ホテルローヤル (集英社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 北海道の釧路市を舞台にしての連作短編。

    なんかもうあの地域のじめっとした空気が倦怠感と共にまとわりついているような独特の文章で、一風変わったセックスをテーマにくどくどと書いていく感じが印象的。

    時系列を逆行させて章を組んでいるので、ああ、この二人がこのあと・・・。と思うところもあって、作者の巧妙な仕掛けにちょっと感心してしまった。 そうでもない?
    丸三鶴屋で早生の蜜柑を買って、身ごもった不倫相手に持っていく看板屋のオヤジが一念発起して人生を賭して建てたラブホテルの衰勢。この侘びしさがいいんじゃない。


    第149回直木賞を受賞したこともあって非常に注目度も高く、レビューやタイトルで検索してヒットしたブログを眺めているとやはり賛否両論、毀誉褒貶あるようですが私はけっこう好きですね、この方の文章。

  • 釧路出張をきっかけに釧路ゆかりの作家を選んでみた。

  • 図書館で借りて読んだ。

    少し暗くて、少し怖い。自分と関係ない気もするが、そこには人々の日々がある。目を背けたくなるが、興味本位で覗いてみたくもなる。

  • 基軸を据えて、異なるaspectからのストーリーを紡ぐことでconstructionを多重化させるという、短編集の王道構成だが、素材のpotentialを蔑ろにしてしまっているような気がしないでもない。

  • もう少しそれぞれのその後を丁寧に書いて欲しいなと思いました。興味深い関係性を持つ人や、これからどうしていくんだろうって気になる人もいたけど、どの登場人物においても中途半端に終わっていて、この後は全て読者の想像でっていうのは、作者としてどうなのかなと思いました。

  • 作家のバックを調べてしまった。
    実家がラブホテル経営なら
    納得がいく。
    解説のを読んで落ちました。

著者プロフィール

一九六五年釧路市生まれ。
裁判所職員を経て、二〇〇二年『雪虫』で第82回オール読物新人賞受賞。
著書に『風葬』(文藝春秋)、『氷平原』(文藝春秋)、『凍原』(小学館)、『恋肌』(角川書店)がある。

「2010年 『北の作家 書下ろしアンソロジーvol.2 utage・宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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