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- / ISBN・EAN: 4988013063488
感想・レビュー・書評
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見終わった。
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荒川弘(ひろむ/女性)の超人気マンガの実写映画版。
私は原作も好きだが、この映画版もとてもよい出来だと思う。原作のエッセンスを巧みに抽出して、コミックス10巻以上にのぼるストーリーを、2時間足らずの映画にビシッとまとめている。
キャスティングもおおむね原作のイメージどおりで、「これは違うだろ」とあからさまな違和感を覚えるキャストが一人もいない。ヒロイン・御影アキ役の広瀬アリスの健康的な色気も素晴らしい。
まあ、我らが黒木華の南九条あやめ役は原作のイメージとはかなり違うのだが、演技力でイメージのギャップを見事に埋めている。コメディエンヌとしての魅力開眼、という感じだ。
監督は、私のお気に入り映画の一つ『純喫茶磯辺』の吉田恵輔。さわやかな青春映画の佳編である。 -
見て損はない
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原作の良さを出せない失敗作。
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吉田恵輔監督、2014年作。脚本吉田恵輔•高田亮、原作荒川弘。中島健人、広瀬アリス、市川知宏、黒木華、中村獅童、石橋蓮司、西田尚美、竹内力出演。
コメントから。
<コメント>
○北海道の農場がきれいに映し出されている。ほのぼのした人の触れ合いシーンが多く、雰囲気もよい映画。
○この映画のキーワードは「経済動物」。それを通じて、酪農家の厳しさと人の生き方を描いている。
•たとえば豚は綺麗好きで、繁殖し肥育させるには莫大な設備投資が必要になる。借金を返していくには、生産性の低い豚は処分しなければならない。「経済動物」の宿命だ。情をかけた駒場の母(西田)の農場は倒産してしまった。家畜を飼うということは、それを経済動物として扱うということ。
•ただ八軒はそこにささやかな抵抗を示す。可愛がっていた豚(豚丼)を買い取り、ベーコンにしてみんなと食べた。豚丼へのせめてもの愛情表現であり、経済動物という仕組みへの抵抗だった。
•受験と中学の勉強で経済動物のように生きてきた八軒は、当初は自分を経済動物に重ねて同情する。しかし、ある日、担任の先生(中村)に諭される。
八軒「僕みたいに逃げてきた奴が、駒場にしてやれることは何にもないんですよね」
担任「八軒は逃げるってことに否定的だな。逃げたことに負い目はあっても、逃げた先で出会ったものは、悪いもんだったか?」
「逃げ道のない経済動物とは違うんだ。生きるための逃げは、ありだろう」
また、御影にはベーコンを両親に送るように言われる。
「バカにされたっていいじゃん。八軒くんの本気、見せてあげようよ」
生きるために逃げ、逃げた先で新しい居場所を見つけることができた。経済動物、それを取り巻く人たちの暖かい言葉で八軒は少し成長した。
○レース場の開拓からキング号の優勝まではこの映画の本質ではない。
○キャスティングが秀逸。竹内力の強面なのに暖かいキャラ、情に厚いがために幸薄そうな西田尚美、そしてなんといっても映画で初めて見た広瀬アリスがとびきりぼくのタイプ(笑)。
○映画は原作との対比でコメントすべきでなく、映画そのものの評価であるべき。
<あらすじ(ネタバレ)>
名門中に進むも挫折し、大蝦夷農業高校への進学を希望したら父から見放された八軒(中島)は、入学後、家畜を命あるものと扱わない(経済動物)ことに違和感をもちはじめたある日、同じ馬術部の御影(広瀬)に誘われ、馬に重いソリを引かせる「ばんえいレース」を観に行く。「ミカゲホマレ」が3位に終わったレース後、クラスの駒場(市川)と3人で話す八軒は、中学で挫折した自分に重ねながら、3位でも努力が報われないのは嫌だと主張、家畜は結果で努力じゃないと駒場、競争社会を知らない奴はいいよなと口論になる。
夏休みになり、父(竹内)のヘルニア手術で人手が足りない御影家でバイトした八軒は、休み明け、育てていた豚が出荷されることになるもバイト代で買い取り、ベーコンにして学校で振る舞う。「経済動物」への感謝の気持ちは生徒たちも共有しはじめる。
そんななか、駒場は、自宅の農場が倒産し、学校をやめることになり、保証人の御影家も可愛がってる馬、キング号の処分を余儀なくされる。八軒は、文化祭(蝦夷農祭)で、キング号のためにばんえいレースを企画、高校近くにレース場を開拓する。レースの結果はキング号が優勝。しかし結局は買い取られ、農家の娘と気丈に振舞いながらも八軒の胸で泣きながら見送る御影。駒場家も自宅と酪農場を閉めて別の農場へと向かう。
もって生まれた子は将来、食うに困らないという銀の匙を磨く校長。最後は、御影がシルバースプーンでばんえいレースで走るシーンで幕。 -
子供向け。
広瀬アリスは健康的。
小学生の教材としては優秀。 -
もう少し先まで見たかった。