チャンピオンたちの朝食 [Kindle]

  • 早川書房
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感想・レビュー・書評

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  • 他の小説にもたびたび名前の出て来るSF作家、キルゴア・トラウトが主役ということで名高い長編。
    カートおじさん直筆の挿絵がガンガン入ってくる、それもおおむね無意味に入ってくるのが最高。
    りんごだのえんどう豆だのピラミッドだの肛門だの。
    ゆるいテイストで本人も出すぎだろっていう・・・。

  • 諦めと哀しみを湛えながら繰り広げられる、ひとつづきの冗談のような文章。実験的な娯楽小説か、それとも娯楽の皮をかぶった実験小説か?危ういバランスの中をもがき進んで行く英雄的な姿には、格好良いとほれぼれするほかない。
    それとヴォネガットは警句の名人だと思う。「魅力とは、その持ち主が心の底でなにを考えていても、他人がさっそく好感を持ち、信用してしまうようなからくりをいう。」魅力たっぷりで社交的な人たちに劣等感を持った時に、胸の中で呟こう(笑)
    味のあるイラストも素敵だ。


    手法的にも精神的にも、映画『アダプテーション』によく似ていると思った。大好きな作品。脚本を手がけたチャーリーカウフマンは、今度は映画『スローターハウス5』のリメイク版の脚本に参加するかもしれない、と、これは2013年のニュース。その後どうなったのだろう。カウフマン脚本のスローターハウス5、ものすごく観てみたいのだけれども。

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