司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰・龍馬・晋作の実像 (集英社新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 司馬遼太郎作品は「燃えよ剣」とか「花神」のような明らかなフィクションしかどうも乗れない。特に「竜馬がゆく」は何度も挫折している。我ながら疑問だったが、その理由がわかった気がした。英雄たちにただよう万能感と、豪放磊落こそが英雄の要素とでもいうようなステロタイプかも。

    司馬作品にしろ大河にしろ、エンターテイメントなのだから創作、誇張は問題ない。ただ、筆者が指摘するように、それが歴史と混同されるのは問題だし、研究がどこまで進んでいるのかはやはり知った上で楽しみたい。それを再認識させてくれる良書。

    印象的だったのは「竜馬がゆく」のエンディングを筆者が批判するシーン。龍馬への、司馬とは違う親近感と愛を感じた。

  • 司馬史観に違和感を感じ、司馬本は、ほとんど読まなくなった。この本を読んで、納得する所あり。

  • 司馬遼太郎の「罪」は重いね。
    未必の故意というか、確信犯というか。
    自分自身を含めて読者(日本人)もリテラシーがないというか、歴史人物を主人公とした物語があるとその内容と史実とを混同してしまっている。

  • 歴史を学びはじめたら司馬遼太郎ぐらいは読んでみようかな~なんて思ってましたが・・・。

    すみません、先にこの本読んでしまったからか、もう司馬遼はいいです。読むなら、先に司馬遼作品を読んでから、史実との違いを知るという王道の?読み方をするべきでした。

著者プロフィール

一坂太郎

萩市立博物館高杉晋作資料室室長。1966年兵庫県芦屋市生。大正大学文学部史学科卒業。歴史研究家。著書『幕末歴史散歩 東京篇』『同 京阪神篇』(以上中公新書)、『高杉晋作』(文春新書)、『坂本龍馬を歩く』『高杉晋作を歩く』(以上山と渓谷社)、『司馬遼太郎が描かなかった幕末』(集英社新書)、『わが夫坂本龍馬』(朝日新書)ほか多数。

「2020年 『暗殺の幕末維新史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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