ビル・カニンガム&ニューヨーク [DVD]

監督 : リチャード・プレス 
出演 : ビル・カニンガム  アナ・ウィンター  トム・ウルフ  カルメン・デロリフィチェ  エディッタ・シャーマン 
  • Happinet(SB)(D)
4.02
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953043800

感想・レビュー・書評

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  • ニューヨークを中心に活躍したファッション写真家、ビル・カニンガムのドキュメンタリー(惜しくも2016年に亡くなってしまった)。

    ニューヨークのセレブリティだけでなく、日々もらいものの自転車にまたがり、青い作業着のようなものに帽子をかぶり、ストリートを歩く気に入った人たちの服を撮りまくる。
    とにかく笑顔がチャーミングで、観はじめて早々、すっかり惹きつけられた。

    長年カーネギーホールの、キャビネットで埋めつくされた狭い部屋に暮らし、とにかく仕事ひとすじて生きてきた。フランスで勲章をもらったときも、自分が主役だということも忘れて来客たちを撮りまくる。
    雑誌の仕事では、好き放題したいがため報酬の小切手をもらうたびに破いていたという。

    本作に次々と登場する奇抜な格好をしたニューヨーカーを眺めるだけでもおもしろいけれど、ビル・カニンガム本人は服装に(食べ物にも)無頓着だとはいうものの、彼自身の服装もいいなあと思う。

    こだわりはないけれど、例えばある草花が時をへておのずとそのたたずまいになったというふうな、まさにその人にしできない格好をしていて。擦り切れた部分に黒いテープを貼っているところなんて最高。

    氏は基本いつもニコニコしているのだけれど、インタビュアーから「信仰」について質問されたとき、ふいに真顔になりうつむいてしばらく沈黙した場面が忘れられない。
    そんな笑顔のむこうに透かし見える秘められた部分も含め、すっかりビル・カニンガムのとりこ。

  • かっこよすぎる爺さん。ハーバードを中退し、80歳過ぎても現役バリバリファッションカメラマン。しかもノーギャラ。さらに撮ること以外にはかなり無頓着の言わば変人。
    すごいエネルギッシュ。キラッキラしてる。好きなことをやって生きてる感が眩しい。

    アナウィンターが、私たちは彼に撮られるために服を着ているみたいなコメントがまた痺れたな。

  • 現在84歳にして、ニューヨーク・タイムズ紙の人気ファッション・カメラマンのビル・カニンガムを追ったドキュメンタリー。

    彼の仕事哲学が格好良すぎて、爽快でした。

    セレブが無料で着ているドレスには興味が無い。
    撮るかどうかは、ファッション次第。芸能人は知らない。
    やりたい仕事に制約が出るくらいなら、報酬も断る。
    食事にも家にも興味がない。

    とにかく彼の生き方がクールで、ビルを探しにNYに行きたくなった。おしゃれがしたくなった

    「ファッションは鎧なんだ、日々を生き抜くための。
    それを手放せば文明を捨てたも同然だ。」

    「私は世界最年長のティーンエイジャーよ。毎日楽しいし、いつも何か面白そうなことを探しているわ。」

  • 仕事ではなく好きで続けてきた事という姿。
    好きな事をひたむきに、楽しんでいる姿に羨ましくも感じた人が多いのではないのかと。。

    何よりも女性が好きで。
    ファッションが好きで。
    自分の目で見て・感じた事を吸収して自分の物にしてきた彼だからこそ伝えられる物があるのだろうと、痛感させられました。

    見世物ではなく、女性の美しさを誰よりも肌で感じ。
    ほんの僅かな時間に、その女性の一瞬の輝きや美しさを捉え。
    撮る事は、まるで好きな女性をレンズを通して永遠に刻み込む様で。
    撮られる側は、きっと幸福感で満たされているんだろうなぁと。

    彼のトレードマークともいえる、ブルーのジャケットは20ドルというが…それさえも彼の一部となっていて。
    物の値段は必ずしもその人を決める物ではないという事を証明している様でありました。

    凄く正直に生きる彼だからこそ、彼にありのままの自分の受け止めてもらう=撮られる事の喜びに繋がっていると。

    三度の食事よりも。
    例え愛用のジャケットがカメラで擦れても…。
    キャビネットに囲まれて暮らす方が幸せで。
    使命感等なく今を楽しみ。
    自転車で颯爽と駆け抜ける様に、そこには無理な力等入っていなく、むしろ肩の力を抜きらしくいるとはこの事かと。

