ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • ラストが読めて薄っぺらく感じてしまった。
    どこかで聞いたことがあるような、ありきたりな感じ。

  • イイハナシダナー
    1時間もかからずサクっと読める

  • 生きるために働いているのか?、働くために生きているのか?を振り返るのに良い一冊でした。Kindleで途中まで読み、映画を観て、その後、Kindleに戻って完読。原作も映画も共によかったです。僕もスキップできる大人になりたい。

  • 2017/6/18 読了

  • 書店の文庫コーナーに平積みされていた商品。
    帯の煽り文を読んで興味を持ち、電子書籍版を購入。果たしてこ
    の買い方は正しいのか?と問われると、自分でもちょっと疑問な
    のだけど・・・。

    北川恵海という作家はもちろん初めて。平積みになっていたのは、
    第21回電撃小説大賞・メディアワークス文庫賞を受賞したからら
    しい。この賞にはあんまり興味は無いのだけど、帯だけ読むと最
    近話題になっている「事件」と同じような世界を扱っている模様。
    先入観を捨ててに読んでみた。

    かんたんに言えば、ブラック企業に勤務し、ニッチもさっちも行
    かなくなり、無意識のうちに自ら命を絶ってしまいそうだった男
    が、突然現れた小学校時代の同級生を名乗る不思議な男性に救わ
    れる、という物語。ファンタジー要素の強い作品かと思いきや、
    決してそんなことは無く・・・という感じ。

    それほど長い作品ではなく、文章のテンポも良いので、約半日程
    度で一気読み。正直、テクニック的にはまだまだなところもある
    し、読み応えという部分では充分では無い。しかし、中身は決し
    て軽くなく、読中にところどころで考え込んでしまう部分が。
    作者が何を伝えたいのか?が非常にハッキリしており、何気ない
    台詞の一つ一つが確実にこちらの胸を打ってくる。今後がさらに
    期待出来る作家、と言って良いと思う。そして・・・。

    下記よりちょいネタバレ注意。

    幸いなことに、僕は「ブラック」と感じる会社に勤務したことは
    無い(筈)。だから、本当の意味では主人公に共感出来ていない
    と思うのだけど、作中に激務が原因で自殺してしまった男の母親
    が「逃げ方を教えなかった」ことを悔いている部分を読んで大い
    なるショックを受けた。もし自分が人の親になったとして、親と
    して「頑張れ」以外の言葉をきちんと言えるかどうか・・・。
    それを考えると、本当に怖くなる。

    岡村靖幸の歌に、こんな一節がある。

    “寂しくて 悲しくて つらいことばかりならば
    あきらめて かまわない 大事なことはそんなんじゃない”

    ・・・自分に近しい人がピンチに陥ったらこの歌を贈りたい、と改め
    て決意。どれだけ不景気だろうと、どんなに就職難であろうと、
    やっぱり“たかが仕事”。自分がそれを楽しめるかどうかで、
    “されど仕事”になるんだと思う。

    本当に辛いのなら、本人はまず逃げること。
    そして人の親ならば、必ず子どもに「逃げ方」を教えなければなら
    ない。後から何を言っても、大事なものは絶対に戻らないんだから。

  • 私も職場の環境が悪くて仕事に行きたくない時期があり、「車や電車に轢かれたら…」と思ってしまったことがありました。
    その時は母が身体を壊す前に辞めていいんだよ、と言ってくれたことで心が楽になりました。

    主人公の青山にはヤマモトがいてくれて、自分の見失っていたものを思い出すことができたように、この社会でも同じような思いをしながら毎日過ごしている人がたくさんいるはずなので、多くの人にこの本を読んでもらえたらよいのではと思いました。

