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- / ISBN・EAN: 4988111246844
感想・レビュー・書評
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ケイトブランシェットの演技がすごい。
セレブの頃、全て失って一文無しになってから、そのギャップのある演技が素晴らしいと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ジャスミン(ケイト・ブランシェット)は夫ハル(アレック・ボールドウィン)とニューヨークでぜいたくな生活を送っていたが、全てを失い、サンフランシスコに暮らす妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)のアパートに身を寄せる。過去のセレブ生活にとらわれ、神経をすり減らしていたジャスミンだったが、ある日お金持ちの男性ドワイト(ピーター・サースガード)と出会い、自分の身の上についてうそをついてしまう。 (シネマトゥデイ)
面白かった!こういう話好きです!なんというか転落してもしきれない、しかもずうずうしくてプライドが高くて非現実的な女性、でもめちゃエレガントで魅力的。こんな女性が近くにいたら大嫌いになりそうだけど映画で観ている分にはとても痛快。自暴自棄にならないある意味強靭な、でも精神は病んでしまうという繊細な、そんなジャスミン。愛すべきキャラだと思います。アレックボールドウィンもあいかわらず魅力的でした。 -
映画に込められたメッセージとかどうでもいいのだ。
といった映画。嘘はつかない、とか、恋愛は難しい、とかそんなのどうでもいいんです
退屈しないし、アメリカの社交界を成功の証とうたうけれど、そんなの幻だってことも、白々しいわけでもなく、とても自然に観れる映画でした。ウディアレンというひいき目もあるかもしれないけれど、何てことないここが!このシーンが!といった心に残る映画ではないけど、いい映画だと思いました。 -
女として共感できない部分は多々あれど、なにかズキズキするし笑える作品だった。
ケイト・ブランシェットはロードオブザリングとエリザベスとかの冷徹で厳格な印象だったが、今回は痛々しい女性を見事に体現してた!すごかった。
「her」と同時に観たけど、両監督さん、ご愁傷さまです(笑) -
天上界から転落して不本意ながらに市井の一員となってしまった悲しい女の話…本来の姿を取り戻そうと足掻く姿が滑稽であり悲しくもある。見方を変えれば彼女も夫の被害者の一人であるといえばそうなのだが、セレブリティな過去が鼻につくからか、物語の導入部分では一歩引き気味に彼女の境遇を眺めている自分が面白く感じてしまう。そういった心境にさせる…それこそがウッディアレン…と云ったところだろうか。悲しみに打ちひしがれ精神に闇を抱えていようとも最後の最後までセレブの矜持を捨てられない彼女を応援してあげたい気持ちになりました。ピリリと辛い、滑稽話です。
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おもしろかったというのはなんだけれども、とても引き込まれてみた。ジャスミンの過去がだんだんわかってくるところがミステリのようでもあって。
いわゆる上流階級や、お金や地位にとらわれた物質主義みたいなことを皮肉ってる、っていうことかもしれないけど、わたしはそんな冷静に皮肉な目では見られなかったような。でも、じゃあ、なにがいけなかったの? どうすればよかったの? と。そりゃあ嘘やごまかしは嫌だけど、できればお金があって上流の暮らしをしたいし、やりがいのある仕事をしたいし、教養やセンスだってあったほうがいいと思ってしまう。
ジャスミンは夫をきっとずっと愛していたのでは? その夫に裏切られて、自分のせいだとはいえ自殺されて、息子にも捨てられて、精神が崩壊して、わたしはジャスミンがかわいそうとしか思えない。どうすれば立ち直れたの? 虚栄心を捨てればよかったとか? そうはうまくいかないのが人生と思うと悲しい。。。 -
