- Amazon.co.jp ・雑誌 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 4910159230868
感想・レビュー・書評
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前回の「四万年の絵」の次号予告に載っていたので、興味を覚えて借り受けてきました。
みなさん、分水嶺って、どんな所だと思いますか?
私のイメージは、一級河川も、ずっとずっと上流に行けば、やがてちょろちょろと流れる小川になる。それを更に登ってゆけば、やがて小川が途切れるところにやってくる。その途切れた1センチの次の流れは、実は違う水系の源流になっていた。‥‥というものです。
半分当たって半分外れでした。
実はほとんどの分水嶺表示地に、小川はありません。
著者は、我が岡山県の分水嶺を大きく話題に挙げてくれていました。JR伯備線で米子から岡山駅に向かう途中、こんなアナウンスが流れたそうです。
「まもなく谷田峠を貫くトンネルに入ります。地元ではこの峠を『たんだたわ』と呼んでいます。鳥取県と岡山県をまたぐトンネルであると同時に、日本海がわの日野川水系と瀬戸内海がわの高梁川水系の分水嶺であり、列車に向かって流れていた川の流れが、列車と同じ方向に変わります」
列車はあっという間に通り過ぎますから、川の流れが変わったのが直ぐにわかったようです。
著者は実際のトンネル上方の谷田峠に向かいます。確かに坂の1番テッペンでした。急な坂ではありません。小川はありません。著者は、ペットボトルの水を、道脇の溝にたらしました。水はしばらくはその場に止まっていましたが、急にせきを切ったようにふたすじに分かれて溝を流れ降り始めました。
そうして広島県の上根でも、南丹市日吉の新町でもためします。土地の隆起で、分水嶺は過去いろいろ変わったことも突き止めます。昔は川が交通手段でしたから、所々で分水嶺近くでは運河の計画もなされました。有名なのは太平洋と大西洋を結ぶパナマ運河と地中海と紅海を結ぶスエズ運河です。
それどころか、私は大きな勘違いをしていました。分水嶺はある一点にあるのではなく、日本列島を一本の分水嶺で繋がっているのです。(日本山岳会『日本列島中央分水嶺踏査報告書』)
辻村深月「かがみの孤城」のレビューで私は、主人公こころは「あの日が分水嶺だった。いつの間にか、そこまで辿り着いていた。その日から水は反対方向に流れ出す」と書いた。私の予想通りだった。分水嶺は、辿り着いた時、そこがそうだとはわからない。けれども、わかる方法がある。ペットボトルの水を足下に垂らすのである。 -
分水嶺さがし ー 月刊たくさんのふしぎ
2016年8月号。字の大きさは…大。
今月号の特集は、分水嶺です。
約4週間前に借りて来ましたが、少し読んでは、積んで、また読んでは、積んでの連続でとうとう返却期限になってしまいました。なかなか、分水嶺という言葉、考えになじめず困っていましたが、なんとなく理解できたような気がします。
峠だと考えれば、その峠に降った雨は、北に南に流れていく地点を分水嶺というと、考えました。
本では、例として中国山地の「谷田峠」に降った雨は、分水嶺である谷田峠を境にして、北は日野川を流れて日本海へ、南は高梁川を流れて瀬戸内海へ流れて行きます。
分水嶺が何度も移動した例として、地形の変動によって地形が変わって分水嶺が移動した広島市の北にある「上根峠」です。ここは地形の変化で何度も分水嶺が移動しています。
東京では、江戸時代に江戸に水を引くために多摩川の羽村取水堰から江戸(四谷大木戸)まで「玉川上水」を作りました。この時、関東平野はあまり高低差が無いため分水嶺どおしを結んで43キロの水の道を作り江戸まで水を引いて来ました。
【分水嶺とは】
分水界(ぶんすいかい)とは、異なる水系の境界線を指す地理用語です。山岳においては稜線と分水界が一致していることが多く、分水嶺(ぶんすいれい)とも呼ばれます。
水は高いところから低いところへと流れる。したがって稜線のどちら側に降るかで流れ込む川が変わり、注ぐ海が変わってくる。山岳においてはこのような違いが大変明瞭な形で現れてくるが、一見平坦な地形のところでもこのような営みが行われている。
例えば、広島県安芸高田市向原町戸島の「分水界泣き別れ」は平坦な水田の中にある。これより北側は江の川に流れ込んで日本海へ注ぎ、南側は太田川に流れ込んで瀬戸内海に注ぐことになる(なお、安芸高田市には八千代町上根峠にも平坦地での分水界がある。これは日本における河川争奪の代表的な例である)。
もうひとつ平坦な地形での分水界の例を示す。それは武蔵野台地の場合である。武蔵野台地では残堀川や野川、仙川など多摩川水系の河川と、黒目川、柳瀬川、空堀川など荒川水系の河川とが流れている。
当然、双方の水系の接するところ、すなわち分水界が存在するわけだが、玉川上水がほぼそれにあたる。最も高いところに上水を通すことで分水を自然に流下させることができ、灌漑面積を効率的に拡大できるのである。
←Wikipedia
2021.03.28読了 -
分水嶺が点ではなく線だ、と気がつくところ、そのあとそれを日本中、世界中に広げて調べていくところがとてもスリリングです。
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旅先での気付きから、日本へ、世界へ、そしてまた地元へ、という展開が熱い
大人ですが分水嶺というものがよく分かっていなかったのでめちゃくちゃ面白かった。 -
大陸でも島でも、土地にはかならず背骨のように分水嶺があるんだなぁ、というのはちょっとした発見で、身の回りの分水嶺探しというのはたのしい自由研究になりそう。
倉敷 懐かしいです。
高田屋やナッシュカレーなどありましたね~
大学は秘密と言...
倉敷 懐かしいです。
高田屋やナッシュカレーなどありましたね~
大学は秘密と言うことで。。
大林監督の話は聞いたことがありません。
でも大原美術館の館長さんの講演は聴きました。
またゆっくり行きたい町です。
ありがとうございました。
高田屋で飲む、ナッシュカレーで食べる
そういえば他県にはないのかもしれない‥‥
高田屋で飲む、ナッシュカレーで食べる
そういえば他県にはないのかもしれない‥‥
やまをやっていたんですか!
突然「ここが分水嶺」という表示を見たら感動しそうですね。
やまをやっていたんですか!
突然「ここが分水嶺」という表示を見たら感動しそうですね。