偽りなき者 [DVD]

監督 : トマス・ヴィンターベア 
出演 : マッツ・ミケルセン  トマス・ボー・ラ―セン 
  • 角川書店
3.88
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988111244802

感想・レビュー・書評

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  • このクソガキが。

  • 人間社会に狩られたとも言うべきか、冤罪がテーマで、徐々に生活が蝕まれていく様がとても重く心にのしかかってきました。

    雪の景色は少女の心の様であり、嫌なものを覆い隠す、そしてクリスマスでのくだりがとても辛かった。

    線の交差がまるで人間模様でした。

  • マッツ・ミケルセンが見たくて借りた第2弾。
    幼稚園で働くルーカス(マッツ・ミケルセン)が、子供の嘘によって小児性愛者に仕立て上げられてしまう話。

    全編を通して、北欧独特のうすぐらーい感じが満載で、最後も救われたと思いきやものすごい鬱エンドでした。
    疑いがかかってからの生活が辛すぎる。仕事はクビになり、友人もなくし、家に石投げ込まれるは飼い犬殺されるわ食料品店に来るなと言われ殴られるわ。

    これを見て、「自分が正義だと思って疑わない人」がやはり一番怖いのだと再認識しました。人を批判することは簡単だけど、当事者でもないあなたが何をそんなに非難してるんですか?という。
    最後にルーカスに銃を向けた人の姿が明かされないのは、あの銃を向けたのは「世間」であり、英題の「The hunt」のように、世間がルーカスという獲物を狩っているということなのではないかと推測。

    邦画の「ゆれる」に近い雰囲気を持った映画でした。

  • 園長と友人夫妻への怒りのみで鑑賞。。
    街中から疎外され、どうしようもない。

    どんなオチかと思いきや、あっさり握手とはあり得ない。。。

  • 何が怖いって、悪者を退治するかの如くルーカスに対し敵意むき出しで攻撃してくる地区の住民。無責任な第三者が騒ぎ立てて事を大きくするのはどこの国も一緒か。
    親友の娘クララのちょっとした乙女心のほつれから発せられた一言で性的虐待を行ったとして変質者扱いとなったルーカス。やったことを証明するより、やってないことを証明するほうが圧倒的に難しい。そしてこの場合は内容が内容だけに、「エライことになってきた」と感じたクララが取りつくろうとするも、大人が空気を読んで話を遮り、大人の妄想から事態がひとり歩きする様は見ていて辛かった。
    だが息子マルクスは疑う素振りもみせずルーカスの味方に徹したことはルーカス本人にしても、映画を観ている自分にとっても救いになった。
    この悲惨な状況を打開するのに、この映画には痛快なきっかけ的なものは存在せず、最後まで自分を偽らず耐え忍ぶルーカスに真の強さを見た。



    そして「まだ終わってない」的なラストに人間の怖さを改めて思い知る。

  • 子供は天使なんかじゃない
    その純粋さ故
    悪魔にもなりさがるのは容易いこと..

    とは思わずにはいられないホラーな内容でした
    マッツは相変わらず素敵すぎだったから★4つ

  • YAHOO映画高得点ということで見た一本。知らない映画だと、どういう話になるのか全く読めないので、スリリング。テーマが見えてくると少し身体を乗り出す感じが心地よい。

    幼児のちょっとした偽り証言で幼児へわいせつ行為をしたことになり冤罪を背負う話。冤罪もよくあるテーマではあるが、緊張感をもって描かれていて見応えがある。

    幼児は性器を見せられたと証言するのだが、それは、兄がもっていたポルノの動画で、それを主人公に移し替えたのは、ちょっと注意されたことが不快で気をひこうとしたものであった。

    誘導尋問ばかりする専門家。それで過剰に反応し、汚いものを憎悪する潔癖症の園長、幼児は後で否定するが、母親は、そうやってイヤなことは忘れようと頭が働くと説明する。こうなると冤罪を晴らすのはかなり難しくなる。こうしたディテイルの繊細な描写で、いかにして火のないところに煙が立っていくのか描写されていく。

    緊張はいいとして、どういうオチをつけるのだろうかと思うと、彼の真摯な訴えを彼の親友でもあり被害者の父が聞いてくれるという展開になる。そして村八分から元に戻るという最後であるが、その誤解が溶ける件を見せないのではかなり物足りない。園長はどういう態度なのか?喧嘩腰だった村の人はどういう理解をしているのか。それが最後の最後のシーンに集約はされているが、物足りない。

    日本だと自己憐憫でビチャビチャになる話がデンマークだとキチンと正当に描かれていて感心する。西欧は民度が高い。

  • 不条理さを感じさせるところは実存主義的。
    「女の子」は怖い。
    そして「村」という小さなコミュニティも薄いガラスの器。
    楽しそう・・の裏側に、少しでも壊れてしまうと修復できない。
    デンマークのコミュニティもまた同じなんだということを知らせてくれた。

  • 純真な弱き者、大人が守らなきゃいけない者の嘘に大人も子供も巻き込まれて行く話。

    うーん、リアルでめちゃくちゃ怖かった。特に他にも数人出て来た、っていうのが。

    ラストに救いがあるかのように思えたのに、それも偽り。怖過ぎる。

  • 少女のささやかな嘘が、ある大人が変質者扱いされ、町中の人々から信用を失い、人生が無茶区茶なことに・・・。

    なぜ少女の嘘を町の大人たちは疑わなかったのか、とても悲しく辛かったです。
    ラスト直前の出来事にビックリ!!
    暫く余韻が残ります。

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