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感想・レビュー・書評
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リョーマ→日広→GMOにExitした加藤さんの講義議事録。さらっと読めます。
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本書ではシンガポールについて取り上げられていました。そこで気になったので、シンガポールの知財状況。
明細書の言語は英語。日本と同じように公開制度があります。
審査において、fast trackとslow trackのオプションを選べるようです。fast trackとslow trackは何かと言うと、読んで字の如く、審査を早くするオプションと遅くするオプションです。自国で審査は行っておらず、他の特許庁に委託しているようです。
無効訴訟や侵害訴訟はシンガポール特許庁に請求するようです。
出願件数は約1万件。GDPは2500億ドルだそうなので、粗い計算をすると、2500万ドル/件となります。ちなみに日本はGDP58000億ドルに対して、出願件数は約34万件なので、1700万ドル/件となります。
この計算に意味があるのかと言われるとつらいですが、日本と同じ水準になるには、もう少し件数が伸びても良いように思います。
日本からは国内出願ではなく、PCT経由からの出願が多いようです。
ヨーロッパに来てまざまざと実感しましたが、国によって特許制度って本当に違うものなのですね。
今EUでは、これまでEU内でバラバラの権利だったものを一つにまとめるべくUnitary Patentなるものが進んでおりますが、アジアでも似たようなものができないでしょうか。その時は、日本が先導役となってほしいものです。 -
【通常と非日常の違い】
今までに選んだ道、既に上手くいっているやり方を選択することで得られるものは「失敗しない」こと。それ以上のものは残念ながらない。ドキドキすること、ワクワクすること、まだやったことのない経験だからこそ、新しい発見、感動がある。
【ホーチミンのバイクの行先】
ホーチミンでは、朝から晩までバイクがものすごい量走っています。狂ったようにバイクが走っています。ある朝、朝の5時にバイクの音がうるさくて起きてしまった日のこと。「なんだ?どこに行くんだ?」と起きて、現地の人に尋ねたところ、「どこにも行かない。ただ朝が来て嬉しいから走っているんだ。朝が来たことを喜んでいるんだ。」と笑顔で答えられた。日本では考えられないけれど、途上国の熱気のあるアジアはまだそういうもんだということを痛感させられた。
人間、年をとると、無意味なことをしたくなくなる。目的のない行動をとりたくなくなる。燃費がやけに良くなる。逆を言えば、若いうちは生きる意味や目的がはっきりしなくてもいい。ぼんやりしててもいい。意味もなく走れる場所がなくなった段階で、人は年老いていくんだと感じている。妙に計算高くなって、訳知り顔で、人生を皮肉るにはまだ早い、のです。
キーワード:若いうちに「ムダ(と思える)」経験を多く積むこと -
加藤順彦著「若者よ、アジアのウミガメとなれ」ごまブックス(2013)
シンガポールを拠点に企業支援を行うひっちゃのビジネス成功の秘訣が記載されている本です。神戸大学での講演の内容をもとに記載されています。ウミガメは外洋で成長して産卵のために生まれた砂浜に戻ってきます。中国では外国で立身出世した起業家に喩えています。
*ベンチャーを起こすのなら、新しい会社をはじめるのなら、すでにルールがあるところよりも、これからできる新しい市場を作る側、ルールメーカーになれる産業を自分でみつけなければならないということに、気がついた。
*すでに業界団体があるような産業、すでにその業界の大手と呼ばれているような会社があるところで戦ってはいけない。
*我々がいったから市場が伸びたんではない。伸びる市場があったからそこに行くべきだった。つまり出るべきなのです。なぜ今、日本の企業がアジアに出て行くべきなのか、日本の成長が止まっているからです。アジアが成長しているからです。
*韓国は、なんと国民の11%が海外にいます。日本は今、在外投票する人数は120万人で、人口の1%です。
*シンガポールは小さな国です。日本以上の少子化問題を抱えています。高齢化問題も起こっています。それにもかかわらず成長を続ける国。それは非常に大胆な移民政策を行、きわめて戦略的に裕福層や高学歴者の移民だけを選民して輸入してきている。シンガポールの人口比率の26%、違う国のパスポートを持っている人が4人に1人以上です。
*リー・クワン・ユーは、シンガポールに何もないと言いました。何もないから、世界につながるしか国を動かすイデオロギーは存在しないと。では、どうやって生きていくのか。何もないことを認識して、世界と違うことをやってのみ、国を会社を伸ばすことができる。だからイデオロギーを持つべきだといました。そして、最大のイデオロギーは世界中の人と直接コミュニケーションする武器を身につけることです。 -
大学生の時から起業、そこから広告会社の日広をつくり、今はシンガポールで企業の支援をしている加藤順彦さんの本。神戸大学で行なわれた講演を文字に起こしている。
繰り返し述べているのは、成長の波を掴むことの大切さ。事業が伸びるのは、その会社や経営者の力ではなくて、その事業が産業として伸びているから。
そして、その産業の伸びがあるのはアジア。くしくも海外で起業する日本人は少ない。だからこそ、アジアに出ていこうっていう話。
ウミガメってのは中国のウミガメ族のこと。アメリカで起業して、中国に凱旋してくる人のことを指す敬称。
短時間でまとまっていて読みやすい。
でもシンガポールで事業をされた経験が聞きたかった。 -
・著者のここに至までの話が楽しく、人間味溢れた本
・元気、活力をもらえる
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・商売の秘訣はただ時代の波に乗る!
(成長しているところでやる)
・「既得権益」の壁 -
シンガポールでビジネス展開されている著者が、自身の経験や過去を交えながら、日本の若者に海外、特にシンガポールなどのアジアに出て行ってのビジネスを勧めている。薄く本としては非常に読みやすい。だが、いかんせん説得力や面白みに欠ける自己啓発書に落ちついた印象。著者が大変魅力的な人だということは伝わってくるのだが、本としてはイマイチ。
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日本国内にとどまることのリスク、これからは世界で競争できる人間になることが重要であることという主張に刺激を受けた。日本の企業に在籍する社会人であるが、海外トレンドや視点で物事を考えられるようになりたいと思う。
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現在はシンガポールで起業家支援を行っている著者の12年12月に行われた講演記録です。
実体験に基づくその主張はとても歯切れがよく、勢いのある業界、集団を見極め、属すること、それが今は東南アジアなどの新興国での仕事だといいます。