頭がよくなる思考術 頭がよくなるシリーズ [Kindle]

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
3.43
  • (22)
  • (37)
  • (39)
  • (15)
  • (7)
本棚登録 : 411
感想 : 40
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (98ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • パッと読めた上ありきたりのようにも感じたが、本質を突いているように感じた。

    ①自分の考えについて

    わたしたちは他人の意見や考えを批判する。それと同じように、自分の考えや意見を自分で批判してみることもたいせつだ。 自分の考えを他人の考えのようにみなして批判することによって、さらによい考え、より広い有効性を持った考えに発展させることができるからだ。それでもなお、自分の考えを厳しく批判してみるべきだ。決して非難するのではなく、批判するのだ。 本当に現実的に有効なものか、事実を一方的に解釈したうえでの考えになっていないか、損得と利害の面からのみの考えになってはいないか、何かの主義にかたよっていないか、あるいは寄りかかってはいないか、黒白つけるだけの単純な二分法に堕していないか、などいろいろと批判してみるのだ。

    ②才能について

    本当に才能がある者は不安ではない。自分の才能に驚いてはいるが、他人に言いたがらないものだ。他人には簡単に理解されないと思っているのである。 才能ある者は忙しい。その才能を使ってしなければならないことが溢れているからだ。そして実際に、いつも自分がなすべき事柄に熱心に取り組んでいる。その集中ぶりはふつうではない。だから、才能ある人は変人に見られたりする。 才能があるならば、必ず認められる。他人がその才能を理解する場合もあるし、たんに一つのことに打ち込んでいる姿に一種の敬意をはらって認める場合もある。いずれにしろ、誰からも認められないということはない。 しかし才能ある人でも、途中で金銭に魅せられるならば、才能は崩れていきやすい。しかし、常にベターな作品だけを追求するならば、才能と技術は熟していくものだ。才能は努力を裏切らないものなので

    ③問題の中に教えを見出す

    やっかいで、手間がかかって、時間をつぶす、どうしてもくだらないとしか思えない問題を、一変させる方法がある。問題の中に教えを見出すのである。 その問題が、自分の心を変えることを教えているのかもしれない。耐え続ける器を持つことを教えているのかもしれない。今のままではまだ愛がたりないことを教えているのかもしれない。心を強くすることを教えているのかもしれない。 問題の中にそのような教えを見出すことができれば、問題は一変して尊いものとなる。自分の人生に必要なものとなる。自分にとって必要なものをくだらないものだとして捨てることはできないだろう。 そして、その教えはしばしば個人的なものであり、他人に説明しても簡単に理解されないもので

    ④合う仕事を探すのではなく、仕事に意味を見出し熱意を注ぐ

    自分に合った仕事を探すというのはずいぶんと妙なことだ。まるで、自分の好みと身の丈に合った服を商品倉庫の中で探しているようなことだからだ。 仕事は物ではない。だから、個性のある仕事がすでにどこかにあって見えない場所に隠れているわけではない。 どういう仕事であろうとも、自分が関わりたずさわることによってのみ、その仕事に初めて独特の個性が生まれてくるのである。そのときに、これこそが自分の仕事だと言えるようになる。 同じ仕事でも、人によってやりがいのあるなしが生じるのはこのためである。真摯に、積極的に、熱意をこめて、注意深く、たずさわりさえすれば、仕事はやりがいと生きがいを与えてくれるのである。 だから、それぞれの仕事の本当のおもしろさはそれに深くたずさわっている人にしかわからない。あたかもカタログで商品情報を知るように、仕事をデータで知ることなど不可能なのだ。その意味で仕事の斡旋には限界がある。 つまり、やりがいのある仕事がそこにあるのではなく、自分の姿勢と取り組み方だけが仕事に生気を吹き込むことができる。 そうして仕事はようやく自分のものとなり、かつ自分にとって重要な楽しみとなる。楽しみでありながら金銭も得られるのだから、それは生の喜びとも

