった。 -
映画館で鑑賞。
実話に基づいた話。頚椎損傷で首から下が麻痺した大富豪フィリップと、失業手当をとるためにとりあえず介護ヘルパーの面接を受けにきた前科持ちのドリス。
物おじせず障害に同情もしないドリスをフィリップは気に入り、ドリスはヘルパーとして雇われることになる。何もかも違うふたりの共同生活。
おもしろかった。 -
フランスでは年2位の興行だったり、
展開が薄いと酷評されたりと賛否両論みたいですが、
個人的にはかなりの良作。
予告編見たよーくらいの知識で鑑賞。なのに、
なぜか冒頭の一連のやりとりだけで泣かされてしもうた。
「貧しい健常者のダリスと居る時だけ、
障害者の大富豪・フィリップは自由になる。」
その象徴が日常の喧噪と制約を置き去りにしていく
あのカーチェイスなんだ、と思ったから。
しかし、その感想だけでは甘かった。
大富豪・フィリップが今まで得て来た
人、家族、音楽、芸術、娯楽、そして愛。
そのどれも”一流”で、素晴らしいものだった事は間違いない。
しかし、ダリスとの時間の共有によって、
彼の世界には、次々に全く別の彩りが足されていく。
それは成熟した彼にとっては鮮やかすぎる色。
しかし、このショッキングカラーの混ざり方がたまらない。
そして、ダリスもまたフィリップと過ごす中で
”思いやりの心”と”教養”が根付いていく。
タイトルで見た原題の”in touchable(s)”を
英語の「アンタッチャブル」か、と誤解していたが
仏語だと「触れ合わないもの(たち)」って意味もあるんだと。
本来なら「触れ合うはずのない、
二つの世界が共鳴するもう一つの世界」。
だから”in touchables”それなら素敵だな、と合点。
ただの”不可触民”という意味だと切ないし、
邦題なんて以ての外でしょう。
語学が超絶苦手なので読み取りミスってたら死にたいんですけどね。
全編通してMの内容と入れどころが秀逸。
少し弱いと思える起承「転」「結」も、音楽に乗り切っているので許せる。
Earth,Wind & Fireが、ダリスと一緒に
フィリップの失いかけた世界(大地と風と炎)を次々に取り戻していく。
炎がマリファナっていうのが、激渋な流れ。
ラストシーン間際、ダリスを見つめるフィリップの表情。
戸惑ったような、悟ったような、はにかんだような、
怒ったような喜んだ顔。
それは、もはや、ウィンクしたかのようにも見える(!)
あの表情が一瞬で虚構を置き去りにし、この映画を名画たらしめている。
日本映画化するとしたら松重豊(フィリップ)で
山田孝之(ダリス)でやっても激安になるので
ダメ、絶対!よしよっつ! -
9月に劇場で観ました。
サルコジの友達でもおかしくないような大富豪が四肢麻痺になって、サルコジにクズ呼ばわりされたようなbanlieuの黒人青年を介護人として雇って、そこに友情が芽生えるという話。
実話をもとにしてはいても、話のつくりとしては、「貧しくても天真爛漫な主人公が、頑なな金持ちの心を溶かしてみんなを幸せにする」という、「アニー」みたいな話(もちろんアニー側もその交流を通して成長するわけですが)。アニーが大人の女性だとラブストーリーで「プリティ・ウーマン」だし、本作のように若い男性だと友情物語になるという。
題材は結構深刻なので、そういうありがちな売れ筋のストーリーにまとめたことを嫌だと思う人もいておかしくないと思うけれど、深刻だからこそ夢が見たいという面もあるよね、と思ったりしました。
こういうタイプの話は「アニー」役の魅力にかかっていますが、その点本作のドリスは笑わせて、泣かせて、とっても愛されキャラ。脚本も面白いけれど、演じるOmar Syの魅力が大きいと思います。いい話なのにかなりコミカルな場面も多くて、劇場でみんな声を出して笑ってました。フランスで国民的映画だっていうのもわかります。
まあ、この楽天的でちょっと乱暴だけど人がいいみたいな感じって、アフリカ系男性のステロタイプではあって、そこがまた真面目に考えると微妙な気もしますが。
割と初めのほうで、ドリスの実家の様子を見せる場面で、狭いお風呂で幼い弟たち(たぶん)を風呂に入れてあげているシーンがあるんですが、これがドリス一家の貧しさを見せるとともに、人の面倒を見ることに慣れている一家のお兄ちゃんなんだというのを一瞬で見せて、うまいなあと思いました。
深刻な題材だけに思うところがいろいろないわけではありませんが、全体としては愛すべき、とても面白い映画でした。★4つ。 -
頸椎損傷によって首から下の自由を失った大金持ちが自分の世話役に選んだのは、自分とは全く対照的な貧しい青年だった。意外にも二人は意気投合し、お互いの人生に変化を与えていく。
実話をもとにしたフランス映画。
世間の大賛美ほどの感動は私には無かったけれど、ハリウッド映画のような感動の押しつけもなく、素直に「良かったなぁ」と思える映画だった。
といったそばからハリウッドでリメイクされるらしいんだけど、どうなることやら。。。