  • 2013年5月公開
    監督 : リチャード・プレス
    ==
    NYで何十年も、ストリートスナップを続け、ファッション界の重鎮達に愛され続けている老人のドキュメンタリー。

    街が語りかけてくるのを待つんだ。「次は膝丈だ」と決めていくんじゃない。近道なんかないんだ。

    誰でもセンスはある。でも、勇気がないだけなんだ。

    一つに偏ってはダメだ。コレクションを撮る。自腹ファッションを撮る。そしてパーティを撮る。3つやらないと見えてこない。


    自分の目と体で、膨大な量と質の一次情報にひたすら接続し続けることで、誰も見出せない法則や感覚値にたどり着く。それでしか、プロフェッショナルであるとは言えないんだと、改めて反省。近道なんかないんだ。

  • ビルカニンガムという人物あってこそだが、非常に質の高いドキュメンタリーだった。

    義務感からではなく「好き」という情熱でふぁっしょんを追いかける彼のシャッターを押す瞬間の笑顔がまるで少年のよう。

  • とてもかっこいいです。

  • 【NYのファンタジーじいさん】
    想像以上に良かった!
    NYのファッションを撮り続けた先駆者。とてつもなく変人でストイックだけど、いつもハッピーでオープンマインドでアイロニカルで、仕事が人生そのもので。華やかなファッション界にありながら、自身は一切の贅沢をしないのも驚きで、色々考えさせられた。

    2016年に惜しくも87才で亡くなったとのこと。NYに行って、living landmarkのビルを探したがったのにとても残念です。

  • じいさんパワー☆

  • かっこいいジジイだ。

  • ファッションはいきもの

  • ニューヨークのストリートを中心に
    大衆・日常の中にあるファッションモードを撮り続ける
    写真家ビル・カニンガム氏を追うドキュメンタリー。

    最先端のファッション業界の舞台裏や奇抜な衣装に身を包むニューヨーカーが彩る、
    いわゆる尖った有名人を中心に据えた、普通といえば普通のドキュメンタリーだが、
    終盤、「信仰」と「恋愛」についてのインタビューシーンが静寂を破る。

    「ファッションは鎧だ」と語り、生涯、結婚することもなく、
    取り壊し寸前の散らかった狭いアパートに住み、
    自身は青い作業着しか着ない、どこか狂気じみたおじいちゃんカメラマン。

    彼の纏う「ファッション」「ストリート」「写真」といった鎧の下の生身に緩やかに迫る良作。

  • ビル・カニンガムという、NYタイムズ紙のストリートファッションのコラムニストのドキュメンタリー。

    青い作業着を着て、自転車にまたがって、ひたすら街に繰り出し、着飾ったニューヨーカーのファッションスナップを撮る。
    ドキュメンタリーですが、大都市ニューヨークの、軽薄さが映し出されています。

    ビル自身はとても純粋に、無邪気に、ファッションを愛し、写真を撮り、トレンドを語ります。
    でも、大都市の軽薄さの中をすり抜ける姿は、なんとなく「子どものような無邪気さ」とは違う気もします。
    「好きなようにやる」、とてもシンプルに生きる彼は、どことなく学者肌という言葉がフィットするかも。
    ビルのように、熱意を語れる人になりたいな、と思いました。

  • 金儲けのためでなく、ただただ純粋に愛するファッションのため、人生をかけて取り組むビル。
    いろいろな意味で切なくなり、そして勇気づけられる映画でした。

  • あの笑顔に騙される!
    カーネギーホールの上に住んでるなんて

  • 好きな物にかける情熱たるや‼︎

  • 情熱があれば。

  • ラウンジ・リザーズはニューヨーク似合うなやっぱり
    やりたいことは続けるもんだね

  • 恋愛もせずにファッション一筋、80年以上。

  • ニューヨークタイムスのファッション・フォトグラファー ビル・カニンガムのドキュメンタリー。
    82歳になるビル・カニンガムはファッションはファッション・ショーではなくストリートにあると言い、
    昼はニューヨークの路上で一般の人々を撮影し、
    夜はチャリティー・パーティーなどのイベントをハシゴするなど
    ニューヨークの街を自転車で走り撮影を続けている。
    そして多くのニューヨーカー達も彼に撮られるのを誇りに思っているという。

    ビル・カニンガムの仕事に対する姿勢に感激した。
    フランスでの文化勲章受賞の場面も、本当は受賞のためではなく
    受賞者の撮影に来たんだろうなぁと思えてならない。

