ナショナル ジオグラフィック日本版 2023年2月号(オリガミ 未来を開く日本の伝統)[雑誌]
- 日経ナショナル ジオグラフィック (2023年1月30日発売)
- Amazon.co.jp ・雑誌 (130ページ)
- / ISBN・EAN: 4910068470232
感想・レビュー・書評
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「歴史を取り戻すリビア」
カダフィ亡き後のリビアは、一体どうなっているのか?
TVや新聞では、大きな事件がない限り取り上げられないので、
今回この記事を読むことができて嬉しかったです!
カダフィ派と反カダフィ派。
中心人物がいなくなってさえ、その軋轢はしばらく残るのだろうな…。
カダフィが自らの政治哲学を綴った「緑の書」を暗唱していた子供達が、
今度は「カダフィの事は忘れなさい」と言われる。過去は全て闇の中に。
子供達に及ぼす影響は計り知れないなぁ。
「ワハーン回廊 忘れられた遊牧民」
アフガニスタン北東部のワハーン回廊に暮らす、遊牧民クルグズ人。
美しくも過酷で荒涼とした大地に、真っ赤な民族衣装で現れる少女達。
まるで「乙嫁語り」の世界だわ~と思ってしまった(笑)
基本通貨は羊。
携帯電話は羊1頭。妻を迎える時の結納金は羊100頭。
こんな伝統的な生活もいつかは終わりを迎えるのですね、、、詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館で オリガミ ラッコ 泥の建築 カナリア諸島のミイラ
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なんか挙動がおかしいなと思ったら、以前にも問い合わせた、古い号と同じ番号が振られているという問題だろうなと思い至った。
2013年2月号を買ったこと、読んだことがなかったかのようになるのは残念。 -
気になった記事は次の3つ。
・生物の毒が人間を救う
ヘビやサソリなどが持つ毒から、新薬を作り出す研究の話。
毒を使った治療は2世紀ころの文書にも登場するほど古くからある話らしい。
強い毒ほど、薬として利用価値が高くなることが多いとか。
ハイリスク・ハイリターンは、この分野でも言えることのようだ。
ただ、治療に役立つ成分を見つける前に、その毒を持つ生物が絶滅してしまう危機にもあるらしい。
この面からも、人は自分で自分の首をしめるようなことをやっているのかもしれない。
・幸せの手作りボール
アフリカの子供たちがサッカーをするために作った手作りボール。
身近にあるものを使って作った「ボール」は色もまちまちで、形も球形になってないものすらある。
そんなどこに転がっていくか分からない「ボール」でも、あればサッカーをすることができる。
そして、子供達の歓声は、その村や町の活気にもつながる。
手作りボールや手作りのサッカーゴールの写真を見て、今の日本の子供が「なければ自分で作る」という発想になるだろうか、と思ってしまった。
まあ、それは自分にも言えることではあるか・・・。
・川の王者 カワウソ
ニホンカワウソが「絶滅種」に指定された、というニュースがあったのも記憶に新しいが、この記事はイギリスのカワウソの話。
イギリスでも化学物質による川の汚染などで、一時は絶滅寸前までになったらしい。
が、川を汚染する化学物質の使用禁止が功を奏して、カワウソたちは帰ってきた。
「帰還不能点」は、どこにあったのだろう。
日本とイギリスでの違いは何だったのだろうか、と気になってしまう。 -
ニホンウナギが絶滅危惧種になったとの報道があった。
ウナギが絶滅したら困る。絶品の味が消えることは悲しすぎる。
ウナギみたいに親しまれている生き物の絶滅は人間に不利益をもたらすが、害虫などの生き物が絶滅するとどうか。先見の明を使えば恐らく、大きな不利益となる。
今回の記事の一つに「生物の毒が人間を救う」があった。
毒が人間を救う可能性を秘めているという。この世に毒素は200万種ある。現在知られている数が約1万、その中で研究が進んでいる数が約1000しかない。
実用化され薬となっているものもあり、年間で数千億円もの売り上げを出す。200万種には未来の宝が埋もれているだろう。
しかし毒素をもっている生物の多くが住処を追われ数を減らし、なかには絶滅へ向かっているものもある。
ウナギと違い、一見邪魔者とも思える毒虫や、毒蛇だが未来の新薬となりうる宝かもしれない。人は何処まで向き合えるのだろう。