タイピスト! [DVD]

監督 : レジス・ロワンサル 
出演 : ロマン・デュリス  デボラ・フランソワ  ベレニス・ベジョ 
  • ポニーキャニオン
3.55
  • (13)
  • (29)
  • (34)
  • (5)
  • (2)
本棚登録 : 201
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013058293

感想・レビュー・書評

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  • 2012年公開のフランス映画。

    時は1950年代後半のフランス。
    女性たちはまだ自分の意見を言えず自由に生きることができなかった男性優位の時代。
    そんな時代の中でも自立したいと願う一部の女性もいて、
    彼女たちが憧れるNo.1の職業は『秘書』だった。
    そして秘書と同じく最も高いステイタスが得られたのは、
    当時一大競技として人気だった『タイプライター早打ち大会』で勝つこと。
    父親が決めた好きでもない男との結婚を拒み、田舎町から出てきたローズ(デボラ・フランソワ)は、保険会社を経営するルイ(ロマン・デュリス)の秘書に応募。晴れて採用されたものの不器用なローズはドジを連発、たった一週間でクビを言い渡される。
    ショックを受けるローズに『ただし…タイプライター早打ち大会で勝ったら採用しよう』と、意外な提案を持ち掛けるルイ。ローズ唯一の才能である“タイプの早打ち”に惚れ込んだルイは、彼女と組んで世界大会で優勝するという野望を密かに抱いていたのだ。
    かくして鬼コーチと化したルイの特訓が始まった。
    スピードはあるが、1本指でしかタイプを打てないローズを10本指で打てるよう矯正し、難解な文学書のタイプ練習、ブラインドタッチ、元カノに頼んでのピアノレッスン、体力戦になった時のためのジョギング、心理戦の訓練…。
    果たしてローズは世界を獲れるのか。そして二人の恋の行方は…。



    これでもかというくらい潔い王道のラブロマンス(笑)
    そこに日本人が大好きなスポ根テイストを混ぜ併せたのが新しい。
    (汗とは無縁の綺麗で可愛い世界と
    汗の匂いのするスポ根という、いわば真逆のモノを上手くミックスしたところが斬新)

    ヒマつぶし程度に見始めたのだけど、映画好きならたまらない全編を彩る懐しのヒッチコック作品や古き良きビリー・ワイルダー作品のテイスト、
    タイプライターのカタカタと軽やかに鳴る音が心地好くて、
    ヒロインが挑むタイプライター大会での勝負と鬼コーチとの恋の行方にドキドキしっぱなしで(笑)、
    気づけばどっぷりハマってしまっていた。
    タイプの早打ち以外になんの取り柄もない田舎娘が、
    町から飛び出し世界に挑む様はいかにも漫画的で心躍らされたし、
    鬼コーチとの恋を絡めながらヒロインが強く逞しく成長していく姿は
    オードリーの名作『マイ・フェア・レディ』は勿論だけど、
    個人的には日本のスポ根漫画の金字塔である『エースをねらえ!』を彷彿とさせ、どこか懐かしい気分を覚えた。
    (特訓シーンは『ロッキー』や『ベストキッド』風でニンマリ)

    あと、キャストがみなハマり役で、特にヒロインのローズを演じたデボラ・フランソワがとにかくキュートの極み。
    (オードリー・ヘップバーンの往年の名作映画を観て役作りをした成果とのこと)

    仕事をすればドジで失敗ばかりなのだけど、いつも明るく勝ち気でへこたれない。
    日本で言えば綾瀬はるか的なドジっ子の可愛さと言えば分かってもらえるか(笑)

    嵐のようなスピードのタイピングシーンもスタント一切なしで、
    デボラは早打ちをマスターし撮影に挑んだとのこと。
    特にニューヨークを舞台に繰り広げられる世界大会でのクライマックスシーンは、本当によく出来ていて手に汗握る握る(笑)

