- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988013022980
感想・レビュー・書評
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【ストーリー】(Amazonより)
離婚した両親の家を10日ごとに行き来することになったNYに住む6歳のメイジー(オナタ・アプリール)。
ベビーシッターだったマーゴ(ジョアンナ・バンダーハム)が、父(スティーヴ・クーガン)の新居にいることに戸惑うが、元々仲良しだった彼女にすぐに打ち解ける。
母(ジュリアン・ムーア)が再婚した心優しいリンカーン(アレキサンダー・スカルスガルド)も、メイジーの大切な友だちになった。
自分のことに忙しい両親は、次第にそれぞれのパートナーにメイジーの世話を押し付け、彼らの気まぐれに我慢の限界を超えたマーゴとリンカーンは家を出て行く。
母はツアーに向かい、メイジーは独り夜の街に置き去りにされてしまうのだが──。
子供が出来る前に観たかったなっと思った作品でした。
血の繋がりが無くても 家族になれると思っているし 本当の親じゃなくても子供の事を最優先に思ってくれる大人がいれば子供は幸せなんじゃないかと思っています。
思うんですが 人の親としてなんだか淋しいような気持ちになるんです。
難しいですね。
家族に縛られたくないと思っているけど 無下にはできない。結局、なにかしら縛られてるんでしょうね。この世は人と人との繋がりで成り立っているから仕方のないことなんでしょうね。
メイジーの本当の両親は 無責任で自分勝手で腹立たしいんですが メイジーへの愛情はあるように思えるんですよね。ただ、2人とも自分優先なんです。
マーゴとリンカーンは血の繋がりはないのに メイジーを優先出来るところが人として凄いなぁと思います。自分には出来ないかも…
メイジーの瞳は そういう大人達をちゃんと見てるんですよね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子どもにとって両親の離婚はいうまでもなく大事件ですが、さらに裁判にまきこまれ、いがみあう2人の間を行ったり来たりし、知らない人に預けられ、さらに、両親がそれぞれ違う相手と結婚したりまた別れたり・・・ということになると、おそろしく複雑な状況に翻弄されることになってしまいます。
理不尽な扱いを健気に耐え忍び、周囲の大人たちに気遣いさえしてみせるメイジーちゃんを見ていると、大人中心の世界で子どもであるということは実に辛いものだと、同情や感心を禁じ得ません。
しかしこの映画は、あくまで子どもの視点に徹しながら、「子どものため」を振りかざして親たちを弾劾しようとはしません。ジュリアン・ムーア演じる母親や父親はたしかに「親失格!」と烙印を押したくなるような身勝手な人たちではあるけれど、彼らは彼らなりに子どもを愛しているのであって、メイジーだって、それはちゃんと知っているのです。彼らが知らず、メイジーが知っているのは、子どもが安心して生活できるのは、愛しているかどうかとか、親としての権利うんぬんとは別のことなんだよ、というシンプルな事実。そして、親としての責任や倫理観を強調する世間の道徳とも、また別のことなのです。
2人の親たちに棄てられた子どもと恋人たちが集まってつくる新しいファミリーのあり方、ジュリアン・ムーアの母親が最終的にそれを認めて道を譲る態度も、とても興味深い。
「子どもの福祉」をダシにする道徳映画とは一線を画した、デリケートで地に足のついた、美しい子ども映画の傑作がまた一つ誕生しました。 -
両親の愛が正しい方向で子供への伝わらないと、結果としてうまくはいかない。
口先だけで愛するのではなく、行いと真実を持って愛するのである。
最近、親になるとこの手の作品にグッとくるなぁー。 -
メイジーがただただ可愛い。
大きく純粋な瞳、細い手足、サラサラと流れるような髪、
気の抜けた返事からくしゃっと笑った笑顔まで。
すべてが愛おしい。
そんな彼女の周囲のオトナたちは自分勝手な人ばかり。
