風のマジム (講談社文庫) [Kindle]

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  • 4.5

  • 沖縄産の「風の酒」を造る。

    伊波まじむが会社のベンチャー企画コンペに南大東島のサトウキビでラムを造るという企画で応募する。
    まじむの沖縄産ラムにかける想いの熱さが心地よかった。

  • タイトルを見た時、どんなストーリーなのか想像がつかなかったけど、読み始めたらあっという間に読了。沖縄産アグリコールラム酒を作るために、起業した若い女性のサクセスストーリーなんだけど、勢いだけじゃなくて思わず感情移入してしまう展開や沖縄が目に浮かぶような情景や言葉遣いが秀逸。南大東島の風に思いを馳せながら、サトウキビ畑を想像しながら、ラム酒ってどんな味がするんだろうと、読んでいる最中ずっと楽しかった!

  • 南大東島で作られているラム酒、コルコルが出来上がるまでの物語をベースに作られたフィクション小説。
     
    この話を知る前に南大東に行き、島の人と話して、島の空気を感じて、実際にラム酒も現地で飲んで購入していたので、小説を読み進めながらその風景を思い出していた。
    本当に小さな島だけども、その小さな島を一面サトウキビが埋めている景色は圧巻としか言えない。
    あの島でこんな物語があったらいいなとおもいつつ、なくても小説より尊い物語があの島にはあったと思う。
    そういう意味で、程よい小説だなと思った。リアルな出来事をベースにして作られた小説として、そこはかとなくほどよい距離に、この小説は立っている。

  • 真心(まじむ)という言葉が胸に沁みる。難しいことも、大変なことも、やっぱり最後は真心。まじむこみてい。それ無くして、人の心は動かせないのだろうな。おばあみたいに、背中を押して、叱ってくれる人が傍にいるって幸せだよね。

  • 沖縄の方言が多く盛り込まれており、とても暖かな気持ちになる。風の通る道で育ったサトウキビで作ったラム酒。きっと美味しいんだろうな。ラム酒そのものにすごく興味を持った。

  • ヒロインは派遣社員として働く28歳。郷土沖縄のさとうきびでラム酒を造るという事業に奮闘する、実話をもとにしたサクセスストーリーです。時折、出てくる沖縄弁が温かく味があります。ヒロインのモデルになった金城祐子さんは現在、南大東島に本社を置くラム酒製造会社「グレイスラム」の社長です。そこで造られてるラム酒「コルコル」はAmazonでも販売してるので今度、注文してみようと思います。無性にラム酒が呑みたくなる小説でした。面白かった。

  • 爽快。
    サトウキビ畑の中にいて、風をブワッと感じてしまうような、そんな本だった。
    熱い想いと、地道な努力、壁にへこたれない精神。
    原田マハさんの作品には、魅力的な主人公がいつもでてきて、とても惹かれます。
    私もラム酒飲みたくなりました。

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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