司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰・龍馬・晋作の実像 (集英社新書) [Kindle]
- 集英社 (2013年9月18日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (210ページ)
感想・レビュー・書評
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司馬遼太郎作品は「燃えよ剣」とか「花神」のような明らかなフィクションしかどうも乗れない。特に「竜馬がゆく」は何度も挫折している。我ながら疑問だったが、その理由がわかった気がした。英雄たちにただよう万能感と、豪放磊落こそが英雄の要素とでもいうようなステロタイプかも。
司馬作品にしろ大河にしろ、エンターテイメントなのだから創作、誇張は問題ない。ただ、筆者が指摘するように、それが歴史と混同されるのは問題だし、研究がどこまで進んでいるのかはやはり知った上で楽しみたい。それを再認識させてくれる良書。
印象的だったのは「竜馬がゆく」のエンディングを筆者が批判するシーン。龍馬への、司馬とは違う親近感と愛を感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
司馬史観に違和感を感じ、司馬本は、ほとんど読まなくなった。この本を読んで、納得する所あり。
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司馬遼太郎の「罪」は重いね。
未必の故意というか、確信犯というか。
自分自身を含めて読者(日本人)もリテラシーがないというか、歴史人物を主人公とした物語があるとその内容と史実とを混同してしまっている。 -
歴史を学びはじめたら司馬遼太郎ぐらいは読んでみようかな~なんて思ってましたが・・・。
すみません、先にこの本読んでしまったからか、もう司馬遼はいいです。読むなら、先に司馬遼作品を読んでから、史実との違いを知るという王道の?読み方をするべきでした。