フルートベール駅で [DVD]

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監督 : ライアン・クーグラー 
出演 : マイケル・B・ジョーダン  メロニー・ディアス  オクダヴィア・スペンサー  ケヴィン・デュラント  チャド・マイケル・マーレイ 
  • 東宝 (2014年9月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104086884

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フルートベール駅で [DVD]の感想・レビュー・書評

  • \★\ 蔑視することの愚行 /★/







     つい先日も報じられていた黒人の男性に対する白人警官による過剰な越権行為。 死亡させてしまうまでに至らぬケースを含めれば、こうした越権行為の発生件数は私ども日本人が想像を絶するほど本国アメリカでは多いのかもしれない。  


     本作は2009年元旦、フルートベール駅構内で起きてしまった同様の行為に因って未だ22歳という若さで亡くなられたオスカー・グラントさんの事件が描かれている。   

     彼がマーケットの店長から冷淡な口調で解雇を言い渡されるのだが、その理由が2度の遅刻。   
    麻薬の売人に手を染めていた彼が、「やり直すんだ!」そう改心した矢先で心折れそうになりながらも、恋人との間に生まれた娘を心から愛している事実を誇りに、《母親の誕生日を家族間で慎ましくシチューと蟹で祝った大晦日…》その後にこんな悲劇が起ろうとは・・・    

     また作品では《Family(家族)の素晴らしさ》が根底に脈々と感じられるのも良い。  

     母親役を演じたオクタヴィア・スペンサーの演技が実に良い味を添えていると言えるだろう。 刑務所に面会に行ったおり、別れ際のハグを敢えてせず毅然と背中を向けて立ち去っていくシーン。 

     オスカーが大声でハグを求め母親に接近しようとすると刑務官はそれを阻止。  
    心を鬼にし息子の改心を促さんとする彼女の目は気丈な慈悲に満ち溢れ… 母親の目線から胸が熱くなった。 


     「(新年のカウントダウンを祝う花火を見に行くのは道路は渋滞するから)電車でって… 電車を勧めたの。 それで死ぬなんて… 」 


     マーケットで魚のフライのレシピで戸惑っていたケイティーという白人女性。その彼女にオスカーはお婆ちゃんに携帯から電話し、レシピ伝授のため携帯を彼女へ渡した。    

     あの電車の中で、もしもこのケイティーに「オスカー!」と声を掛けられなかったなら… 
    刑務所で一緒だった敵対する輩に絡まれ、警官に通報されることもなかったのだろう。 
     車両が違っていただけでも遭(会)わずに済んだのかもしれない・・・

    まさに運命の歯車の悪戯というものを感じずにはいられない。  
     医師の懸命の救命処置の甲斐もなくオスカーは22年という短い命を閉じた。   


     娘のタチアナと一緒にソフィーナが自宅に戻り、シャワーを浴びるシーン。 あまりに突然の出来事で愕然とし憔悴、放心しているママを見上げながらタチアナが、「パパはどこ?」と。。。  

     しかしそれ以上のことをタチアナはママに聞こうとはしなかった。 何が起こったのかを無言のまま読み取ろうとする姿があまりにいじらしく可哀想でならない。  とめどなく母娘の身体を濡らすシャワー水は、まるで《オスカーの流している無念の涙》のようだ・・・   


     ラストにこの発砲事件の法的措置がテロップで表示される。   
    *事件後、警察と鉄道幹部が辞職。   
    **だが、テーザーガンと間違えたと主張。 
    ***懲役2年の求刑に対し陪審員達によって過失致死罪とされ、発砲した警官は11ヶ月で釈放されてしまったとのこと。   



      // エンドクレジットに実際の映像(2013年元旦のフルートベール駅に於けるオスカー・グラントを追悼する集会)が組み入れられている。 

      実際のタチアナちゃんが写しだされた瞬間、オスカーの無念さを再び想う。 タチアナちゃん(いや、もう「さん付け」としたい年齢)の美しさにそれは相俟って、映画化されたこの事件の目撃者として私なりの抗議心が疼いた。 


    (※先にレビューさせていただいた「ハンナ・アーレント」彼女が哲学的見解から「... 続きを読む

  • 2009年の元旦。
    カリフォルニア州オークランドの地下鉄のフル
    ートヴェイル駅で黒人青年オスカー・グランド
    が白人警官によって射殺された事件が発生しま
    す。その一部始終は居合わせた地下鉄利用者に
    より動画撮影されていて、オスカー・グランド
    は完全に無抵抗だったことが明らかになり黒人
    社会のみならず全米中に衝撃をもたらした。
    この事件を題材に理不尽に未来を奪われた22
    歳の青年の最後の1日となってしまった2008
    年の大晦日を彼がどのように過ごしたかを描い
    ています。
    幼い娘や愛する恋人、誕生日を迎えた母親との
    様子を描いた場面は切なくて胸がいっぱいにな
    りました。悲しい映画で、涙が止まらなくなり
    ました。

