ザ・マスター [DVD]

監督 : ポール・トーマス・アンダーソン 
出演 : ホアキン・フェニックス  フィリップ・シーモア・ホフマン  エイミー・アダムス  ローラ・ダーン 
  • 東宝
3.08
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本棚登録 : 324
感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104077400

感想・レビュー・書評

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  • さすがのP・T・A。
    大変魅力のある映画でした。

    今回のザ・マスター。
    今までの作品からまた一歩先へ進んだ感のある内容。
    漫然とストーリーに身をゆだねていいというものでなし
    暗喩・比喩に溢れた哲学的でアーティスティックなものともいえない。
    見る姿勢を決めにくいゆえの難解さに
    賛否の分かれるところがあるかもしれないなぁ。

    社会のルールにどうしてもそぐう生き方の出来ないフレディ。
    真理を見つけたりとしながらも認められないことに
    苛立ちながら生きる新興宗教の教祖(マスター)は
    そんな彼を更生させることで自分のメソッドの真価を
    世に示したいと思っているかのよう。

    不可解なほどフレディに粘着するマスター。
    フレディが救いを求めていると言う感じではなく
    むしろマスターが彼に何かを求めている感じ。

    そしてフレディは逃げる・・・

    何かひとつの事を言いたいというものじゃない気がする。
    社会的、道徳的に生きることが難しいフレディ
    比喩、暗喩がポイントではなく、言いたい事は全て映像で表現してある。
    でも見えているものが言いたいことではなく
    そこに漂う空気が何かを語っているような映画…

    とてもうまく言えない。

    何度か出てくる海辺で女性をかたどった砂山に寄り添うシーン
    最初の方、中ほど、ラストシーン。
    何を言いたかったのだろう。
    きっと監督の伝えたい何かがここにあるとおもうのだが・・・

    ただ、ただ、大好きだなぁと。
    心酔する監督、ポール・トーマス・アンダーソン。
    と思うばかりです。
    私の中ではマグノリアは超えないけれど屈指の映画だと思います。

    絵の雰囲気、モチーフの選び方、役者、シーン構成、
    アングル、色合い・・・どれをとっても惚れ惚れするばかり。

    ホアキン・フェニックスのもう演技とは思えない
    フレディそのものという存在が怖くなる。
    PTA常連のフィリップ・シーモア・ホフマンのマスター。

    点数なんて付けられないのが本音です。

    字幕で見て、吹き替えで見た。
    空気感や雰囲気は断然字幕版ですが
    内容をしっかり理解するには吹替えでも見ないとと思った。
    字幕では理解し切れていないことがまざまざとわかる。
    吹替えでの鑑賞も補完の意味で必須。

    あぁ、感想長すぎ。


    追記。
    ニュースを聞いて絶句した。
    急逝されたフィリップ・シーモア・ホフマン氏。
    P・T・A作品に無くてはならない存在だった氏。
    残念で仕方が無い。

  • とても色の美しい映画であった。色の明暗によるコントラストに加え、陰影の美しさが際立つカメラワークの美しさには心奪われた。1950年代…アメリカが心の闇に沈み込む前の優雅で裕福な時代。車もバイクもスーツもドレスもどれをとっても本当に素晴らしい。シルエットの美しさはこの時代が一番いいね。ホアキンフェニックスの目が声が…ホフマンの存在感が…本当に素晴らしくて思わず身震いしちゃいました。トラウマと欺瞞と虚実の物語。凄い映画でした。

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