侠飯 (文春文庫) [Kindle]

著者 :
  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • 就活がうまくいかない平凡な大学生がヤクザの抗争に出くわして、そのままヤクザを匿うことになるところから始まる。
    このヤクザが毎回美味そうな料理を作りつつ、主人公の大学生やお友達の就活事情、また、ヤクザの抗争自体も展開していく。
    自分が料理好きなこともあり、レシピにとても興味が湧く。
    ストーリーも決して軽く扱われているわけではなく、続きが気になる。
    何より、料理とストーリーがいい感じに織り混ざっていて、読んでいて(聴いていて)小気味が良くていい。
    あっという間に読了。
    このまま全シリーズいってしまいます!

  • 就活とやくざと料理と、全く異なるテーマなのにうまく融合されてて面白かった!
    忙しく悩ましい日々の中にも、ちょっと手を加えた美味しい料理があると前向きになれちゃいそう。
    冷蔵庫変わってたらちょっとどころじゃないけど笑

  • サラッと読んだ感じですが、美味しそうな感じでした。

    いくつかは作ってみたいなと思いました。

  • 面白かった!まだ何をしたいのかわからないまま就活に迫られた男子大学生が人生の教訓を受けるストーリー。食の知識、名言が満載。「食べ物で性格は変わる。」「命がけで仕事をやり遂げた時の飯がいちばん旨い。」 

  • 〇〇食堂、〇〇居酒屋などグルメ小説を少なからず読んできたけれど、この作品が1番真似できそうな料理を紹介してくれて、作品のストーリーにも引き込まれた。
    驚くような展開も用意されていて素晴らしい作品。

  • 読んだ、というかオーディブルで聴いた作品。
    内容もサクッと手軽に楽しめる。

  •  とにかく出てくる料理が美味しそうで、読んでいるととてもお腹が空く一冊です。

     就職活動がなかなか上手くいかず、生活も杜撰になっている少々投げやりな大学四年生の主人公は、ある夜自宅への帰り道の途中でヤクザ者の抗争に巻き込まれてしまい、そのヤクザ者の隠れ家として自宅を提供することになってしまいます。顔に傷があって小指の先が欠けている強面の男は掃除と料理にやけにうるさく、半ば脅しのような指示にしぶしぶ従っているうちに主人公は段々と心持ちが変わっていきます。
     料理をすることを知らない主人公に、毎度のように美味しい食事を作ってくれるヤクザの男。料理のことになると饒舌になる彼のレシピや解説、食べ方のアレンジがとても新鮮で、目の前に浮かぶ光景に読んでいるだけでお腹が空いてきます。主人公が『うまい……!』と唸っているのを見ると、こちらまでごくりと喉を鳴らしてしまうようです。

     簡単な食材からこだわり食材まで、出てくる料理がとにかく美味しそうです。
     美味しい食事は性格も変える。
     栄養をきちんと摂ることを改めて考えさせられました。

     そして、主人公が向き合っていかなければいけない、これからのこと。
     私も、自分が上手くいかないことを誰か他の人のせいにしていたりしないだろうか、と内省する心地でした。

     本作はシリーズもので、レシピ本も出ているとのことなので、機会があればそちらも見てみたいと思います。

  • 2023.11.16
    楽しい一冊。ふだん料理をしない男性でもできる料理が多く掲載されている。
    印象に残っているのは、缶ビールてあってもグラスに注ぐとおいしくなるということ。
    知らなかった。これは一生忘れない。

  • 読み終わっら美味しいご飯が作りたくなる。食材や調理の仕方にこだわりのある柳刃の本当に美味いものは…の言葉が印象的。
    Audibleで聴きくと、生瀬勝久さんが浮かんできます。

  • オーディオブックにて。
    就活で苦しむ学生とヤクザ?の奇妙な共同生活。
    その中で語られる料理と仕事に対する価値観、美学。
    男→侠、なるほどです。
    タメになりつつ、締めくくりもよく、晴れやかな気分になれました。

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著者プロフィール

福澤 徹三(ふくざわ・てつぞう):1962年、 福岡県生まれ。ホラー、怪談実話、クライムノベル、警察小説など幅広いジャンルの作品を手がける。2008年、『すじぼり』で第10回大藪春彦賞受賞。著書に『黒い百物語』『忌談』『怖の日常』『怪談熱』『S霊園』『廃屋の幽霊』『しにんあそび』『灰色の犬』『群青の魚』『羊の国の「イリヤ」』『そのひと皿にめぐりあうとき』ほか多数。『東京難民』は映画化、『白日の鴉』はテレビドラマ化、『Iターン』『俠(★正字)飯』はテレビドラマ化・コミック化された。

「2023年 『怪を訊く日々 怪談随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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