  • おもしろかった。
    人間は思考の転換ができる資質は基本的に備えているのだと思うけれども、転換・変化には多くの場合、きっかけが必要なんだろう。「真面目」と言うのは突き詰めて考えることなので、真面目であればあるほど、一つの思考方法や思考の癖を継続してしまって、変化できないのだろう。
    個人の経験としても、仕事が大変な時に、母親とちょっと会話しただけで、気分が変わってしまった経験を鮮明に覚えている。
    母親とは、不思議な存在だと思う。
    よくできた本。

  • ブラック企業に勤めている隆と、偶然再会した同級生「ヤマモト」の話。

    予想を大きく裏切るところはない。
    直球勝負の小説。
    こういう話には弱いので読んで涙が出てしまった。

    "ただ、笑って、したいことをして生きていきます。自分に嘘をつかないように、生きていきます。両親を大切にして生きていきます。それだけで、いいんです。今の僕にはそれが全てなんです"

  • あとがき通り、荒削りって感じ。

  • 「ちょっと今から仕事やめてくる」北川恵海

    ----------------------------------
    ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。なぜ赤の他人をここまで?気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で自殺した男のニュースだった―。スカっとできて最後は泣ける、第21回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞作。
    「BOOK」データベースより
    ----------------------------------

    久しぶりに小説。
    軽くてちょうど良かった。最近読むのに時間かかるのばっかり読んでたから、通勤時間の往復で読める軽さにびっくり。

    ま、流れとしてはそんなに驚いたりする展開はなく、予想したとおりな感じです。

    この主人公もそうだし、20代のころの自分もそうだし、子を持つママとかにもありがちなんだけど、人って知らない間に自分で自分を縛って苦しくなってしまうんですよねー。
    「○○しちゃダメだ」とか「こうあるべきだ」とか「こうしなければならない」とか。

    自分でルールを勝手に作って、それがうまくできなくて、自分で勝手に苦しんで、自分で勝手に生きにくくしちゃってるんだよね。よくよく考えると結構な1人相撲感。。
    でも、多分ほとんどの人が陥ってしまうことなのではなかろうか。私も、まさにそういうタイプでしたし。

    ただ、それでも最近は、結構いい感じにフレキシブル感がでてきてると思ってます。
    何故、私がいい感じに変わってこれたかというと、多分旦那の影響が大きくて、生活の中の「こうしなければ!」という私の思い込みやルールに、彼は都度揺さぶりをかけてくるんですよね。「本当に必要なことか」と。
    そうすると、都度考えることになるわけです。「本当に必要なのかな」と。
    で、よくよく考えると別に生死に関わったり、生活するうえでクリティカルなものではなかったりすることがほとんどで、なんとなく自分で勝手にルール化してるだけなことも多かったり。。

    仕事とか転職にしてもそうでした。
    私も転職する前は「ママで時短で正社員なんて、どの会社もとってくれる訳ない」と勝手に思い込んで、転職活動そのものを何年も躊躇ってたんですよね。
    この主人公が「新卒で入って数ヶ月で辞めたら終わり」って思ってしまったのと一緒で。

    この本の主人公には「ヤマモト」がいてくれて、私には旦那がいて、自分で作り上げたルールに、疑問を投げかけてくれる人がいたのは、ホントにありがたいことです。

    「自分、今、苦しいなぁ」と思っている人は、ちょっとだけ自分で自分を縛ってしまってないか、とか、切り捨てられそうな思考やこだわりはないか、検討してみるといいかもしれませんねー。

    読みやすいし、軽めだし、おすすめです。

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著者プロフィール

大阪府吹田市出身。『ちょっと今から仕事やめてくる』で第21回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”を受賞しデビュー。本作は70万部突破のベストセラーとなり、映画化。爽やかでけれんみのない文章で、読む者を元気にする。主な著書に「ヒーローズ(株)!!!」シリーズ、『ちょっと今から人生かえてくる』『星の降る家のローレン 僕を見つける旅にでる』がある。

「2021年 『文庫 真夜中のメンター 死を忘れるなかれ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北川恵海の作品

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