  • 学ぶべき要素が色々あったなぁ。

    好きなものに取り憑かれた人生って素敵だし、
    とても幸せな事。寝食を削っても惜しくないお仕事。
    無論、賃金など問題ではなく必要最低限の生活。。というかストリートファッション(自分の撮りたいものだけ)を写真に納める意外興味がない彼。

    ビルさんの社交的で気さくな人柄と、取り集めた写真を
    吟味して記事に落とし込める時の拘りや頑固な様が、良い意味で人間味があり魅力的だ。
    人を傷つける言動を嫌い、写真にも当然ながらそういった意気込みが込められる。その写真の意味や作風に魅力を感じ取った著名人が錚々たる大物ぞろいだった。
    彼に撮られる事が一つのステータスとなり、ニューヨーク・タイムズに長年ファッションフォトを掲載してきた功績がフランスの勲章を受けるほどに。
    その輝かしい舞台の裏で自分の意志を貫徹した実直かつ誰にも囚われない生き方こそ彼が手にした勲章といえる。
    30年以上も先端ファアッションを追い続けた彼の眼はデザインにおけるオリジナルとコピーを瞬時に見分ける武器となりコピーと指摘されたデザイナーはひとたまりもない。

    彼の楽しそうな笑顔がずっと続きます様に。

  •  NYタイムズにファッショントレンドを寄稿し続ける82歳の写真家ビル・カニンガムを追ったドキュメンタリー。
     ファッションを追いパーティ、ファッションショー、ストリートで撮りまくる。パーティでは、いっさい飲み物も食べ物も口にしない。仕事できているし、NYタイムズの名を汚したくないと。部屋もキャビネと本だけしかない、こんな所に80歳を超えた老人が住んでいる。食事も質素で、3ドルのバーガーセット。これぞプロの生き様というドキュメンタリーだ。
     一方で、派手な時代もあったし、日本人デザイナーが席巻した時代もあるし、こうした時代の変遷をレンズを通して表現している。パリに行くのは学校に行くのと同じと飽くなき向上心と謙虚な姿勢に驚くばかりだ。インタビューばかりでつまらないドキュメンタリー映画だが、これはなかなか。

  • ニューヨーク
    写真
    ファッション
    ときたら見ないわけにいかない
    ミーハーな私です

    さて、
    80歳のおじいちゃんカメラマンが、
    (といっても昔からずっとカメラマン)
    自分のやりたいことが受け入れてもらえなくなるからということで
    給料も受け取らず
    すごく楽しそうに仕事してる
    というドキュメンタリー。

    本当に嬉しそうに仕事してる。
    自分の好きなものが明確で
    イキイキしてる姿ってなんてかっこいいんだろう。

    きっとこんな80歳にみんななりたいはず。

  • ”ファッションは鎧なんだ 日々を生き抜くための
    それを手放せば 文明を捨てたも 同然だ”

  • かっこいい爺さんである。

  • 機内で鑑賞。90歳のファッションアイコン、アイリス・アプフェルが素敵だ。「周りがどう見ているかわからないけど、私は世界最年長のティーンエイジャーよ。毎日楽しいし、いつも何か面白そうなことを探しているわ」

  • 映画館で観ました。
    とても気に入って、DVDも買うかも。

    お酒やタバコ、オーガニックや脂肪分、正しさのドグマに捕らわれながら「正解」の生活を送るのと、
    ジャンクで睡眠不足、生活はガタガタだけど、心の煌めきを追いながら生きるのと、どちらが素敵なんだろう。

    funよりもinterestingを大切にしよう。
    楽なように仕事をするのもいいけど、わくわくを大切にしよう。難しい状況でも、心は震えるから。

    お金も大切だけど、判断の基準は自分がいいと思うかどうか。自分が正解だと思うことを積み重ねれば、もっとよい出会いは向こうからやってくる。運命が導いてくれる。

    ===

    世界で最高齢のティーネイジャーなのよ

    お金は受け取らないことにしている。ビジネスに口出しされるからだ。

    家族?ここにいる全員と喧嘩したさ!

    ファッションには興味があるが、僕は着るものには興味がない。矛盾してるかな。

    食べるものには興味がないんだ。コーヒーは安いほどいい。

  • ファッションを撮り続けてるのに、自分の雨がっぱはガムテープで補修して着るおじいちゃんのドキュメンタリー。
    カメラを持ってニューヨークを自転車で走り、ランウェイとストリートとパーティに行く。
    エネルギッシュ。

  • 4〜5

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