  • 島国で生きている僕には、アメリカの闇や深部には触れられないけど、差別や偏見が少しでも正される日々になるといいですね。

  • 事件報道を通じて人種差別が取り上げられ社会問題化するが、あえて人種差別を全面に出さず、
    22歳の青年オスカー・グラントが図らずも最後の1日となってしまった2008年の大晦日をどのように過ごしたかを、幼い娘や恋人、そして誕生日を迎えた母親との関わりの中で静かに見つめていくことで、一人の人間の非業の死がいかに悲しく、どれほど周囲の人を傷つけるものであるか、ただ一人の人間の命が、いかに重く尊いものなのかを訴える。
    オスカーが妹に『バースデーカードは黒人のにしてね』と言われながら白人のカードを手に取るシーンは深いなぁ。

  • いい映画!無抵抗の黒人青年が警官に射殺されるまでの一日を描いた、実話を題材にした作品で、日常が丁寧に描かれていて命の重みが伝わってくる。しかし、まだこういった状況が現実に起こっていることは最悪だ。

  • 不器用な生き方しかできないオスカー。だが、あんなやさしい青年がなぜ警察に射殺されなきゃならないのか…
    電気ショック銃と間違えたと言い訳する警官。電気ショック銃だとしても、手錠で拘束されて抵抗できない状況にあったオスカーをなぜ撃つ必要があったのか。そこにはただ、黒人だから痛めつけてやれ、くらいな心理状態しか見えてこないのは仕方ない。


    4.0点

  • 白人対黒人という対立構造にしていない点が、優れていると思う。

    一応テーマは、「人種差別」になるのか。発砲した白人警官が「過失致死」で訴追され、実刑2年のところを11か月で出所したことからすると、「黒人白人」という枠に入るはず。
    だが、この映画の考えさせるところは、「正直いかにもな白人警官」が発砲するという先入観(私だけ?)を裏切ってくるところである。
    先入観=prejudice=偏見→差別と繋がってくるとすると、「銃を持ってる、ムキムキの白人=好戦的」というイメージも、先入観なのだと気付かされました。

    本作は2013年の映画で、2009年の事件を題材にしている。
    物語は、ある父親(とその家族)の一日を追っている。ドラッグの売人から足を洗い、堅気の職を得て、結婚しようと考えている22歳の父親。

  • 映画館で予告編を見て気になっていたので。
    黒人への人種差別はいつまでたってもなくならない。どうしてなんだろうか。人種差別を題材にした映画がたくさんあって、それが賞を獲ったりしてるのにね。どうしてなんだろうね。

    -----
    その日は母の誕生日。
    娘と遊び、家族と少しケンカをし、友人と笑いあった。
    僕の人生、最後の日だった。

  • 居た堪れない気持ち、やるせない気持ち、何故だか理解できない…腹が立つ、怒りを覚える、どうしてだかわからない。アメリカにおいて人種差別と拳銃ってのは切っても切れない縁でつながっていると思う。何故にこうも深く根ざすように浸透したままで、一向に改善することがないのか…人種や生まれ育ちでだけでは何も分からないし、何かを決めつけるべきではないだろう。
    こんな話は出来れば見たくないし、聞きたくもないけれど、知っておくことは大事なことだ。
    とても悲しい話で凹む…

  • 事実に基づいた
    悲しい物語。

    事実を知って欲しい系だけど、
    救いも欲しいわ。。。

  • 酷すぎる実話。
    オスカーには生きて欲しかった。本当に。

  • 映画のもとになったのは、2009年の元旦にカリフォルニア州オークランドで、丸腰の黒人青年が警官に抵抗したとして射殺された実際の事件。大きな抗議を引き起こした警察の過剰な暴力を、正攻法で告発するのでなく、あえて、青年が生きた最後の一日を淡々と描く手法をとったところが、この映画の最大のポイントだ。
    監獄にいたこともある麻薬の売人で、スーパーの仕事もクビになったばかりというオスカーの状況は、まんま犯罪者予備軍扱いされかねない感じだが、映画は、将来に希望がもてずにもがきながら、それでも家族を愛していた、わずか22歳の青年のナイーブな表情や身体を映して、プロフィール情報があたえる偏見をとりさっていく。最後の時間が迫るなかでオスカーを包む弱々しい陽光、この先待っている暴力をしらずにはしゃぐ人々を積んで闇の中を走る電車、空ろになったホームなど、映像で見せる演出もいい。
    1点、ケチをつけるとすれば、オスカーが車のガソリンを入れているときに犬が引き殺されてしまうエピソードは、よけいだった。彼自身の運命を予言する演出は過剰にすぎる。それがなくても、観客は十分に、オスカーを襲う運命の不条理さを感じ取り、作り手のメッセージを受け取っているのだから。