    喧嘩のあと、部屋の近くで足音が聞こえるたびにルイが部屋に来た時を想定して
    ベッドの上で様々な小悪魔的ポーズをとる笑えるシーンや
    ルイの親兄弟たちの前で見せたルイとローズのダンスシーン、
    『タイピングはスポーツだ』と言ったローズのインタヴューに
    男性記者が鼻で笑い、勝ち気なローズが
    タイプライターをわざと股関にぶつけるシーン(笑)、
    そしてラスト、応援に駆けつけたルイの親友ボブに放った超絶キュートなウィンクシーン(笑)などなど、
    記憶に残る印象的なシーンが多いのも特筆すべき点かな。

    他にも、フレンチジャズや往年のハリウッドの名作映画を彷彿とさせる軽快な音楽の使い方も上手いし、
    レトロで可愛いタイプライター(後半ローズが使うピンク色のタイプライターは今でも普通に売れそう)や
    車や家具、カラフルな色使いの衣装や髪型、ネイルアートなど
    50年代カルチャー&ファッション満載でおしゃれ好きな女子なら、ド・ハマりすること請け合いです。
    (最近の映画には珍しく、やたらと煙草を吹かすシーンが出てくるのも、当時の世相を反映したのかな?)

    ラストの「アメリカ人はビジネスを、フランス人は愛を」のセリフが言い得て妙でニンマリ。

    ドジで失敗ばかりのヒロインが
    才能を見いだされ世界へと羽ばたいていくストーリーは
    同じ思いを持つ悩める女性(男性)たちに勇気を与えるだろうし、
    ありがちながら、才能の磨き方や努力の大切さをあらためて考えるきっかけになった。

    日々の仕事に追われ元気を貰いたい人(日曜日の夜に観ると月曜から頑張れるかも笑)、
    ラブコメやフランス映画に苦手意識のある人、
    レトロファッションやオシャレな映画に目がない人、
    『あしたのジョー』『エースをねらえ!』『ロッキー』『ベストキッド』などの作品が好きな人、
    50~60年代の恋愛映画や往年のスクリューボールコメディが好きな人に特にオススメ。


    映画『タイピスト!』予告編

    https://youtu.be/dknfsRq48Bo

  • 「パリ(もしくはフランス)」「レトロかわいい」「ロマンス」が好きな人にはもってこいの映画。(言うて私も、このくすんだ淡い世界観にすぐ恋してもーたけど笑)

    opening creditsから可愛さが炸裂しており、映画が終わる頃には色とタイプ音の洪水で頭がどうかしちゃってた。キーの位置を覚えるためにキーボード?のみならず爪にもマニキュアみたいに色を塗るなんて特訓なのに洒落すぎ…!

    主人公のタイピング同様、話の展開も速いけど登場人物の会話が何より楽しい。テンポも良くてちょっぴりフラ語を勉強したくなった。

    「アメリカ人はビジネスを、フランス人は愛を」
    ここにもロマンスがたっぷり盛り込まれていた。

  • 田舎娘が上京してタイプライター選手権世界一になるまで、という言わばおしゃれ巨人の星。フランス一になるあたりがピークで後はちょっと蛇足だったかなあ。

  • ”America is business, France is love”

  • 最後の方、打ち込み元言語は??
    ちょっと説明があったが自国語の文字数を競っているのかなぁ。
    もう少し短くてもよいのでは?
    女優さんがちょっと小林幸子。

    大昔、家に英文タイプライターがあった。
    端まで行って折り返しの動きとか、
    レバーが絡まるとか懐かしい。

  • まさにピグマリオンなんだが軽快でいいノリでつくられている。タイプの音がきもちよくて、L・アンダーソンの「タイプライター」を聴いているみたいなウキウキ感がある。衣装も可愛い。

  • 女優がkawaii!衣装がkawaii!kawaii!

  • 50年代ファッションがとっても素敵
    不器用でもだもだしてるのがすごく可愛かった!
    アニーさん綺麗だしまじでめちゃくちゃかっこよかった~最高

  • 2012

  • 最高に可愛い
    挿入歌も良くて、エンディングは最高

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