”大好きだよ”、”世界で一番愛してる”だなんて、口で言うのは簡単。
相手の心が満たされているかどうかが大切なのだ。
あんなに口喧嘩ばかりする姿を見せられても、
メイジーはママもパパも大好きなのだ。
とても優しい、とても気丈な女の子。
子供はオトナを見て、感じて、成長する。
リンカーンと遊んでいる時のメイジーがとても好き。 -
ロックスターの母親と、絵画ディーラーの父親を持つ6歳のメイジー。愛されてはいても、両親は忙しく自分勝手で破天荒。両親が離婚することになり、親権を手放さないふたりの間をメイジーは10日ごとに行き来することに。
忙しい両親の代わりにメイジーの相手をするのは両親の新しいパートナー。元シッターのマーゴと、バーテンダーのリーンカーン。
勝手な大人達の都合に振り回されるメイジーの視点で描かれた映画。
とにかく、最初から最後までメイジーが可愛い。本人も可愛いし、ファッションもめちゃくちゃ可愛い。
辛い状況に置かれても、メイジーはほとんど口答えしないし、思ったことの半分も口に出さない。
言っても仕方がないこと、を初めから知ってるから。この幼いながらの悲しみに満ちた諦念の演技が素晴らしい。
みんな勝手だと思うけど、シッターのマーゴもちょっとどうか、と。父親と結婚なんかせず、シッターとして雇われたまま、メイジーと離婚家庭の行き来して世話してやりゃ一番だったんじゃ・・・という気がして。まぁ、そうしたら映画にならないんですが!
メイジーに愛情をかけて世話してくれるいい子なんですが、なんだかなぁ。ともやっとしてしまうのよ。
しかし、子供を育てるのに必要なのは何かっていうのを考えさせられる作品。
メイジーは決して不幸な子供ではないのだけれども。自分勝手に押し付けられる愛だけじゃ、生きてはいけないよね。 -
最近親になったからか、とても切ない。
そしてメイジーの演技が素晴らしい。
言葉だけではなく、向き合い、愛し、優しく、
態度で愛情を伝えたいと強く思った。
子供もしっかりと人格があり、
したいこと、したくないことがあるし
親の決めつけで選択肢を狭めてはいけない。
親の都合だけで振り回される子供は
「聞き分けの良い子」「極端に反抗的な子」
に分類されるよーな気がするが、良い子の実態は
「一番近い家族にすら遠慮して、
嫌われることを恐れている子」なんだと思う。 -
母親も父親も娘のメイジーを愛しているが、
ほとんどそばに居ない。
母親が娘と離れる場面で毎回「あなたが一番大事」とか「心から愛してる」とか言うたびに悲しくなる。
仕事とかで子供の面倒をみる時間が中々とれないってのは
事情的には分かっても、この母親と父親の行動や言動にはもやもや苛々してしまう。それぞれの新しいパートナーへの態度とか見てても自己中心的すぎると感じる。「あなたが一番大事」と言いつつ本人は無自覚のまま(自分の次に)がついてる感じ。
メイジーは母親も父親も大好きだし、自分のそばに居てくれるリンカーンとマーゴも大好き。大人達の事情にたくさん振り回されても相手を見つければ大きな声で名前を呼んでハグしに駆け寄るそんなメイジーがとても愛おしくなる。 -
子どもできてから観ると、堪らないな。
あースカルスガルド!スカルスガルド! -
* メイジーがとにかくかわいい。大きくなったらあんまりかわいくなくなっちゃうかもな顔だけど、この映画では本当に天使みたい。お金持ちの家って設定もあるからか、着てる服も全部おしゃれ。
* 大人の勝手な結婚と離婚と子供の取り合いに振り回されるマギーが健気て仕方ない。本当に子供はよく見ている。これは覚えておいた方がいい。
* 「What Maisie Knew」という原題を「メイジーの瞳」とした邦題はすごくいいと思った。KnewというよりはSawというニュアンスの方がしっくりきて、それを間接的に瞳とするのが絶妙。それくらいこの子の瞳には力があって寂しい気持ちを表現していた。
* エンディングはなんとかハッピーにまとまったけど、お金がない二人と幸せに暮らせる時間は少ないんだろうけど、ちょっとでも長く続いて欲しいと素直にメイジーの幸せを願った。