BLUE JASMINE
2013年 アメリカ
監督:ウディ・アレン
出演:ケイト・ブランシェット/アレック・ボールドウィン/サリー・ホーキンス
http://blue-jasmine.jp/
夫が事業に失敗して自殺したせいでそれまでのセレブ生活から一転、一文無しになったジャスミン(ケイト・ブランシェット)は、以前はその貧しさや品のなさを内心軽蔑していた血のつながらない妹(バツイチ、子持ち)の家にやむなく居候することになる。
一文無しのはずなのに、飛行機はビジネスクラス、持ち込んだトランクは全部ヴィトン、洋服もすべてブランドもので、それまでの生活も意識も変える気のない高慢なジャスミンの言動は、最初のうちは滑稽だし、常識人の妹のほうに同情したりもするのだけれど、個人的にはここまでブレないといっそ最後には清々しくなってきました(笑)。
虚栄心と自尊心の塊だけれど、社交的で華やかで、頭の回転が速く機知に富んだ会話ができるジャスミンはけしてバカではない。セレブ生活を取り戻すために嘘を重ねてゆく彼女の姿に憐れさを感じる人もいるだろうけど、この上昇志向、ある意味ポジティブなんだよなあ。歯医者のセクハラなんかは、完全に彼女に非はなかったし、けして仕事ができない、能力がないわけじゃなかったとも思う。
反面、実は精神を病んでいる彼女が、ふいに虚ろな目をして独り言をつぶやきだすときの、ケイト・ブランシェットの演技は、あまりにさりげなさすぎて、ゆえに鬼気迫るものを感じました。彼女の演技力なくしては成立しない作品だったでしょう。
終盤、小さなどんでん返しがあり、ジャスミンの転落人生の本当の理由が明らかになったときにも、自業自得、と彼女の愚かさを嘲笑う気にはなれず、ただただ物悲しい気持ちになりました。ゆえにラストには、もう少し救いが欲しかったなあ。大きなお世話かもしれないけど、ジャスミンには幸せになって欲しい。身近にいたら絶対お友達になりたくないタイプにも関わらず、嫌いになれないのは、その欠点も含めて彼女があまりにも「人間的」だと感じさせられたからだと思います。 -
評価が高い映画ですが、個人的には、ただただ「夫の財力のおかげなのに自分こそはセレブだと勘違いしている人間」の悲哀にしか見えなくて、主人公に嫌悪感を持ってしまいました。むしろ、それほどまでに主演のケイト・ブランシェットの演技がすごいという評価につながるのかもしれませんが。
現在と過去、栄光と悲哀、計算と天真、虚構と幻想など、様々な対比を散りばめて、主人公の悲哀を演出しているところは映画的だなとは思いました。 -
女性に観て欲しい映画「ブルージャスミン」。ボンドガールよりアホでおばかな美女(但し中年)が主人公。コミカルさが全て切ない。ジャスミンはこの生き方しか知らないし、知ろうともしなかったし、誰も教えてくれなかったのです。ケイト・ブランシェットが最高です。
男性的には「ここまでバカとは思わなかった」になるんでしょうが、ここまでジャスミンをバカな美女に育てあげたのは男の願望と都合かと思う。
学のない女の悲劇。憎む人も馬鹿にする人も多いだろうけど、私は憎めない。 -
身近にセレブ・元セレブがいるわけでもなんでもないけれど、何故か「ああ、いそうだなこういうひと」と想像容易く共感出来る映画だった
これ劇場で観たかったのに上映館少なさ過ぎて断念したんだった…
馬鹿だなあ、滑稽だなあ、呆れるなあ、と…いろんな感情があり終始漂う悲壮感と救われないんだろうな…という憐み
こういうひとって、女性だと気品、上品さ…悪く言えば高飛車な部分が消えなくてより一層周りから浮くし、ケイト演じるジャスミンの場合元々の性格からか、なんだか本当に病んでしまってるひとみたいな印象になるから怖い
神経質だし、ちょっと変わってるし…まあ登場人物皆ちょっとアレだったから、そこはまあそこまで目立たなかったのかな…