クラウド アトラス ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産) [Blu-ray]

監督 : ウォシャウスキー姉弟 
出演 : トム・ハンクス  ハル・ベリー  キ―ス・デイヴィッド  ジェームズ・ダーシー  ジョウ・シュン  デイビッド・ギャスィ  スーザン・サランドン  ヒュー・グラント  ジム・ブロードベント  ヒューゴ・ウィービング  ジム・スタージェス  ぺ・ドゥナ  ベン・ウィショー 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
3.69
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本棚登録 : 493
感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988135995186

感想・レビュー・書評

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  • 6つの物語それぞれにテーマがあって、加えて共通したテーマも持ち合わせている。三時間近い大作だが、1つの物語に与えられた時間は約30分に満たない。しかし1つの物語だけで長編映画が出来てしまいそうな内容でありながら、各物語の存在が損なわれることなく、他の物語ともリンクし合い、全ての物語が同時に語られる。各物語が歴史もの、メロドラマ、コメディ、SFなどで語られ、1つのジャンルに留まっていない。各時代の雰囲気を保ちつつ、映像美は一貫して整われている。映像不可能(リスクが高すぎて中国出資)と言われた物語をここまで再現するとは、恐るべしウォシャウスキー兄弟!!!

    複数の物語に応じて、時代や性別を越えて演じたキャスト陣の尽力に感服。複数のキャラを演じることによって、物語のテーマのひとつである輪廻転生を再現している。何度生まれ変わっても善人のままの人もいれば、悪人を貫き通すひともいる。もちろんずっと善悪どちらかに留まるのではなく、善人と悪人の間を行き来し、無意識下で善悪を体感する者もいる。また、違う時代で愛し合った者は、時代を越えて再び愛し合うことも可能である。時代を越えて複数に絡み合った輪廻転生。輪廻転生を扱うなんて東洋思想っぽいなーと思ってググってみたら、実際にウォシャウスキー兄弟は東洋思想に影響受けているんだとか。アメリカでコケた(アカデミー賞にノミネートすらされず)理由に、やはりこの宗教観が絡んでくるらしい。ソンミ様のくだりも含めて、キリスト教が根強く残る場所では、理解できない宗教観かもしれない。

    とてつもなく深い内容なのに、難解ではない。わかりやすく構築されており、とりたて躓くことなく観れる。しかし、ただ一瞥しただけでは理解できず、1つの解釈だけを頼りにするのは何とも勿体ない。それぞれの物語、人物設定や時代背景に意味があり、それを見出すことは決して容易とは言えない。多面的に観ること、一度と言わず二度観ても決して損はない、寧ろ何度観ても新たな発見があるかもしれない。エンディングの答え合わせを観たら、余計に再鑑賞したくなるはず。

  • これは超大作!時代を超えた、6つの全く要素の異なるストーリーが交響曲『クラウド アトラス』のように奏でられていく壮大な構成。カルマや輪廻転生がテーマになっており、男が女に、黒人が白人に、アジア人に、クローンに、異星人に…と、来世で生まれ変わっていくなか、その時代でまた運命の人と出逢い、性別や人種の垣根を超えて再び強い絆が結ばれ、力を合わせて未来を好転していく。人の魂は、性別も人種も超越するし、出逢いや絆は、常に未知の可能性を秘めている。素晴らしい!!

  • 6つの物語を連ねたSFドラマ映画。
    170分と長編だが、それだけ見応えがあって面白い。各シーンの繋ぎ方も上手いし、思っていたより難解な内容でもない。
    もう一度見直してみたい作品。

  • エンディングを見た後に、もう一度最初から観たい作品だと思いました。

  • Cloud Atlas (2012)
    人種も性別も超えたひとり6役?、というだけでエンターテイメント性が高い。ストーリーはかなり複雑にリンクしていて、わかりやすいところもれば、さっぱりなところもあり。。

  • 輪廻転生していく中で、同じようなことを繰り返す人もいれば、変わっていく人もいる。そして、ほんの小さな出来事が、後の世界に影響を与える。
    なんだか人生の意味のようなものを考えさせられますね。

  • DVDではなく映画のレビュー。

    賛否両論だというのは聞いていたのですが、原作が非常に面白かったのでどう料理したのか興味があってみました。

    原作は、独特の構成を思いついたことと、6種類の違う文体を完璧に使い分けたことでもう9割勝っていたような小説で、テーマ自体は目新しいものではありませんでした。最先端の文学というより、文学好きによる文学好きのための娯楽小説とでもいう感じ。
    映画も一部の人が絶賛するほどground breakingだとは思いませんが、十分面白かったです。

    それぞれのストーリーは意外と変えられてしまっていて、感情移入しやすい登場人物とわかりやすいラブストーリーになっていましたが、映画と小説という媒体の違いを考えると仕方ないと思います。
    原作では輪廻にそんなに焦点が当たっているわけではなくて、星型のアザがある人たちは生まれ変わりなのかな…?くらいの感じですが、映画ではむしろアザは輪廻とは別のしるしで、同じ俳優さんが演じる人たちは生まれ変わり、というスタンス。白人が特殊メイクで非白人を演じるのはタブーすれすれだと思いますが、むしろ男が女に、黒人が白人に、白人がアジア人に、生まれ変わってまた巡り会っていくところが「魂に性別も人種もない」というメッセージになっていて(それがまた微妙に原作ともリンクしている)、ある程度成功していたと思います。
    原作の膨大なリファレンスは「ソイレント・グリーン」(さすがに残したか)以外はなくなっていましたが、時に脇役に隠れている役者さんを探すところに似た楽しみを感じました。
    韓国人のはずの特殊メイクが異星人みたいにしか見えなかったり、韓国人のはずが(未来人とはいえ)日本風に正座していたりして、あいかわらずハリウッドはアジアをわかってないなあという残念さはありましたが、韓国編のヒロインにちゃんと韓国人のペ・ドゥナ(英語圏ではたぶん無名だったのに)を使っていたのは好感度高いです。

    最後に畳み掛けるように各ストーリーがクライマックスを迎えるところには、映画独特のカタルシスがありました。

    原作を知らない人はそれぞれのストーリーを把握するだけで疲れちゃうかもしれない気は正直します。誰に勧めていいかもよくわからないけど、個人的には面白かったし、DVDでもう1回見てみたい(特殊メイクも確認したいし…)と思います。

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