  • つい最近もミズーリ州で黒人青年の射殺事件が起きてアメリカに緊張が走った。しかし、日本にいる私たちはその意味をリアルに感じることができない。黒人である、というだけで最初から色眼鏡で見られるとはどういうことか。それを想像できないからだ。
    しかし、この映画はそれがどういうことかを具体的に示してくれる。
    この映画の中で射殺されてしまうグラント青年はもちろん刑務所帰りだし、無職だし、元売人だし、未婚の父でもある。そういうことだけを数えあげれば「疑われても仕方がない」とも言えるだろう。しかし、グラントはその一方で何とか自分の人生をやり直せないかと、それが見当違いの努力であってもあがいている。また彼の友だちも一見するとこわいお兄ちゃんたちだけど、でも、実際にはそこまでのワルはいない。そもそも、どうしようもないワルっていうのはそんなにいないものなのかもしれない。
    ただ、救いはこのグラントの死を「おかしい」と言う人たちがたくさんいて、彼のことを忘れないでいてくれる人たちがたくさんいるということである。そこだけが、この暗い暗い映画の中の一筋の光である。

  • これがアメリカ(白人)の現実かなぁ

  • 日本にいてはわからない感覚だと思う。
    白人と黒人という対立の構図で描かれており、映画においては少し偏重気味ではあると感じる。

    これらを解決するのは「教育・啓蒙」なのだろうか?
    白人に啓蒙し、黒人を教育すれば解決するのか?
    気になる点は、これが例え白人の正当防衛だとしても、多少なりとも白人側が責められるであろうことが想像できることだ。恐らく、黒人側がどれだけ理不尽に白人を責め立てても、だ。

    ここに根があるように感じる。
    見えない壁や格差、ステレオタイプとして根付いている、もの。そして、それらを自分たち自身でも持っているのではないだろうか。白人のくせに、自分たちは黒人だから、という意識。ただし、それらは無くなるものではなく、成長の過程で味わってしまうのだろう。職探し、差別、、、、。

    ただ一つわかることは、「排他」していくことは、互いの距離を隔絶することは、やってはいけない。それは理解から最も遠いもの。簡単にはいうが、繰り返しになるが、日本にいては決してわからない。

  • 2009年1月1日に無抵抗の黒人青年(娘が3歳)が白人警官に射殺された事件の映画化。90分。冒頭に射殺される実際の映像が流れ(撃たれるまで)、そこから、2008年12月31日のオスカーの一日を追うつくり。
    日常の何気ない一コマ、幸せも弱さも含めて全てが冒頭のシーンにつながっていく。
    オスカーを善人に仕立てていない、バランスがいい。
    やるせなさは残るけれど、現実を見ている感じ。
    見てよかった。

  • 悲しい悲しい悲しい実話。たまたま配信されていた映画をたまたま観たらとてもショックで悲しくて涙が出た。映画で感動じゃなく悲しみに泣いたのは初めて。
    最後、医師の「残念です」の言葉に、物語ではなく実話である残酷さを感じた。
    目に見える差別はなくなったかもしれないけど、意識の中、とっさの行動の中の差別はまだまだ根付いている。
    22歳で立ち直ろうとした青年に起きた言葉で表せないほどの悲劇。忘れてはならない。
    ぜひたくさんの人が見るべき作品。

  • 若い命が警官のせいで亡くなった。
    その事実が切なく悲しくなりました。
    オスカーの最後の言葉は涙なしでは観れません。

  • ニューイヤーに湧く駅のホームで、黒人の青年が白人警官に射殺される。理由も無く拘束され射殺された22歳の若き青年。起訴された白人警官は2年の実刑を受けるも、11ヶ月で釈放。これを受けて暴動が発生。青年の正義を掛けた運動が盛んになったという。
    今も色濃く残る差別。肌の色だけで22年という短い人生を終えた青年の気持ちたるやいかに...。
    胸が苦しくなりました。

  • 2009年の元旦に、銃を持たない丸腰の黒人青年が鉄道警官に射殺された。全米で社会問題化した事件に巻き込まれたオスカー・グラント氏の人生最後の一日を描く作品。「クロニクル」でも好青年ぶりが印象的だった Michael B Jordan が、オスカーのありふれた日常を演じ、彼がいかに皆に愛され、彼を失うことが周囲の人々をどんなに傷つけたかを伝える。人種差別など、社会問題としての側面を殊更強調することなく、一人の青年の一日がありのままに描かれることで、却って命の尊さが真っ直ぐに伝わって来る。

  • 22歳のオスカーグラントは新年の花火を見に行った帰りにフルートベール駅で警察官に射殺される。その映像を電車の乗客が撮影していたことから警官の不当な暴力に抗議が殺到した実話。

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