諦める力~勝てないのは努力が足りないからじゃない [Kindle]

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  • プレジデント社
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感想・レビュー・書評

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  • ほんの一握りしか大成しないスポーツの世界の経験をもとに、諦めることが悪いわけじゃないという観点を説いた本。

    以下ざっくり趣旨。
    ・目的が達成出来るなら手段を変えたっていい
     (レスリングで吉田選手と同じ階級をやめた結果勝てるようになった伊調選手など)
    ・成功や辞めどきの基準は世間ではなく自分が決める
    ・やめどきを誤ると残りの人生にも影響が出る
    ・運など、不条理でどうしようもないこともある
    ・違う道を選んでいた人生が常に縦走している
    ・ここでやめよう、というルールを破ると惰性で続けてしまう

    難点としては諦めないことによる惰性、日本の努力推奨環境への批判が長々と書かれているので、趣旨を理解した前半でやや飽きてしまった。

  • 諦めるのは悪いことではなく、戦略だと教えられた。

  • 会社でやっている読書会の課題図書。
    名言が溢れだす、本だった。
    自分の軸を持って、自分の感覚を信じること。自分を俯瞰すること。
    これができれば、楽しく生きられそうだ!

  • 諦める決心がつく本でした

  • 自分が得意な分野に行けば有利になる、戦わずして勝つという選択肢を選ぶことの大切さがわかった。手段を諦めて目的を諦めないという言葉が強く心に残った。

  • 諦める力というより、見極める力。「夢を諦めるな」という美学に苦しめられている人も多いだろう。だが人生は諦めの連続。諦めることも一つの決断であり、何かを諦めないと何も手に入らない。選択はトレードオフである。目的と手段は違う。自身の可能性と価値観を広げてくれた良書。

  • 読むのを途中であきらめました。

  •  キーワードは「諦める」「選択する」

     ネガティブな印象な「諦める」という言葉。私もこの本を読むまではただ終ったり、逃げたりと後ろ向きな言葉だと思っていた。だけど「諦める」という語源は「明らめる(明らかにしてよく見極める)」ということらしい。自分の現状(環境や能力など)を明らかにし、よーく見極め進んでいくこと。そう「明らめる力」なのだ。

     本のサブタイトルにもある通り、努力すれば叶うという考えだと、成果がずっと出ていないのにずるずると続けてしまうことになる。
    自分にとってどの軸が重要なのかを早い段階で決めることが大切なんだとか。
    極端な例だけど、声優を目指している子がもう一方でオリンピックにも出たいと思っているとする。しかし両方を目指すのは、努力だけでは叶わない、どうにもできないこともあるだろう。そこで、その子はどちらが重要な軸なのかを選択し、どちらかを諦める必要がある。
    どちらも諦めれらないということは、立ち止まっていることと同じで、どちらかに選択するから道を進めるのだ。
    自分は何をしたいのか?何が自分に合っているのか?どれなれ結果が出るだろうか。日々、「選択」を繰り返し自問自答する。
    目的への道は無数にあるけれど、選べる道は1つしかないんだから。

     そして、小さくてもいいから自分が勝てるフィールドを探すことも大切なんだとか。確かに当たり前のようだけど、なかなかできないことだ。ミュージシャンなら誰しも「武道館で歌いたい」と思うだろう。だけど自分が勝てると思うなら、たとえ小さくてもYouTubeやTikTok、路上でもいい。
    「どこで勝つか」じゃなくて。自分にとって「何が勝ちか」をはっきりさせておけば、本当に勝ちたいフィールドでの勝利につながるんだ。

     最後に著者は言う「たかが」「あえて」と言うスタンスで臨むほうが行きやすいと。
    私もこれから、自分を見極め、勝てるフィールドを探し、日々選択を繰り返し、前向きに諦めようと思う。

    たかが人生。あえて諦めて、私の道を進もう。

     

  • 世の中はただそこに存在している。それをどう認識してどう生かすかは自分の自由で、その選択の積み重ねが人生であると。なるほど。諦めるのではなく、自分に合った進み方に変えるという発想。納得。

  • 元陸上選手であった著者による諦めることの重要性を説いた本。
    「諦める」というネガティブな印象を与える言葉に対する印象が大きく変わった。
    スポーツ選手に対する一般人の無責任な期待(私も含めて)も大きく反省する一冊であったと言える。

    本書を読むと、人生において大事なことととして、「何を目標とするのか?」それを改めて明確にすること、
    その達成に向けて、どれだけコミットし、達成に向けて最短で努力できるか?という点がよく理解できる。
    この最短でがポイントで、考える上ではSTP等マーケティング発想が極めて重要と思った。
    その流れの中で、それまで行っていたことや、戦っていた場所を変える・・・これが諦めと表現している。

    但し、一方で置かれた場所で花を咲かせるという考えもあるのは事実。
    成果が出そうなところで勝負(もちろん目標達成が第一義)するのも、
    本書を読めばありと言えるが、マインドとしては決して忘れてはいけないものと強く感じた。

    スポーツ選手が書く自己啓発本はやはり面白い。今回も期待を裏切らない内容だった。

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著者プロフィール

1978年広島県生まれ。スプリント種目の世界大会で日本人として初のメダル獲得者。男子400メートルハードルの日本記録保持者(2021年12月現在)。現在は執筆活動、会社経営を行なう。Deportare Partners代表。新豊洲Brilliaランニングスタジアム館長。YouTube為末大学(Tamesue Academy)を運営。国連ユニタール親善大使。主な著作に『Winning Alone』(プレジデント社)、『走る哲学』(扶桑社新書)、『諦める力』(プレジデント社、小学館文庫プレジデントセレクト)など。

「2022年 『Unlearn(アンラーン) 人生100年時代の新しい「学び」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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