    ⑤他人の欲望に従わない

    多くの人の悩み・苦しみは欲望から来ている。どういう欲望か。他人が欲しがっているものを欲しがるという欲望である。 たとえば、流行の物は多くの他人が欲しがっている物である。完全に健康で、贅沢な暮らしというのも他人が欲しがっているものである。それらに美や強運を加えて、多くの他人は「幸せ」と呼んでいる。 多くの他人が欲しがるそれらのものをあなたも追うならば、悩みと苦しみはずっとつきまとうことになる。なぜなら、どれだけ多く得たとしてもまだ足りないし、他人の欲望は変転を重ねてとどまるところがない
    黄色のハイライト | 位置: 600 オプション
    他人が欲しがるものしか欲しがらないというあなたの姿勢自体が苦しみの根源であろう。というのも、自分が本当は何を欲しているのかいまだに見つけることができないからであるし、他人が欲しがっているものを現実に多く得たところであなた自身が少しも豊かにはならないし、満足もしないからである。 すでに価値が定められたものがそこに存在していて、誰かがそれを得るわけではない。忘れてはならない。なにかに価値を与えるのは常にあなたなのである。他人ではない。 そのことに気づいたとき、人生は一変して意味深いものに

    ⑥感情的な時自らを客観視する

    感情的であるよりは理性的であるほうが、より正しい考え方ができる。では、どうすればいいのか。正しい思考を妨げるようなさきほどのもろもろを自分から遠ざければいいのである。 遠ざけるとは、たとえば、自分がそれにかかずらわないようにするということだ。自分が自分の感情に関わらないのである。 具体的には、激しい怒りがあったとしても、「なんだか、怒っている人間がここにいるなあ」というふうに、客観的に、本当の自分とはまったく関係のない他人事のように見てしまうのである。これは意識して練習すると自然と身につく

    ⑦知識は広い視野と新しい視点を与える

    譜面を読むことができる人は、譜面を眺めながら音楽を聞くことができる。譜面が読めない人にとっては、音楽が聞こえないばかりか、譜面は複雑な模様でしかない。 世界も譜面のようなものである。見る人の知識や見方によって、意味を持ったり持たなかったりする。つまり、自分の知識を増やす限りにおいて、世界はどんどん新しい意味を持って見えてくるということだ。 そこに新しい意味を見つけることができるならば、当然のことながら新しい考えも生まれてくる。そういう生き方は日々自分を新しくする生き方である。 知識はそのためにある。知識は人間に新しい生気を与える

  • 自分の行動や言動などが間違えていないか振り返りするには良い本です。

  • 内容が薄い。ありきたりなことが小難しく淡々と書いてある。頭が良くなるというのは、どういう意味で言っているのか。この本に記載されている思考の仕方をすれば頭が良いですよ。とでも言いたいのか。面白くは無い

  • 平易なことばで書かれており読みやすいがゆえにグサグサ刺さった
    言葉を知らないということは正しく世界を理解できていないことである、というのはもっともだしきちんと勉強しなくてはいけないなという気持ちになった
    思考術というより物事に対する態度、向き合い方の本だと思った

  • 哲学者による、思考術を指南した一冊。

    特筆すべき内容はないもの、読みやすかった。

  • 良くなったかな

  • タイトルのような安直な内容ではなく、
    哲学的な内容だったが、
    ボリュームも多くなく、平易な文章で
    読みやすかった。
    そして「なるほど」と思わせる箇所も多かった。
    かみしめながら読む系、の本ですね。

  • 人と違うことを恐れないこと
    やりたいことは積極的にやること
    たくさんの人と忌憚なく議論をすること

  • 手っ取り早く考え方や知識を入れるには便利な本。
    著者の知識量の多さが垣間見れる上、多くの素敵な言葉に出会えるだろう。
    ただその深さを求める本ではない。知識を常に追い求める可能性を感じた。

  • 哲学書のようで抽象的な表現で記されていたが、スラスラと読める内容。

    あたりまえを疑ったり、意見を隠さずぶつけたり、本を読んだり、何もない時間を知の時間ととらえたり、問題が起きたらその問題が何かの教えととらえたり

    普段生活していると見えてこない違った視点で、現状との比較ができ、こうした視座、感覚を大切にしたい。

全40件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

白取春彦(しらとり・はるひこ)

青森市生まれ。ベルリン自由大学で哲学・宗教・文学を学ぶ。哲学と宗教に関する解説、論評の明快さに定評がある。
主な著書に、ミリオンセラーとなった 『超訳 ニーチェの言葉』のほか、『頭がよくなる思考術』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)、『この一冊で「聖書」がわかる!』(三笠書房《知的生きかた文庫》)、『行動瞑想 「窮屈な毎日」から自由になるヒント』(三笠書房) など多数。

「2023年 『超要約 哲学書100冊から世界が見える!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

白取春彦の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジャレド ダイア...
ダニエル カーネ...
戸部 良一
リチャード P....
佐々木 圭一
クリス・アンダー...
岸見 一郎
佐藤 優
赤羽 雄二
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×